- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784835628592
作品紹介・あらすじ
演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮として、30年間舞台と観客を繋ぐために人の前に立ち続けてきた"コミュニケーションのプロフェッショナル"が語る、人に思いを伝え、人と気持ちを通わせるヒント。"コミュニケーション"に翻弄されるあなたの心の視界をカラッと開く、今すぐ始める行動アイディア75。
感想・レビュー・書評
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人の前に出る仕事の人へ。
2015/12/5 著:加藤 昌史
人と人との関係は、十代の頃の片思いのように、どのくらいの距離なら嫌われないか、どこまで近づいたら気づいてもらえるか、というドキドキの繰り返し。安心して心を開ける相手なんて、何年生きていてもそんなにたくさん出会えるわけではない。
当たり前のことを当たり前に、難しいことをやさしく、小さいことを大切に、ということに注目して本書は以下の5章から構成されている。
①コミュニケーションは、まず自分と。
②自分と同じくらい、人を大切に。
③「苦手」も味方にしちゃいましょう。
④コミュニケーションの罠は、心の中。
⑤もう一歩、踏み出してみましょうか。
人生について説かれた一冊であるものの、一切の説教じみた内容はない。伝えることは同じようなものであるも優しく易しく説かれた言葉からは読みながら気づかせてくれていることへの感謝の気持ちを持って向き合える。
昔から自分を知ってくれているような、そしてこれからの自分を案じてくれているような深い関わり合いの中からあえて忠告してくれているやさしさを感じることが出来た。
読んで行動するのは大切ではあるものの、まずは受け入れて身体全体に染み渡すことからはじめたくなるような良い言葉が詰まった一冊であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
口調が、柔らかい。あえて、意識して、そうしているのだろう。
各自己啓発系書の~せよ、~しよう、~だ。
といった強い言葉は、奮い立たせる効果と共に強制やまだできていない人間への批判にとられることもある。
~しては。~でどうぞ。~しましょ。
真面目に頑張りすぎて悲劇のヒロインになる前に、この本を一読することをおすすめする。 -
とある大学の児童教育学部の方々への講演で話した中から、「人に思いを伝え、人と気持ちを通わせるヒント」を、毎日のようにTwitterに呟いた75のツイートに解説を大幅加筆した一冊。
「常に上機嫌であれ」
キャラメルボックスの演出家・成井豊さんが劇団員にいつも話していた言葉というこの一言から、人の前に立つ人に限らず、全ての人へのエールが目一杯詰まっています。
のっけから、そんないつも上機嫌でなんかいられないよ、と言いそうになりますが「常に上機嫌であろうとし続けていること」を心がけるだけで心が軽くなるんだそうです。
いわゆる自己啓発書にあたる書籍ですが、「こうあれ」ではなく「こう思って見たらどうでしょう」という視点で書かれており、読んでいるとなんとも気持ちが楽になる不思議な仕上がりの書籍です。
元になったツイートは今も連載を続けて、既に300を超える呟きをしています。その呟きをまとめたtoggeterの閲覧数は11万を超えています。
キャラメルボックスのお芝居は「人を思う気持ち」がテーマになっていますが、ロビーで働く加藤さんをはじめとするスタッフもそんな気持ちに溢れていて、職種は違っていてもいつも参考になることばかり。劇場で「なんでそんな感じでやれるの?」と感じていた私へのヒントのような一冊でした。
……まぁ、こんな風にはなかなか出来ないんだけど、加藤さん自身も書いているように「こうありたい」と思うことからはじめてみたいですね。 -
社会人全てに勉強になる本。
人間関係に悩んだら読んだ方が絶対にいい! -
2015年12月刊。「常に上機嫌であれ」。演劇集団キャラメルボックスの前説、加藤さんが書いた自己啓発本。◆【引用メモ】「常に上機嫌であろうとし続けていること」で全てが解決する、と。やってみようと努力してみると、自分の心も軽くなっていることに気づいて驚きます。(p.13)◆仕事で苦手なタイプの人と話す時は、心にシャッターを降ろさないで、むしろじっくり観察。「どこが苦手なのか」を分析して、メモを取りながら話を聞きましょ。実は、それが自分が気づかないふりをしてきた、自分のイヤな部分の可能性も。(p.84)