かいちゅうでんとう (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)

  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834084191

作品紹介・あらすじ

ぼく、懐中電灯もってるから、暗い夜もこわくないんだ。ねえ、お兄ちゃん、いっしょに部屋をたんけんしよう! まあるい光に照らされた部屋は、なんだかいつもとちがって見える。光を揺らすと、影がおどるよ。色つきのビー玉を照らしたら、きれいな色の影ができた。窓の外を照らしてみたら……わあ、光がすじになってる! ぼくたちの光、どこまで届くかな?

感想・レビュー・書評

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  •  懐中電灯って、暗いところを照らしたり、顎の下から顔を照らす以外にも、こんな使い方があるんだねということを改めて実感させてくれて、大人が読むと、その不思議さに再び興味を持つかもしれない、まさに『ふしぎなたねシリーズ』に偽りなしですね。まあ、3才~5才むきとはなってますが。

     使い方というよりは、単純に光や影の性質を知ることが出来るというのが、今更ながら凄いと思い、壁に近付けるにつれて光が小さくなり、ついには閉じ込められることや、そこから傾けたら光がびよーんと伸びて見えるのも確かに面白いし、人形を照らしながら揺らすと影が踊ることに、「おおっ!」と思わず唸ってしまったり(さすがに原理は分かりますよ^_^;)、影が大きくなることも、子どもからしたら、きっとやってみたくなること請け合いです。

     また、これを夜にやることで、子どもたちの部屋のいつもとは違った雰囲気による、一種のドキドキ感も加わることで、光と影の不思議さがより増したようにも感じられますし、みやこしさんの絵がまたそれに輪をかけて美しく、照らされた場所に時折現れるカラーと、それ以外の白と灰と黒のみで描かれた暗闇とのコントラストの素晴らしさは、特に外の光景に於いて、その穏やかで静謐な周りの闇の中からぽっと浮き出された、照らされた物の、どこか幻想的で妖しい存在感に強く感じられました。

     それから、もし子どもに読み聞かせをする際には、奥付に書いてある、

    『懐中電灯で遊ぶときは、光を直視しないようにご注意ください。目をいためるおそれがあります』

    を、必ず読んであげて下さいね。

  • たださんのレビューで知り、これはおもしろそう!と思い選びました。
    こちらの絵本は、読むだけでなく、絵本と同じことを実際にやってみることで、二度楽しむことができます。
    子どもたちは初めての体験に大はしゃぎでした。
    これは身近な科学でもありますが、楽しく遊べておまけに学びも得られちゃう。本をきっかけに体験して世界が広がるっていいですね。
    たださん、本のご紹介をありがとうございました!

    読んだ後、懐中電灯の使い方と注意点を教えて子どもたちに手渡す。
    懐中電灯を握りしめて、真っ暗な部屋の中を、さぁ探検!
    絵本と同じように壁を照らす。近づいたり離れたり。まあるい光が大きくなったり小さくなったり。光の大きさが変わるのを楽しむ。
    壁にぴたっと光を閉じ込めたり、カーテンを開けて庭の木を照らしてみたり。
    一番盛り上がったのは、光によってできる影。大きな人影に「ぎゃー!でたー!きょじんー!」とそれはもう大はしゃぎ。
    懐中電灯の距離や角度を変えると、影が小さくなったり、さらに大きくなったりするのがまたおもしろいみたいで何度も繰り返していた。

    ひとしきり遊んだあと、その夜は満足そうに眠りにつくのだった。

    • ひろさん
      たださん、こんにちは♪
      絵本を読むことが大好きな子どもたちですが、それが現実の世界と繋がっていることだとわかると尚のこと嬉しかったようで、翌...
      たださん、こんにちは♪
      絵本を読むことが大好きな子どもたちですが、それが現実の世界と繋がっていることだとわかると尚のこと嬉しかったようで、翌日も「かいちゅうでんとう」読んでと絵本を持ってきました(*^^*)
      二度目の読み聞かせの方が真剣に絵を見ていたかもしれません。
      新しいことを知ることの喜び…ほんとそうですね!私も子どもたちのおかげで、毎日新鮮な気持ちになります♪
      たださんのおかげでこの絵本に出会えました!ありがとうございます(⋆ˊᵕˋ )
      これこらも、たださんのレビュー楽しみにしています(*´ᗜ`*)⸝
      2023/09/10
    • かなさん
      ひろさん、こんばんは!
      ひろさんのレビューはいいですねぇ~♪
      ホントいいなぁ…って思いながら
      いつも読むの楽しみにしてます(*´▽`*...
      ひろさん、こんばんは!
      ひろさんのレビューはいいですねぇ~♪
      ホントいいなぁ…って思いながら
      いつも読むの楽しみにしてます(*´▽`*)
      ひろさんが読み聞かせをして
      子供たちがそれに対してどんな反応をするかって、
      ある意味、ブクログが日記のような、
      記録の場にもなってますよね!
      なんだか、ほんわかさせてもらっています!
      2023/09/10
    • ひろさん
      かなさん、こんばんは♪
      本の感想というか、ほんと日記みたいですね(´꒳` )w
      読んでくださるだけでもありがたいのに、ほんわかだなんて嬉し...
      かなさん、こんばんは♪
      本の感想というか、ほんと日記みたいですね(´꒳` )w
      読んでくださるだけでもありがたいのに、ほんわかだなんて嬉しいです~!いつもありがとうございます。
      子どもの成長とともに読む本や反応も変わってくると思いますが、これからも楽しみたいと思います♪
      2023/09/10
  • ブグ友さんのレビューに惹かれてお取り寄せ。
    私の小さい頃は停電が年に数回あったような気がします。その時懐中電灯は大活躍。
    幼児絵本ふしぎなたねシリーズ3才から5才向きとのこと。
    くらやみのへやをほんのり照らす「かいちゅうでんとう」のひかりで、やわらかいやさしい暗さが広がる。
    かいちゅうでんとうを使って周りを照らしながら、はしゃいでいる子どもたちの様子がかわいらしい。
    先の見通しのわからぬこれからを、いろいろ悩み過ぎず、今を楽しみながら生きることを大事にしようというメッセージなのかなあとぼんやり思う。

