- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834009811
感想・レビュー・書評
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こんな素敵な短編集があったんだ。子どもの頃に出会いたかった。
どの話も日常の小さな魔法が隣合わせにある。子どもの心の繊細な描写も素晴らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まえまえから「いいよ」といわれていたけど、読み逃していた。すっごくいい! 単にたのしい魔法の短編集なのではなく、子ども時代というものや、人間というものの姿をえがいていて、読んでいてふいに涙ぐんでしまったりする。
「メリー・ゴウ・ラウンド」は、ある一時期の終わりを感じさせる切なさにじーん。
「魔法使いのチョコレートケーキ」は、「泣いた赤鬼」と似たような始まり方で、ぜんぜん違った方向に進んでいくのがとてもすてき。個がしっかりとして立っているのです。ハート直撃なお話でした。 -
初めて読んだのは小学校三年の時でした。
当時から魔法使いが出てくる本がだいすきで学校の図書館にこの本がおいてあり借りて読んだ記憶があります。
しかし、当時小学生の私は1回読んだだけではあまりピンと来るものは無く、何回も借りて読んだ記憶があります。
それから9年~10年ほどして高校3年になったいまたまたま近所の図書館でこの本を見つけ読みましたがやっと理解し、ピンと来ました。(笑)
ほんとに優しくていい本です。
何回も読みたくなる。
そんな本です。 -
軽めであと味の良い短編と詩が入っている。
マーガレット・マーヒーという人を知らなかったが、子どもへの優しい視線がある。
石井桃子さんのあとがきも良い。
石井さんによると、マーヒーさんもかつては児童図書館員だったとか。
「ミドリノハリ」が好き。
ミドリノハリを追っていた女王の正体が気になる。
テディのお母さんが、怒りたいけど、友だちをがんばって助けたテディを怒らなかったのも良かった。
最後に見せたミドリノハリの素晴らしい技も。 -
マーガレット・マーヒーのお話集。表題作、「魔法使いのチョコレート・ケーキ」は、なんとも切なく寂しいなと思いながら読んでいましたが、長い年月をかけて魔法使いのことをわかってもらえてよかったなと思いました。私もそうですが、人のうわさや表面だけを見て判断してしまうことがあり、実はそうではないんだねと思うことは多々あります。少し「泣いた赤鬼」に似たお話かも。
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子どもの絵本頒布会でだいぶ前に届いたまま私は読んでいなかった本。短い話が8つと詩が2つ。美味しそうなスイーツの本を探していて今回読んだ。戦いやすごい魔法は出てこないけれど、魔法使いや不思議なものや小さな魔法の出てくる話。日常の話のようで、ふっとそのままファンタジーの世界が地続きで不思議な世界。
気に入った話は表題でもある「魔法使いのチョコレート・ケーキ」。怖れられ自分でも自分が悪い魔法使いだと思っている、でも悪いことは何もしていない魔法使いとリンゴの木とのお茶会の様子が心に染みる。そして、ラスト。いつしか出来上がった森での幸せなお茶会で、ホロっと涙が出て困った。それにしてもチョコレートケーキが美味しそう。
もう一つ「ミドリノハリ」も美しい話。友情を裏切らない子どもに贈られる素晴らしい手縫いの奇跡。魔法の糸で縫われた自然たちがどんなに美しいだろうかとイメージが膨らむ。
作者のマーヒーはニュージーランドの作家、訳者の石井桃子はピーターラビットやクマのプーさん、たのしい川べなどを訳した方。 -
べリンダさんが見てみたい幽霊って、どんな幽霊なんだろう。
お茶会はいいものです。
たとえ、その相手が木だって、お茶会は良いものなのですよ。
特に、気の合う相手とのお茶会はね。
訳者、石井桃子さんなんだね。
挿絵もすごくいい感じです。 -
小学校の時に何度も借りて読んだ本。
少し前にアマゾンで購入したのをすっかり読まずに本棚に置いていたので…。
収録されているお話すべて、とても素敵で不思議で大好きなのですが、個人的に一番気に入っているのは初めて読んだ時から「家のなかにぼくひとり」だったり。
そういえば詩の英訳も一緒に載ってませんでしたっけ?気のせいかな。買った本には収録されてなかったけれど…。