ゆうちゃんとめんどくさいサイ (こどものとも絵本)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 339
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834024142

作品紹介・あらすじ

「めんどくさい!」と、歯をみがかないで遊んでいたら、ゆうちゃんの歯がとんがってきました。「きばがある子は、オオカミさんの子におなり!」おかあさんに言われて、ゆうちゃんはオオカミのところへ行きます。そこで「めんどくさい!」と帽子を脱がずにお昼ごはんを食べていたら、角が生えてきました。「角がある子は、オニさんの子におなり!」オニのところも追い出されたゆうちゃんは、"めんどくさいサイ"の子になります…。身近なテーマから生まれた愉快なお話。

感想・レビュー・書評

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  • 3歳4ヶ月 図書館絵本
    ◎ 子は自分では選ばなそうだと思ったけど、「これサイの絵本みたいだけど読む?」と聞くと、ちょっと考えて「借りる」と。
    繰り返しの安心感と、テンポの良い言葉。やっぱり子は大好き。「めんどくさいサイ読むよー」と言って、絵本を持ってきてくれる。これを読んでから「めんどくさいったら さーいさい」とニヤニヤしながら言うようになった(笑)本人は面倒くさいと言った事はないので、たぶん意味はわかってないけど。夫に「めんどくさいサイー」って言われるだけで、ゲラゲラ笑う。良い絵本。

  • なんでめんどくさいからやらないんでしょうか?きばがはえるよりはやったほうがいいんじゃないでしょうか?おいだされてばっかりでしたよー!

  • ゆうちゃんの口癖は「やだよ、めんどくさい!」
    朝、着替えも、歯磨きもせずに家を飛び出したゆうちゃん。
    オオカミの家や魔女の家でも追い出され、とうとう「めんどくさいサイ」の家にたどりつきます。
    「めんどくさいサイ」は何にもするな、という化け物。
    手を洗うな、歯を磨くな、髪をとかすな・・・だんだんゆうちゃんは「するな するな」と言われるのが嫌になって・・・

    めんどくさがりやのゆうちゃんだから、「めんどくさいサイ」の子供になるかと思ったら・・・?
    「するな」と言われるとしたくなる、子供の心理にぴたりとはまった面白い絵本でした。

    この絵本を読み始めたころ、ムスコはゆうちゃんのマネをして「めんどくさいサ~イ」って言うようになり、この絵本は良くなかったかな?と心配しました。
    でも今はマネすることもないし、歯磨きや着替えを嫌がることもないので、ちょっとしたタイミングだったかな、と思います。
    色々なことを自分でするようになってから読んだ方が、お話を楽しめるのかもしれません。

  • 幼稚園本。終始、ゆうちゃんの肝がすわっていて感心してしまいました。息子たちはワクワクして聞いていました。

  • 2023.11.19市立図書館
    このあいだ西内ミナミさんの訃報をきいて、「ぐるんぱのようちえん」の他の作品がまるで手元になくてあらためて読んでみたいと思っていた本。しばらくずっと貸出中でいつみても本棚になかったのがやっと借りられた。

    月刊絵本は1981年12月号、2009年に単行本化。
    朝おきて、おかあさんの言う通りに着替えて歯みがきしたくない子にきばが生え、家を出てってオオカミの子たちと遊んでいたけど、オオカミ母さんのいうことも聞かなかったらツノが生え…とほうぼうでならずものをつきとおしたはてにたどり着いたのがめんどくさいサイの家というお話で、主人公のゆうちゃんはちょっと「かいじゅうたちのいるところ」のマックスみたいだなと思った。
    最後のオチがおもしろいし、安心できていい。ゆうちゃんが身だしなみ(しつけ)という支配からかろやかに逃げ回って最後は自分の意志で怠惰からもにげだすのがいいし、どこのおかあさんも身だしなみを求めはしてもしたがわない子を力で支配はしないし、こどもが一人ぐらい多くても気にせず世話してくれるあたりのおおらかさというか大ざっぱさも好き。文字数多めだけれど、調子よく「次は?次は?」と読み進んでいけるのはさすが西内ミナミ。なかのひろたかの絵もたのしい。森の風景はうちにあった初期の絵本「りんご」を思い出させる。

  • 3歳〜。
    教訓を説くタイプの絵本ですが、面白い!
    積極臭さがなく、子どもはワクワク、大人はほっこりとします。
    大人にとっては悩ましい子どもらしさが、うまく描かれています。キャラクターの造形も良い。だから、説教臭さがないのかも。
    ジブリ作品したら、ヒットするのでは、と思いました。

  • 「何でも「めんどくさい! 」と言うゆうちゃんが、何にもしない“めんどくさいサイ”の子になります。ところが、あんまり手が汚れたので洗おうとしたら、めんどくさいサイが「手を洗うな」と言うのです。 堂々と「めんどくさい! 」を連発するゆうちゃんは、子どもたちの憧れの的! そして、めんどくさいサイのところを自分から飛び出していく結末も、共感を呼びます。身近なテーマから生まれた愉快なお話です。

    読んであげるなら 3才から
    自分で読むなら 小学低学年から」

  • めんどくさいサイという駄洒落でタイトルだけで笑いが起こります。
    オオカミや鬼のお母さんが我が子を牙や角だけで認識する大雑把さもおもしろい。
    めんどくさがって極限までほったらかすとその居心地の悪さに気づくのですね(笑)
    サイの舌打ちや結局めんどくさい結末も笑えます。

  • たま~に5歳6ヶ月の息子も言うようになった「めんどくさーい」。
    朝起きて、パジャマのまま歯も磨かないで遊んでいるゆうちゃんの歯が伸びて牙に…。「牙がある子はオオカミさんの子どもにおなり!」とお母さんに言われて「それじゃ、いってきまーす。バイバーイ」とさっさと家を出ていくゆうちゃんのたくましさに苦笑。
    めんどくさがる度にオオカミ→オニ→トロルのお家を転々として、最後にたどり着いたのはめんどくさいサイの家。いや~めんどくさいの究極はこうなるのかぁ。密かにビビったのは息子ではなく元祖めんどくさがりやの自分だったw

    息子は「このひとたちなんなの~?」と初めて見聞きしたトロルに不安を隠しきれず…。そこはめんどくさいサイを怖がってほしいところw

  • 3歳2ヶ月。「めんどくさい」という言葉を覚えたので借りてみた。主人公の面倒臭がりなゆうちゃんが改心する話ではないので、子どもに対して「めんどくさいばっかり言うな」というメッセージには全くならないが、子供心には面倒臭がりへそ曲がりなゆうちゃんに共感するのか何度も読んでいた。

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著者プロフィール

児童文学者。日本児童文学者協会会員。作品に『ぐるんぱのようちえん』(福音館書店)、『しっこっこ』
(偕成社)、『ペンギンペペコさんだいかつやく』『クーのおるすばん』『The Bean Counting Song まめのかぞえうた』(以上、鈴木出版)など多数。

「2019年 『Shopping Parade』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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