- Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834086331
作品紹介・あらすじ
ある日、平和な王国をすさまじい嵐が襲いました。娘がけがをした村人のタルカスは、王様が助けにくるのを信じて待ちます。一方、王様は、どうすれば多くの国民を助けられるか悩み葛藤します。タルカスと王様、それぞれの立場から描くことで見えてくる、それぞれの真実。たくさんの涙が流れたあとに訪れる結末とは――? SEKAI NO OWARI Fukaseが鮮やかな油絵を描き下ろした、両サイドが表紙の2つの視点で進む絵本。
感想・レビュー・書評
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この絵本は真ん中がラストシーンで、前からは村人のタルカス、後ろからは王さまの目線で、同じ出来事も立場や目線が違うと変わる。切ない、なんとも切ない絵本。セカオワのFUKASEの感性がひかる。
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実は職場でも意見が割れた絵本。私は物事の見方は一方通行であってはいけないし、立場によっていろいろ変わるのは必然だし、想像力が豊かでありたいと思うので、この絵本の試みは素晴らしいと思った。私の本棚に並べたくて購入した。作者の背景とかに関わらずね。
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両方の表紙から読めるようになっていて、真ん中が終わりのスタイル。同じ事象が別目線で読める。絵本だけど、フリガナが小学生高学年向けなので、セカオワ好き世代の本だと感じた。
福音館書店から出てるのがなんか、予想外…。 -
びっくりした。
横書きで書いてある「タルカス」から読み始めた。
あ、これ両方から読める⁈と後半で気づき、
縦書きで書いてある「王様」のストーリーをもう一度読んだ。
印象が全く違う。
憶測で人を糾弾してはいけない。
どちらから読んでも、結局は王様は死刑になり切ない。
世界は残酷で、リーダーは瞬時に判断しなければならない。
何を優先し、何を捨てるか?
考えさせられる絵本だと思った。
SEKAI NO OWARIの曲は、ファンタジー要素がある歌詞が多く、昔から好き。
Fukaseさんの作った絵本。とても良くできている。素晴らしい。
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最初書店で見つけた時、表紙のブルーノと目があった時からときめきが止まらなかった。文が書いてあるページに飛んだインクとか、色の混ざり方とか。革命のページは色が綺麗でドキッとした。
そういえばブルーノ展も凄かった、、、
厚塗りとはこのことかぁと見せつけられた。立体感、素晴らしい。そして色使いも、動物たちの身体の質感も。
キャンバスに染みる油も、きっとインクのついた手で触ってしまったであろう部分の指紋も、(あと、ちょっと雑じゃない?と思ってしまうようなマーカーの線も!笑)ああ、深瀬さんだなぁとなった。見ているだけでその感触を感じた。素晴らしかった。三周した。
私は小さい頃沢山親に絵本を読んでもらっていたからかもしれない、絵本にすごく愛情を感じる。
登場するのが動物という点、深瀬さんの絵や言葉選びも含めて、絵本という形になることですごく愛溢れるものだなぁと思う。
本当に素敵な絵本。
またひとつ宝物が増えました。ありがとう深瀬さん。 -
初めて絵本を読んで泣いた
2つの視点で描かれるストーリー
物事を多角的・多面的に見ることって
とても大切だと思った
相手の意見をよく聴く。
しっかり話を聴いていれば
結末は違ったかもしれない
色々と考えさせられる話です
たくさんの子ども、そして大人に
手に取って読んでもらいたい一冊 -
一つの事実にもいくつかの側面がある。一面だけ見てもダメなんだなあ。
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2022.06 6-3
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中:見方を変えればをテーマに
1つの出来事に対して人の数だけ見え方感じ方がある。視点を変えると別の物語が見えてくる。この物語の場合、事実は「嵐がおきた」であり、「王様が裏切った」わけではない。王様が殺したは彼の真実であり。王様が全ての者を助けたかったのもまた真実である。正義は一つではない
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★2023.10(2年・3年)