    • ☆ベルガモット☆さん
      ひろさん、たださん、こんにちは!コメントありがとうございます♪

      ひろさんもたださんのレビューでこちらの絵本にたどり着いたのですね♡
      ...
      ひろさん、たださん、こんにちは!コメントありがとうございます♪

      ひろさんもたださんのレビューでこちらの絵本にたどり着いたのですね♡
      楽しみながら生きること、ブグログが生活の一部となってますので、これからも大事にしていきたいです。
      たださんのあたたかみがある絵の理由「子どもたちの楽しんでいる姿」納得です。確かにあの笑顔が印象的ですよね♪

      甥っ子姪っ子たちはもう絵本読み聞かせにつきあってくれず、図書館でもどの絵本を読んだらいいのか迷ってしまいます。お二人は絵本レビュー先輩なので今後も本棚お邪魔しまーす。
      2023/09/24
    • ひろさん
      ベルガモットさん、たださん、こんにちは♪

      お二人ともとても素敵なレビューで、こちらこそいつも参考にさせてもらっています!
      私もブグログの繋...
      ベルガモットさん、たださん、こんにちは♪

      お二人ともとても素敵なレビューで、こちらこそいつも参考にさせてもらっています!
      私もブグログの繋がりを大事にしていきたいです( *ˊᵕˋ)これからもよろしくお願いします~♪
      2023/09/24
    • たださん
      ☆ベルガモット☆さん、ひろさん、こんばんは♪

      ベルガモットさん、甥っ子姪っ子さんたちは、自分で読みたい本を探して読むようになったということ...
      ☆ベルガモット☆さん、ひろさん、こんばんは♪

      ベルガモットさん、甥っ子姪っ子さんたちは、自分で読みたい本を探して読むようになったということですかね? それぞれの子どもの感性で何を選ぶのか、とても気になります(^o^)

      ひろさん、こちらこそ参考にさせてもらってますよ♪
      これからも、よろしくお願いいたします(^-^)
      2023/09/24
  • 懐中電灯でこんな遊びやったなぁって懐かしくもあり、子ども達にとってもワクワクすることばかりで。

  • 2023年度 幼稚園4歳児5歳児クラス  3分
    今時の幼稚園児は懐中電灯って知ってるのかな? 
    スマホのライトの方が馴染みありそう…。
    家から懐中電灯を持参して「これ何か知ってる?」からスタートしました。
    「今日の絵本は夜中の探険のお話です。なので小さい声で読むよ。」と言うと、
    みんな興味持ってくれた様子で、静かに聞いてくれました。

    「暗くてもこれがあるから怖くないんだ」と、夜中に懐中電灯で遊ぶ兄弟。
    壁を照らすと光がまるく映る、壁に近づくと丸が小さくなる、人影が大きく映る、窓から遠くを照らすとどうなる?…。
    幼い兄弟の好奇心と懐中電灯遊びの楽しさが感じられるいい絵本でした。
    最後まで、これといった事件は起こらなくて、静かに終わります。
    「お化け出てきてほしかったなぁ」という園児がいました。
    来月はハロウィーンだし、お化けの絵本探してみようかな。

  • みやこしさんのモノクロの世界の真骨頂。
    暗闇の中で懐中電灯の光を近づけてみたり、遮ってみたり、遠くを照らしてみたり…。いつもの光景がまた違って見える魅力。子どもの頃の停電した時の非日常にワクワク興奮する気持ちが甦る。
    3歳4ヶ月。

  • ぼくにもそういう夜に大人がいないときに家の中をたんけんする楽しさは、ぼくもわかります。

  • 読了

  • みやこしさんの技術際立つ

  • 3歳8ヶ月。図書館にて。

    夜の暗闇を理解しているので
    読んでみた。

    夜に冒険することは(夜に限らず)
    子どもの成長過程で大切なことなのでは
    ないかと思う。
    ほんの小さなことでも冒険になる
    年齢は生涯のうちたったの数年だけ。

    たくさんのことを体験させたいし、
    自分だけで挑戦してほしい。

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著者プロフィール

1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。在学中から絵本を描きはじめ、2009年に『たいふうがくる』で「ニッサン童話と絵本のグランプリ」大賞を受賞しデビュー。2012年『もりのおくのおちゃかいへ』で日本絵本賞大賞を受賞。数々の言語に翻訳出版されている『よるのかえりみち』はボローニャ・ラガッツィ賞(2016年フィクション部門Special Mention)受賞後、ニューヨークタイムズ&ニューヨーク公共図書館The Best Illustrated Children’s Books of 2017、ミュンヘン国際児童図書館The White Ravens 2016に選ばれるなど、海外からの評価も高い。その他の作品に『のはらのおへや』『ピアノはっぴょうかい』『これだれの?』『ぼくのたび』『かいちゅうでんとう』などがある。

「2022年 『ちいさなトガリネズミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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