なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書 9)

著者 :
  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840134958

感想・レビュー・書評

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  • タイトルで、面白本なのかと思ったら、違った…。真面目な法医学の本でした。
    それにしても、人の死に方がそんなにいろいろあるとは。
    …硫化水素自殺はいけません…。

  • 砂漠ではふいの降水に対する備えがないため、人々は鉄砲水で簡単に溺死してしまう。振り返れば日本でも、風呂で、オフィスで、ゴルフ場で多くの人が「医師に看取られない死」を迎えている。死者の2割が「異状死」という統計もあるほどだ。5千におよぶ不審死体を解剖してきた気鋭の法医学者が、様々な不慮の死の形と原因をスリリングに解説する。(中表紙)

  • パラドキシカルなタイトルに惹かれて買ってしまった。この本は法医学者として大学で勤務し、また検案・解剖を行う懸案医である著者が人間の死について体験をもとに綴った本である。興味深い事例が色々と並べられているが、「腹上死」に関する解説が特に面白かった。詳しい内容はここには書けないが。

  • 法医学者による、異色の「死体の行動分析学」。
    入浴中の死亡は交通事故死より多い、身体の痛みは内臓疾患が原因の場合もある、など身近に気を付けようと思う事例も。
    心臓マッサージのやり方は覚えておいた方がいいかしら。。

  • 2014年読了

  • 法医学者が様々な死体、死因を解説。砂漠では脱水より溺水の死因の方が多い!自殺の死体の話は驚く部分が多かった。201501

  • にいちゃん、なんで人間すぐ死んでしまうん?って言いたくなるくらい実は人って死にやすい、と言うことがよくわかる。うかうかしてるとすぐ死ぬ。いつか必ず やってくる自らの死を思いつつもサクサクと楽しく読めた。自慰行為で救急外来にきた人がみんな同じような言い訳をするくだりに笑った。やっぱ生きてる人間は嘘 をつくんだなww

  • 死亡診断時の直接原因とその原因、死因の種類の区別が興味深かった。たとえば、直接の死因が風呂での溺死、その原因は脳内出血、死因の種類は病死または自然死。死因には直接関係しないが関連のあった病気として、脳梗塞。と、こんな具合になるらしい。

  • ○杏林大学教授で法医学者の高木徹也氏の著作。
    ○実際の「変死体」の原因分析を通じて、人間の死因やその見抜き方について、分かりやすく解説。
    ○具体的な病名や専門用語も多く登場するが、説明が丁寧なため、大変理解しやすく、素人でも面白く読むことが出来る。
    ○この分野の入門書としては、とても参考になる興味深い一冊。

  • 高校生のときに、上野正彦先生の「死体は語る」という本を読んでとても面白かった。
    それ依頼の法医学者の本。
    病気を治す臨床医ではなく、法医学の立場から様々な例を述べている。

    立場が違うから、臨床医とは違ったものの見方となり、大変勉強となった。
    このような本を通して、臨床医も死について新たに勉強する必要がある。
    特に、死亡診断書の書き方については、センスが必要で深いものとは知らなかった、、、、っていうより勉強不足であった。
    そういった面では、研修医にも読んでもらいたい。

    最後の章に、医学的に先進国である日本が、なぜ、死に対する医学的概念は圧倒的に遅れを取っているのか、考察されている。
    理由の一つに。死の教育が行われていないことがある。
    これは、法医学だけでなく、臨床の場でも同様に感じることは多い。
    核家族となってきて、人の死とあまり遭遇しないことが多くなったのか、死に対する準備がまったくできていない。
    今の医療を持ってすれば、生きて当然だと考えている人も多い。
    医療には限界がある。人の死亡率は100%である。
    生に対する医療技術が進んでいるから、死に対する教育、研究が遅れているのであろうか?
    これが、自殺の多い原因にまでつながる可能性はどうだろうか?
    この本にあるとおり、国のため、生者のためを考え、死の教育を行い、死について皆で語っていく必要がある。

    それにしても、テレビで「法医学者○○の事件簿」的なドラマをやっているが、現実とはかけ離れているなあ。

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