手で食べる? (たくさんのふしぎ傑作集)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 236
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834020724

作品紹介・あらすじ

私たちの国では、子どもがごはんを手で食べたり、かっこんで食べたりしたら、親におこられますよね。でも、アジアには、ごはんをそうやって食べるのがあたりまえの国もいっぱいあるのです。そして世界には、フォークとナイフを使ったり、おはしとスプーンで食べたり、ほかにもさまざまな食べ方があります。なぜ、いろいろな食べ方があるのでしょうか。いろいろな食べものを、いろいろな食べ方で食べて、その理由をたしかめましょう!

感想・レビュー・書評

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  • 子供用の絵本ですが、バカにできないものか多く、息子と一緒に図書館に行ったときはなるべく色々見るようにしています。
    本書は食のドキュメンタリーとも言える良書で、世界中の国々で、どのような道具を使って食事をしているか、写真付きで紹介しています。
    ちょっと旅行や出張で海外に行ってもなかなか分からない、一般の人の食事の風景がみて取れます。
    世界の文化の多様性に個人的に興味があるのですが、その好奇心を満たしてくれる一冊でした。

  • 食事の仕方を切り口にした文化人類学入門、という趣きの写真絵本。
    箸の文化圏、ナイフとフォークの文化圏、手で食べる文化圏に大別し、さらに、おなじ箸でも国によって形状や使い方が違うこと、ごはんを食べる道具とお米の品種の関係、ヨーロッパでナイフとフォークが登場するまで、手で食べるにもマナーや奥義があること、と話が展開していく。そして、変わった道具も手で食べるのも「へん」とか「おくれてる」ではなく、それぞれの文化が工夫してきた結果であると気づかせる。
    原初の手づかみから多種多様に発展してきた道具や食べ方を「文化」の一端として見渡すことは、国際理解のはじめの一歩にもうってつけ。

  • 色々な食べ方があって面白かった。
    手で上手に食べているのがすごいと思った。

  • 「私たちの国では、子どもがごはんを手で食べたり、かっこんで食べたりしたら、親におこられますよね。でも、アジアには、ごはんをそうやって食べるのがあたりまえの国もいっぱいあるのです。そして世界には、フォークとナイフを使ったり、おはしとスプーンで食べたり、ほかにもさまざまな食べ方があります。なぜ、いろいろな食べ方があるのでしょうか。いろいろな食べものを、いろいろな食べ方で食べて、その理由をたしかめましょう!」

  • 国によってお米もちがって、手にくっつかないお米を食べているところは手で食べている。知らなかったことがのっていておもしろかった。

  • 比較文化の本として、楽しく読める。
    随所に、各国の人々の食事を囲む写真があり、とても美味しそう。
    手で食べるカレーのレシピもあり、挑戦したくなる。

  • 有名どころ、手に取る機会があって読んだ。

    はしで食べる?
    それとも、ナイフとフォーク、それにスプーン?
    いやいやそれとも、手で食べる?
    世界では、どんな風に食事をしているのだろう。

    写真絵本で、おもしろかったです。
    多文化共生の時代だから、マナーもお国で違う ことを知っておくといいですね。
    お米の形とねばりけで、はしと手、おちゃわんとお皿、というような違いが出るとは、なるほどー、という感じでした。
    テーブルマナーも外側から使うのにも理由があって。
    こういうふうになんで?を考えていけるのってすごい。
    韓国の食べ方がふしぎだけど、立て膝って楽ですよねえ。
    17~19世紀のイタリアの、スパゲティを手で食べている絵はなかなかシュールで必見です。
    各国の食卓も興味深くて、この本でなくても「すっごく好き」な一冊にであえた子どもはどれほど幸せなことか、となぜかしみじみ思うのでした。

  • <"Eat by Hand ?">
      
    レイアウト/森枝デザイン事務所

  • 「食べ物を手掴みで食べるのは、お行儀が悪い」?
    手掴みだけじゃありません。茶碗に口をつけてかっこんだり、片膝を立てて座ったり、子どもの頃に大人から「お行儀悪いよ!」と怒られた経験がある人は多いはず。
    ところが、これらマナー違反とされる事のほとんどが日本限定で、他の文化圏では当たり前の所作だったりするから面白い。

    箸で食べる国、手で食べる国、ナイフとフォークで食べる国。
    食べる道具が違うのはなぜ?箸の国なら使い方もみんな同じ?
    そんな素朴な疑問に、平易な言葉と豊富な写真で答えてくれる良書です。

    「手で食べる」事について漠然と抱かれがちな偏見(「遅れている」など)にもきっぱり「そうではない」と断じ、手による食事の洗練された作法を紹介。
    何をどのように調理し何を使って食べるのか、そこには人類の知恵と工夫の歴史が詰まっていて、それこそが「文化」なのだと締めくくられます。

    私も40年近く生きてきましたが、知らない事がたくさんあり、勉強になりました。
    やっぱり『たくさんのふしぎ』はいいなあ。大好き。

  • インドのお米が長くてびっくりした。箸、フォーク、スプーンを使う国もあれば、手を使って食事をする国もある。なぜ、その地域でそのような食べ方が進んでいったのかがそれぞれ分かりやすく紹介されていて読みやすかった。

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著者プロフィール

1955年、熊本県水俣市に生まれる。高校在学中、アメリカ人写真家ユージン・スミスと水俣で出会い親交を深め、写真家を志す。国際基督教大学で文化人類学を学び、以後、アジアをはじめ、世界各地を歩き、写真、文章を新聞、雑誌に発表。
現在は写真家、ジャーナリスト。大正大学客員教授。早稲田大学などでも食文化を講じる。人気カレーマンガ『華麗なる食卓』(集英社、全49巻)を監修。
主な著書に、『食の冒険地図』(技術評論社)、『世界の食文化4 ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー』(農文教)、『考える胃袋』(石毛直道民族学博物館名誉教授と共著、集英社新書)、『食の文化フォーラム31 料理すること』(編、ドメス出版)、『食べもの記』『手で食べる?』『食べているのは生きものだ』(以上、福音館書店)などがある。

「2015年 『カレーライスと日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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