奪われた性欲 (マイコミ新書)

著者 :
  • 毎日コミュニケーションズ
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839933159

作品紹介・あらすじ

最近「婚活」「草食系男子」などの文字をよく目にし、団塊ジュニア以降の、結婚に積極的ではないセックスレスな男性が話題になる機会も多いです。しかし、結婚どころか、それ以前の恋愛やセックスの段階で、自分の欲望(特に性欲)の表出を自粛している男性たちの存在は、あまり語られていません。本書は、性欲を表出するチャンスを奪われたまま、そのさみしささえ自覚できなくなってしまいがちな「団塊ジュニア」以降の世代とその親世代を中心に、「本当にそのままでいいの?」という疑問をさしはさみながら、その原因を探ります。

感想・レビュー・書評

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  • 本能的に男性は危険に囲まれているような社会環境下で性欲が高まり、女性は子育てに適した安全な環境下で性欲が高まる、という仮説のもと、社会が穏やかになった現代において男性の草食化・女子の肉食化は必然であると著者は説く(ただし統計的なエビデンスは示されない)。

    そのような需給関係の変化を念頭において、現代の男女の性に対するすれ違いの原因や対策について書かれた本。

    筆者は草食系男子の将来的な危険性(孤独や性犯罪に走る)に対して警鐘を鳴らし、それぞれの立場に合わせた対策を提言している。が、そもそも草食系男子の増加は、貧困や長時間労働、その他多くの社会要因と密接に関わっており、そちらが改善されないことには、せっかくのアドバイスも当事者の耳には届かないのではないかと思う。(なので)どちらかというと子どもを持つ親世代にこそ読んで欲しい。

  •  草食系とは何か、今後どうなるのか。

     性的なパートナーを求めることに消極的な草食系はが生まれた背景を豊富なデータで示している。
     後半では草食系のままでは結婚が難しいこともデータから示し、結婚したい草食系男子はどうするべきかという結論へと続いていく。

     パートナーを得られないということが人生においてとても大きな意味を持つこと、現在そのことでもがいている人が多くいることを改めて実感する。
     当事者やその親は必読。

  • 読みながら、該当する友人・知人、自分の現在・過去・未来。多くのことを思いました。一章ごとにテーマに興味がある友人と意見を交換し合った(巻き込んで付きあわせた?)のは初めての経験。楽しかったです。「草食系になったのは自己責任」とは思いません。でも、自分が立ち上がって闘うしかない、そうしなければ世間は認めてくれない、という現実。これは闘いです。自分の肉体を、自分の元に取り戻すための。

  • 草食男子は格闘技をやってみるべし、とあるが確かに肉体のスキンシップであることには違いないと思います。

  • [ 内容 ]
    最近「婚活」「草食系男子」などの文字をよく目にし、団塊ジュニア以降の、結婚に積極的ではないセックスレスな男性が話題になる機会も多いです。
    しかし、結婚どころか、それ以前の恋愛やセックスの段階で、自分の欲望(特に性欲)の表出を自粛している男性たちの存在は、あまり語られていません。
    本書は、性欲を表出するチャンスを奪われたまま、そのさみしささえ自覚できなくなってしまいがちな「団塊ジュニア」以降の世代とその親世代を中心に、「本当にそのままでいいの?」という疑問をさしはさみながら、その原因を探ります。

    [ 目次 ]
    はじめに 自分の欲望を怖がり過ぎる男性の出現
    第1章 性欲と性交欲の間にあるもの
    第2章 あらかじめすれ違う男女
    第3章 性欲を奪ったのは誰か?
    第4章 「正当な性欲」に届かない男たち
    第5章 草食系男子は結婚できない
    第6章 肉食化も出会いも求めなければ「非モテ」
    第7章 性欲を取り戻すために

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著者プロフィール

今一生(こん・いっしょう)
1965年、群馬県生まれ。千葉県立木更津高校卒。早稲田大学第一文学部除籍。コピーライターを経て、25歳の時(1990年)からライター・編集者。子ども虐待を主なテーマに取材・執筆・講演を続ける。著書に『子ども虐待は、なくせる』(日本評論社)、『猫とビートルズ』(共著/金曜日)など多数。編著の『日本一醜い親への手紙』シリーズは、累計30万部を突破。2018-2022年、虐待サバイバーと一緒に『子ども虐待防止策イベント』を全国各地で開催し、YouTubeで公開。大学・高校などからの依頼で社会起業やソーシャルデザインを授業で解説したり、自治体からの依頼で起業事例を市民向けに講義するなど、生きづらい人向けに経済的自立の方法を広める活動も。2023年は、『Childism: Confronting Prejudice Against Children』(エリザベス・ヤング・ブリューエル著)を翻訳中で、視聴者登録26万人超えのYouTubeチャンネル『一月万冊』に出演中。講演・執筆などお仕事の依頼はメールで(conisshow@gmail.com)。

「2023年 『さよなら、子ども虐待』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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