太陽と毒ぐも

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 496
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838714995

感想・レビュー・書評

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  • 色んなカップルを描いた短編小説集

    お互いに不満があっても続いていくカップルの日々。

    「ばっかじゃねえの」と思うような恋人たちの日常。

    梅が一番好きかな

  • 性格、文化、習慣が当然のように異なる男女の恋愛とほぼ別れの短編集。雑誌で三年に渡って連載されたということで、少しずつ読めばきっと面白い。一気に読むと飽きる。
    酒乱気味の主人公が酒が原因でオトコと別れる「二者択一」は著者がモデルの私小説であるのは、おそらく正解だと自分では思う。著者じゃなければ恩田陸。

  • 微妙な時期のアラサーカップルのお話。最後の未来が比較的良かったかなあ。好きだけども大嫌い。

  • 倦怠感を感じ始めたのカップルのどうしようもなさを描いた11の短編集。
    それなりに面白いけど、正直ダラダラ感がちょっと辛かった。
    短編集の題名は、その中の一編からとったわけではない。
    どんな意味があるんだろう?
    あとがきを読んでも書いてなかったけど。

  • 大好きなんだけど、どうしても我慢できないことがある。でも、やっぱり好き-。だれかを好きになって、相手もこちらを好いてくれて、とりあえずハッピーエンド。そのハッピーエンドからだらだら続くしあわせな恋人たちの日常。

  • どれだけ好きであっても、長く一緒にいると、相手のちょっとした癖やこだわりに、うんざりすることはよくある。
    でも結局はこの先も、文句を言いつつも、一緒にいるんだろうな。

  • 図書館からジャケ借り。
    やはりこの色!
    蛍光グリーンが目を引く。
    描かれているイラストはペイズリー模様に見えたけど、全然違った。(笑)

    毒蜘蛛かと思ったら、雲でした。
    太陽と雲…しかもブラック。

    どのカップルも、どうしようもない性癖があり、それを許せるかどうか悩みながら妥協したり、離れたり。
    救いは?結婚していないことなんだけど。

    そうか、結婚してなければ、自由に一緒になったり、別れたり、やり直したり出来るんだったな、と改めて思ってしまった。

    どれも短いけど、面白かった。
    そして、どれも、あるある、そうそう、と思う自分なのでした。

  • 2012年18冊目。
    235頁。


    京橋図書館で借りる。






    ≪本文引用≫
    p.84
     何かを正直に言えば言うほど罪深くなっていく世界があるということを。ゆるす役目を持った人が存在しない場所があるということを。

    p.175
     永福町ではじめた私たちの暮らしは、ドレッシングみたいなものだったと思うことがある。サラダ油に酢を入れて、ぐるぐるかき混ぜる。なかなか混じり合わない両者は、数秒でちゃんと融合しどろりと白濁したドレッシングになる。三十四、五年で培ってきたそれぞれの生活は、油と酢のようにくっきりと独立した何かで、両者を混ぜ合わせるにはそれ相応の気負いと行為が要る。
    ≪中略≫
     けれど、白濁したドレッシングを放置すればまたすぐに分離してしまう。

  • こんなん読んでたらこうしている一分一秒の間にも私を取り巻く人間関係は崩れ落ちつつある様な気がしてくる。

  • まだ結婚してない30代の、恋人同士の話が11個。あああるねぇ~、ああいるよねぇ~と思いながら読む。なくて七癖っていうけど、まあ30年ちょっと生きてればいろいろ形作られてるからなあ。凸凹あるし。わたしだったらこれ許せるかなあ、いやこれは勘弁してくれ、とかいちいち照らしあわせながら。57577が可愛らしかったです。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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