老子・荘子の言葉100選 (知的生きかた文庫 さ 37-1)

著者 :
  • 三笠書房
3.32
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本棚登録 : 249
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837976943

作品紹介・あらすじ

老子は、その生涯を、おとなしく、柔和に、あたたかく、寛大な態度で静かに送った。そして世俗の価値を飛び越えて、もっとのびのびと、自由に明るく生きようではないか、と主張する。そして、その考えは、荘子によって受けつがれる。荘子は、難解な老子の思想を、架空の話で面白く語る。動物を人間にたとえたり、植物のあり方に人間学を語ったり、その話は、自由で破格で、しかも面白い。-人生を自由に楽しく生きる知恵。

感想・レビュー・書評

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  • #3421ー48ー254

  • 老子と荘子についての取っ掛かりにはわかりやすい本だった。
    原文は一つも覚えられなかったが、すごくぼんやり全体的に何を教えようとしてくれているのかは掴めた。
    自分が頭に残ったのは

    ・水は低いところに流れる。水ってめちゃくちゃ凄い存在なのにいつだって頭が低い。
    だから偉そうにするな。とにかく偉そうにするな。

    という感じ。
    日本では儒教の「先人を敬え」な考えがフィットしていたが、令和の時代の人には老荘思想の方がハマりそうと思った。
    次はもう少し深めの本を読んでみようと思う。

  • 老荘思想について知りたくて読書。

    今まで認識なかったが、確かに著者の指摘通り動物や植物などの例えを巧みに利用して説明する莊子の方が分かりやすい。

    人間は自然の一部であり、その自然も大宇宙の一部である。だから人間も自然とともに背伸びせず共生して生きることが望ましい。当時としてはとてつもなく先進的な考え方だと言える。

    老荘思想は、日本文化や武士道に影響を与えたと言われるが、日本人が読むとなるほどねと納得させてくれる点が多いのではないだろうか。

    空手など武道の師範の話からも世の中のあらゆることに対して筋目を通すことが武道の道と老子や莊子の考え方の一端を感じることができる。

    江戸時代に流行したという『菜根譚』にも影響を与えているので、100語いずれもまったく初めてという感じはしない。日本人の血肉となり祖先から伝えられているのだと思う。それが発祥国である中国には継承されていないか、ほとんど残っていないことが残念。

    もの壮(さかん)なれば、則ち、老ゆ
    道は通じて、一たり
    至人は己れなし
    外の曲なる者は、人と之徒たるなり
    和して唱えず
    万化を楽しむ
    人を愛するや已むことなし

    最後は、愛こそ宇宙の心であると説明されている。
    すごいの一言。

    読書時間:約45分

    • だいさん
      >発祥国である中国には継承されていないか、ほとんど残っていない

      儒教=政治と支配、に関係があるのではないでしょうか?
      >発祥国である中国には継承されていないか、ほとんど残っていない

      儒教=政治と支配、に関係があるのではないでしょうか?
      2014/02/08
  • 良書です。
    難しくなく読みやすい本でした。

    心が疲れた時に読めば、ホっとします。
    普段から繰り返し読めば、
    ストレスも忘れられるでしょう。

  • 老荘思想が好きなので、読んでみました。
    「老子編」と「荘子編」に分けて、右ページに彼らの言葉を採り上げ、左ページでその解説をする、読みやすいつくりになっています。
    説明も、噛み砕いたやさしい言葉が使われていて、わかりやすかったです。

    解説には、特に奇をてらったことも書かれておらず、おおむね予想内の内容といったところでした。
    イントロダクション的なものとして読むのに適していると思います。

    この著者は教育専門家で、17年間学校で教鞭をとったあと、学校を辞めて大学院に入り、「それからの30年間はほとんど食べられなかった」と本文内に書いてありました。
    今では教育者よりも哲学者、東洋思想研究家という肩書の方が先に来るようです。
    人生の荒波をかぶった経験が、この人の解説の奥にちらちらと見えてくるため、老荘思想とは別に、この人の半生のことも気になりました。

  • 上善は水のごとし

    木鶏に似たり

    五百歳をもって春となし、五百歳をもって秋となす

  • うーーん( ̄~ ̄;)
    もっともなことをおっしゃってはいるんですが、どうも現実離れしているというかなんというか。そこまで普通の人間は達観できない気がします・・・。

  • 1ページ見開きで、老子・荘子の言葉と解説が50ずつ紹介されており、読みやすいが、軽い。
    ものによっては、著者の個人的な経験談が入っており、老子・荘子の話を知りたいものからすると違和感ある。
    また、なんでそういうことを言っているのか背景が分からず、流行りの自己啓発書のようになってしまっている。

  • 2018/02/01 18:29:10

  • 坂本竜馬の思想となった老子を学ぶために入門書として読みました。

    老子の哲学の中心は「無為自然」(自然に任せて放っておく)。

    荘子の理想は大自然と心を一つにして生きる人。

    どちらかといえば、老子の思想を応用させた荘子の言葉が心に響きました。

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著者プロフィール

境野勝悟(さかいの・かつのり)
1932年、横浜生まれ。円覚寺龍隠庵会首。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。私立栄光学園で18年教鞭をとる。在職中、参禅、茶禅一味の茶道を専修するかたわら、イギリス、フランス、ドイツなど西欧諸国の教育事情を視察、わが国の教育と比較研究を重ねる。
1973年、神奈川県大磯にこころの塾「道塾」を開設。1975年、駒澤大学大学院・禅学特殊研究科博士課程修了。各地で講演会を開催し、経営者、ビジネスマンから主婦層に至るまで幅広く人気がある。
著書に、 『超訳 般若心経 “すべて”の悩みが小さく見えてくる』 『超訳 菜根譚 人生はけっして難しくない』『超訳 法華経 あなたはもっと「簡単に」生きられる』 『道元「禅」の言葉』『芭蕉のことば100選』 『良寛 軽やかな生き方』 『一休「禅」の言葉』『老子・荘子の言葉100選』(以上、三笠書房《知的生きかた文庫》)などベストセラー・ロングセラーが多数ある。

「2021年 『超訳 こころに響く親鸞の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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