ガラスめだまときんのつののヤギ―ベラルーシ民話 (日本傑作絵本シリーズ)

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  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834007718

感想・レビュー・書評

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  • スsズキコージのコラージュ風の絵が力強くて魅力的。おばあさんの麦畑に居座った強烈なヤギ。追い出すのはどんな動物?

  • 白ロシアの民話にスズキコージさんの挿絵という魅力的な組み合わせ。
    ところで「白(はく)ロシアってどこだっけ?」から始まったワタクシ。
    Wikipediaで調べたら、ロシアの西の端に位置する現在の「ベラルーシ共和国」のことと判明。
    旧ソ連とくっついたり離れたりの歴史があり、「白」というのは共産主義を表わす赤に対する「白」という意味合いもあり、白人種の地区ですよという主張もあるらしい。

    お話はイタリア民話の「ヤギとコオロギ」に非常に良く似ている。
    おばあさんが丹精込めて育てた麦が、乱暴者のヤギに荒らされてしまう。
    そこに助太刀に現れた動物たち。
    でも「おいらにゃ ガラスめだまと きんのつのがある。ひとつきすれば いちころさ!」の脅し文句に、次々と退散・・・

    一番小さなものが一番強いというお話なのだが、似たようなモチーフと言うのはままあるもの。
    「ヤギとコオロギ」では麦畑ではなく、ぶどう畑。
    イタリア産のワインが作られる畑なのだろう。
    悪役のヤギは両者とも共通で、途中闘いを挑む動物たちも似通っている。
    そしてラスボスは、こちらは「ハチ」でイタリア民話は「コオロギ」。

    それよりも、先ずはこのスズキコージさんの挿絵のインパクトに注目。
    色彩も鮮やかな上、コラージュの手法がよく生かされてとても力強い。
    とりわけ、見開きに描かれた断末魔の(笑)ヤギの描写はしげしげと見入ってしまう。
    好き嫌いの分かれるところかもしれないが、このお話にはこの絵でなくてはと思わされる。

    「麦の秋」というと日本では初夏の頃なのだが、白ロシアでは長袖にスカーフ、ブーツといういでたち。季節は気にせずに読んでも良いのかな。
    全ページに描かれたベースの青が美しい。
    約9分。低学年から。民話の味わいが楽しい一冊。
    かなり横長の版型なので、支えた右手がグラつかないように練習しなくては。

    • 地球っこさん
      nejidonさん、おはようございます(*^^*)
      スズキコージさんの絵の独特な迫力には
      やられてしまいますね(いい意味で)
      わたしは...
      nejidonさん、おはようございます(*^^*)
      スズキコージさんの絵の独特な迫力には
      やられてしまいますね(いい意味で)
      わたしは、北原白秋の『まざあ・ぐうす』でスズキコージさんの絵にやられてしまいました。nejidonさんのおっしゃるとおり、
      このお話にはスズキコージさんの絵しかないぞってね♪
      2018/07/15
    • nejidonさん
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      とっても嬉しいです。
      スズキコージさんの絵について、地球っこさんとお...
      地球っこさん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      とっても嬉しいです。
      スズキコージさんの絵について、地球っこさんとお話出来るとは!!
      「まざあ・ぐうす」も衝撃でしたよね・笑
      読み聞かせにどんな本を選ぶか、毎度メンバーと話し合うのですが、
      スズキコージさんの挿絵があると意見が真っ二つになります。
      でもだんだんクセになるということは、計算し尽された絵なのでしょうね。
      今週は、この本を選んで読んでみます。ふふふ。
      2018/07/16
  • 10月10日の目の愛護デーに因んで、図書の授業にて小学3年生に読み語り。白ロシア民話。この「白」ってどういう意味だったかな?『キツネとうさぎ』だったか、同じような話がありました。繰り返しが定番ですが、このパターンのお話は子ども達実によく食いついてくれます。昔話の底力。繰り返した先の着地点を楽しみに、身を乗り出して聞いてくれることのありがたさ(*^v^) ヤギの口の悪さもポイントなのかもしれません。スズキコージさんの絵は、昔話によく合いますね(*^-゜)b

  • ハチが、もうひとつ、ヤギをおいだすほうほうがあるよ。それは、そらからヤギにおしっこをかけること! ぐふふふ!

  • 2023.10.26 2-1

  • ノルシュテインの「キツネとうさぎ」を思い出しました。

  • ベラルーシの民話。
    「おばあさんが大切に育てた麦をヤギが食べ散らかしてしまいます。クマもオオカミもキツネもウサギもおばあさんを助けたくて、ヤギに立ち向かいます。しかし、ヤギのガラスめだまと金のつのにびっくりして、みんな逃げだしてしまいました。そんな中、豆つぶほどのハチが現れ……なんとするどい針でひとつき! 見事に退治してしまいました。切り絵のような独特なイラストがおばあさんの心情を上手に描きます。

    読んであげるなら 4才から
    自分で読むなら 小学低学年から」

  • 何回も読んでほしいと持ってきた本。
    繰り返しが楽しくて、え〜また〜(笑)と3歳にうけてました。最後のオチも気に入ったようでした。

  • 童話館の配本。

    「三びきのやきのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)のヤギも強いけど、このヤギもかなり恐ろしくて強かった!

    困ったおばあさんのために、いろんな動物が協力を買って出ては、ヤギに敗れ、、、の繰り返しが読み手を惹きつけ、最後は、一件落着!で、めでたし,めでたしの安心の一冊。

  • 5/11 4年生の読み聞かせに使用。絵がはっきりしていて遠目にも見やすく、繰り返しの話が面白い。

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著者プロフィール

田中かな子

「1988年 『ガラスめだまときんのつののヤギ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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