Web制作が3倍早くなる!Dreamweaver効率的サイトデザイン術 215 (Web Designing Books)

著者 :
  • 毎日コミュニケーションズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839936808

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  •  Dreamweaverについて書かれた本。著者は茂木葉子さん。Webデザインに関する講師や書籍を執筆している人のようだ。この本は、制作環境の向上ワザ、ドキュメント制作の便利ワザ、CSSコーディングの便利ワザ、コード編集の効率ワザ、コンテンツ制作の便利ワザ、効率アップの便利ワザ、サイト管理&更新の便利ワザという7章で構成されている。
     制作環境の向上ワザでは、サイト定義や環境設定について書かれている。またワークスペースやパネル、ビューの切り替え、ガイドの引き方などについても書いてあった。ブラウザや携帯などでプレビュー表示する機能やライブビューのようにCSSやJavaScriptの構造を表示してくれる機能についても触れてあったが、外部ソフトで便利なツールがあるので使わないように思う。他にはプラグインを導入する方法や検索する方法が書かれていた。
     ドキュメント制作の便利ワザでは、ファイルの開き方やドキュメントの作成と保存、ヘッダの入力、HTMLのマークアップ、リンクの設定について書いてあった。デザインビューで子の要素を選択したり、閉じたファイル群を起動時に開く機能が使えそうだと思った。
     CSSコーディングの便利ワザでは、CSSの基礎やCSSの環境設定、CSS編集の便利ツール、CSSルールの適用と編集、CSSファイルの添付、CSSの書き出しについて書かれている。CSSの特異性(specificity)をクリックで確認できるのは便利だと思う。あとはhead要素やタグに書き込まれているCSSスタイルを外部ファイルに書き出すのが便利かな。
     コード編集の効率ワザでは、コードの環境設定やコードビューの表示、コードの選択と折りたたみ、コードヒント、コードの入力と挿入、編集、検索と置換、Officeのドキュメント、WordPressについて書かれている。インデントの調整や各プログラムの調整は、この章で扱われている。最もいじる部分かもしれない。Dreamweaverで使えると思える機能は、一括して変更できる置換や検索だと思う。特定のタグに含まれている属性を変更、削除できたり、同じ属性が適用されている時に特定の属性のみ属性値を追加するようなことができる。正規表現を使えば他のエディタでもできる機能だけど、正規表現が分からないと使えないことが多い。Officeのドキュメントの利用は、Officeドキュメントに含まれている互換性を維持するためタグを削除するような機能のようだ。Officeファイルからテキストを利用する場合、基本的にコピペで貼り付けてマークアップする方が多いように思う。あまり使わない機能かもしれない。
     コンテンツ制作の便利ワザでは、テーブル、イメージの挿入と編集、ロールオーバー、Flash、フォームについて書かれている。テーブルで使えそうなのは、ExcelやCSVデータを利用する際の機能くらいか。あとはイメージのプレースホルダーを挿入できる機能を使うくらいかな。
     効率アップの便利ワザでは、ヒストリ、コマンド、スニペット、アセット、ライブラリ、spry、テンプレート、XMLファイルの利用について書かれている。スニペットとアセットとライブラリは似たような機能なので理解していないと使い分けに混乱しそうだ。ちなみにスニペットは何度も使うコードを登録しておいて、必要な時に挿入できる機能だ。ショートカットも登録できる。アセットは画像やリンクのURLを登録しておいて、挿入できる機能だ。ライブラリはIllustratorのスタイルやシンボルのようなもので、よく使うテキストを登録して必要に応じて挿入する機能だ。ライブラリを変更するとファイルでライブラリを適用している箇所を一括して変更できる。ライブラリはアセットのパネルに入っている。spryはjavascriptでよく実装される機能をまとめたもののようだ。ui部分の機能は技術的に移り変わりが早いので、バージョンが古いと使えないものが多くなりそうだ。セキュリティ的にもコードの内容を理解していないと心配になる。意外に機能が多いと思ったのがテンプレート機能だ。ファイルで変更できる箇所を限定したり、条件式が使えたり、繰り返し増減のあるリスト要素などを増やしたり減らしたりできる機能があったりする。ライブラリと同じようにテンプレートの元ファイルの一部を変更するとテンプレートから作成したファイルも修正箇所が一括して変更される。仕組みはDreamweaver独自のタグがテンプレートに埋め込まれることで動作しているようだ。このタグを一括して取り除く機能も書いてあった。
     サイト管理&更新の便利ワザでは、サイト定義の編集、アップロード前のデータチェック、ファイルのアップロード、共通制作の効率化について書かれている。サイト定義は書き出して他の環境でも利用できるんだな。データチェックはリンク切れや、空タグや重複タグを一括してチェック、ブラウザのバージョンによる不具合のチェックもできるみたいだ。作業内容を記述する共有ノートの機能や、編集中のファイルにアクセスできないようにする機能、特定のファイルをアップロードできないようにする機能もあるんだな。
     リファレンス的な使い方をするのが、この本の目的のようだ。Dreamweaverにいえることだと思うのだけど、便利な機能はプロパティインスペクタのような細かい機能ではなくて、検索や置換、不具合のチェックといった機能のように思う。大きな範囲を扱う機能でも、ファイルを移動した際にリンク切れのアラートを鳴らしたりする機能は、エディタを使っているユーザーにはおせっかいに感じる。HTMLとCSSを知らないいわゆるノンプログラマーなデザイナー、エディタやIDEでコードを書くコーダーやプログラマ、大規模なプロジェクトに参加するユーザーなどと幅広いユーザーに対応することで機能が肥大化して用途によっては使いづらい部分も多くあるように思う。Dreamweaverのシェアが減ったのは、用途別にユーザーが流れていったのが要因のように思う。そういった意味でDreamweaverは、ユーザーが最適化して使わないと不便に感じる。この本を読むことで不必要な機能を切ったり、必要な機能を追加することで用途にあった最適化ができるのかもしれない。しかし大金を払ってまでカスタマイズの労苦を払う必要があるのかと疑問に感じる。

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