自分勝手で生きなさい

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838731305

作品紹介・あらすじ

緊急提言!

自分にとことん
こだわる人だけが、
この時代を生き延びられる。

『家族という病』『極上の孤独』などで、
問題提起を重ねてきた下重暁子が、
「個」で生きることの重要性を改めて説きます。

自分勝手とは、
個として生きること。
自分で判断し、
自分らしく行動すること。

これからの時代を生き抜くための
「ぶれない強さ」を備えることである。


「個」でなければ生きられない

一人で買い物にいく。
一人で散歩にいく。
一人で行動し、人混みを避ける。
一人で過ごし、極力、人に会わない。

二〇二〇年、新型コロナウイルスの世界的大流行を受けて提唱された新しい生活様式は、言ってみれば「個のすすめ」だ。
これに対して、不自由だ、閉塞感がある、つらい、さびしい、といった不満の声が多々あるが、私は逆に良い機会だととらえている。
いや、むしろ「大いに結構」と感じている。
これまでの忙しい暮らしぶりでおざなりにしてきた「自分とのつき合い方」を学ぶ絶好のチャンスだと考えているのだ。

親や子がいようと、配偶者や友達がいようと、私たちは一人だ。
会社という組織に属していようと、家族の絆があろうと、それでも私たちは一人だ。
「おひとりさま」は、結婚していない一人暮らしの人だけを指す言葉ではない。
三世代の大家族で住んでも、夫婦二人で暮らしても、私たちは一人だ。

みんな、一人で生まれて、一人で死ぬ。
私たちが普段、棚上げにしていたこの事実を、新たな感染症によって、見つめ直すことができる。
いや、見つめ直さねばならない。

なぜ、個を見つめ直さなければならないのか? 
それは「感染予防の観点から、やむなく一人で行動することが強いられているから」ではない。
新型コロナウイルスは、きっかけに過ぎない。
個として感じ、考え、発言し、行動できなければ、生き延びることはできない。そんな時代が来ているからである。

感想・レビュー・書評

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  • 自分勝手のプロ・下重暁子。
    ここでいう自分勝手とは自分本位で人に迷惑をかけることではない。
    自分勝手とは、個を尊重して、自分を掘り下げ、自分の行動に責任を持って生きる、ということである。

    この本を読んで、「自分を大切にしない人は他人も大切にできない」という言葉の意味がようやく分かった気がする。自分の得意・不得意や感性に日頃から向き合っているから「自分」というものを知っているし、「個」への尊重が当然にある。それがベースとなるからこそ「相手の靴を履いて考えられる」のだと思う。

    個人主義とは、実は「思いやり」である。

  •  下重暁子(1936年生まれ)「自分勝手で生きなさい」、2020.10発行。「~しなさい」というタイトルは好きではないですが、図書館の返却棚にあったのでつい手に取りましたw。断定的な言い方や誤解を招きやすい表現はありますが、コロナ禍の機を見て敏な論調は理解できます。①「個」でなければ生きられない時代に ②個として生きるとは、自分勝手に生きるということでもある。自分の頭で考え、自分一人で動かなければ立ち行かない。③自立と自律が自分勝手に生きる絶対条件 ④駅伝型からマラソン型に ⑤自分の好きなことは本気でやる。
     言われるまでもなく、自分の流儀で生きています。詰まるところ、生きるということは、自分を大事にしていくことですよねw。 下重暁子「自分勝手に生きなさい」、2020.10発行、再読。再読して、目が留まった箇所は: ①「いらないつながり」を整理整頓する。(いらないつながりはありません。常に、新しいつながりに向っています)②一番仲が悪い人と旅をしてみる。(そんな発想は微塵もありませんw)③自分で自分を養うのが基本(ごく、当たり前のことです)。
     下重暁子「自分勝手で生きなさい」、2020.10発行、再読。目に留まった箇所は3つ: ①黒柳徹子さんの好奇心「まあ! へえ! あら!」→いいですねw ②名所ではなく「私の桜」に会いに行く→同感です ③アスリートがよく感動を与えたいとか言ってるが、感動は自分が自然に思うもの。人に与えるものではないし、他人から与えられるものではない。→なるほど。アスリートから多くの感動をいただいてますが、アスリートは自分の競技を一生懸命やればいいのであって、アスリートが「感動を与えたい」と言っては、筋違いなんですねw。

  • コロナ禍で一人を見つめ直し、自分勝手に生きる術が書かれた本。主婦であっても好きなことを極める、子供が成長したら放り出す、自分勝手に生きるには、自分の使うお金は自分で稼ぐ等。趣味は真剣に、仕事は楽しく。若い頃にやりたかったこと、今好きで夢中で取り組めることを改めて見直したい。

  • 私も自分勝手だ、そして下重さんの考えに共感して自分の考えと確認出来る

    ただ題目が危ゆい
    人に迷惑をかけないというのは
    自分勝手人間にとって
    絶対条件でそこをさらっと最後に添えられていた
    多分、伝わらない

    何だかいいように解釈して
    行動する方が増えそう

    自分の勝手が
    世の中に対して
    波のように押しては引いてとうまく循環していけばいいけれど
    三手四手先の人には迷惑をかけていないだろうか

    わたしも自分勝手だ
    ただそれは人と意見が合いにくいだけで
    人から見たら変人という言葉が
    妥当だと思う
    変人は比較対象にならないので
    とても生きやすい

  • 筆者の「自分勝手」の捉え方に勇気づけられました。

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著者プロフィール

1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入る。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。日本旅行作家協会会長。
主な著書にベストセラー『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』『明日死んでもいいための44のレッスン』(以上、幻冬舎新書)、『鋼の女――最後のご女・小林ハル』(集英社文庫)、『持たない暮らし』(KADOKAWA)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『老いも死も、初めてだから面白い』(祥伝社新書)、『自分に正直に生きる』『この一句 108人の俳人たち』(以上、だいわ文庫)他多数。


「2023年 『年をかさねるほど自由に楽しくなった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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