- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784839944049
作品紹介・あらすじ
「マインドコントロール」という言葉には怖いイメージがあるかもしれない。しかし、マインドコントロールは非常に洗練された説得術であり、その理論と技法をマスターすれば、日常生活やビジネスの現場で、思うままに人を操ることができる。本書は説得学の権威である著者が、世の中に意外なほど溢れているマインドコントロール的アプローチについて、解説したものである。
感想・レビュー・書評
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≪目次≫
はじめに
第1章 人間はだれもが操られている!
第2章 いますぐ相手の心を動かすスイッチ
第3章 知らず知らずに相手を操る技術
第4章 わかっていても操られてしまうパワーテクニック
第5章 相手の「意志」を捕まえる心理トラップ
第6章 「操りやすい人」を見極める方法
第7章 マインドコントロール式説得術を実践する
おわりに
≪内容≫
いままでに世の中で研究され、実践されてきた心理テクニックを全部載せた感じの本。そういう意味でテクニックをざっと知るためにはいい本です。これを詳しく知りたい人には全然物足りないでしょう。だから、巻末の参考文献をもう少し充実させてほしかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすさ :★★★★☆(読みやすい)
分かりやすさ :★★★★☆(分かりやすい)
内容の充実度 :★★★☆☆(普通)
全体のまとまり:★★★☆☆(普通)
費用対効果 :★★★☆☆(トントン)
読後感 :★★★☆☆(普通) -
心理学を応用した説得術をといた一冊。
マインドコントロール式と聞くとあたかも洗脳のようなイメージを思い浮かべるが、実際はもっとライトな文字通り日常生活で応用できる説得術、そして説得されない術が勉強になった。 -
タイトルこそキワモノっぽいが、中身は真っ当な内容。社会心理学の知見と豊富な実験例を引きながら、人間が説得される際の心理的特性をわかりやすく説明してあります。
章が進むと「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」や「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」といったその手のテクニック本でお馴染みのテクニックも紹介されています。確かにこれも面白いのですが、個人的には第1章や第2章の心理的傾向を説明した部分が興味深かったです。
特に印象に残っているのが「バランス理論」。自分(P)・相手(O)・第三者ないし対象物(X)を三角形で結んだ時、P→O・P→X・O→Xの三つの矢印で表される感情をそれぞれプラス・マイナスで表すと、その積がプラスであればバランスが取れており、マイナスであればバランスが崩れている、というもの。そして人間は、このバランスが崩れている状態を不快に感じ、バランスを取るべくOやXへの認知を変えるというのです。
はじめこれを読んだ時は「本当かな?」と、少し疑問でしたが、例えば「敵の敵は味方」なども、共通の敵を設定するとPO間の関係は良くなるわけで、このバランス理論そのものだと言うことができます。これを上手いこと使えば、相手方Oが対象Xに対して抱いている印象をある程度変化させることもできそうです。…ちょっと使ってみよう(笑)。
メンタリズムやコールドリーディングなど、この手のテクニック本は最近ではゴロゴロしていますが、本書はある程度体系性を持ちながらそれぞれのテクニックが要領よくコンパクトにまとまっていて、非常にコストパフォーマンスは高いように思いました。
そういう意味ではオススメですが、「これさえ覚えれば相手の心をコントロールできる」というわけではありません。当たり前の話ですが、テクニックで人を落とすのは難しいですし、落としたとしても一時的なものになるでしょう。本書のテクニックは、効果的に相手に自分の思いや考えを伝えるための補助具と考えるのが良さそうです。
また、最近では尼崎の事件など、端から見ると何がどうなってそうなったのかサッパリ理解できないマインドコントロール事件も起きています。それらを読み解く一助としても、本書は十分使えます。 -
怪しいタイトルですが、普通に交渉を有利に進めるためのコツのようなことが記載されている本です。これまで読んだ同種の本と書かれていることは、変わりばえしませんが、わかりやすくコンパクトにまとまっているかと思います。