- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840217408
感想・レビュー・書評
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慶滋保胤が主役のラノベ。陰陽師といえば安倍清明っていう印象だったんだけど、なかなかに面白い男で、読んでいてワクワクしてしまう。しかも強いのに飄々としていていいキャラすぎる。続きが楽しみな作品。
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陰陽師といえば、安倍晴明と思っていた。
本作でも晴明は出てはくるけれど脇役です。
主人公は慶滋保胤(よししげ やすたね)。
安倍晴明の師である賀茂忠行の次男で、代々の陰陽師の家系ながら
文章生を志す賀茂家の異端児。
デビュー作でラノベ。しかし侮る事無かれ!
情景描写や、さりげない解説と史実に基づいた設定を
うまく絡めているから、わかり易い上にリアルだったりする。
晴明はじめ登場人物たちも実に良く描けている。
主人公の呪への対峙の仕方は違えども読み易い。
陰陽師としては優し過ぎるところがいい。
これは面白い。続き読んでます。 -
学生以来の再読。
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平安時代の陰陽師の有力家系・賀茂氏に連なる慶滋保胤を主人公とした伝奇ファンタジー。死してなお男を呪い釘を打つ女の怨霊を祓ったことから、播磨の国で起こった外法師たちの争いへと巻き込まれていく。。。
主人公の保胤のやさしさそのままに、ときにおどろおどろしい陰陽を扱う作品世界すらも柔らかな雰囲気を醸し出している。登場人物それぞれも魅力的で、悪人すらいわゆる"悪役"にとどまらない味を感じた。惜しむらくは作品世界の背景説明に割かれる分量が若干多めに思われ、最後の戦いが割とあっさり決着したところかと。ただその分だけ展開にはついていきやすかったと思う。 -
15年ぶりの再読。
物語に漂う雰囲気が好き。
最近貴船を訪れて思ったけれど、うまいこと龍、生命の源である氣に絡めて小説が作られていたんだと改めて感嘆。
平安時代では夜参りが主流だったようだけど、暗闇の中頼りになるのは手元の火、季節によっては浮かぶ蛍くらい。そして隣は鞍馬山。当時の人は祈り、願いのためならどこまででも根性があったんだな
歴史上の人物である保胤先生の書かれた、池亭記も読んでみたいと思いました -
代々陰陽道を生業としている賀茂家に生まれながら、文章の道を選んだ慶滋保胤(よししげのやすたね)が主人公の和風ファンタジー作品です。
保胤はある日、先輩の陰陽師である安倍晴明(あべのせいめい)から、龍神の話を聞かされます。晴明は、最近出現した龍神の正体は、外法師・弓削鷹晃(ゆげのたかあきら)ではないかと言い、それを確かめてきてほしいと保胤に依頼します。依頼を受けて嵯峨野の森の奥に立ち入った保胤は、小屋で生活している鷹晃と彼の想い人・紗夜姫(さやひめ)、そしてその父である善鬼義仲(ぜんきよしなか)と対面することになります。
かつて鷹晃は、使鬼神・赤翁のために人を殺した鷹晃の兄・朝晃の前で龍神の姿となって兄を殺害しました。そして、朝晃の想い人だった無明と、その父の外法師・正滋に、命を狙われる身となったのです。
そんなある日、保胤のもとを陰陽道の元締めである伯家からの使者・佐伯貴年(さえきたかとし)が訪れます。貴年の依頼に応じて伯家へ出向いた保胤は、そこで、まだ幼い頃に文字を教えていた少女・伯家時継(はっけときつぐ)と再会することになります。時継は保胤に、彼が封じた女の鬼の封じ物を譲ってほしいと告げ、保胤はその依頼に応じることにします。その後、時継たちは封じられた女の鬼を呼び出し、彼女の怨念を呼び出したのが無明と正滋であることを知ることになります。
その頃、鷹晃は正滋の呪を受けて苦しんでいました。義仲は保胤のもとを訪れ、鷹晃を救ってほしいと願い出ます。こうして、保胤たちは無明と正滋との戦いへと出かけることになります。
第1巻で早くも、鬼たちにも優しさを示すことから、晴明にいつも甘さを指摘されている保胤は、心の中に誰よりも深い鬼を抱え込んでいることが明らかにされます。保胤が、自分の内なる鬼とどのように向き合うことになるのか、今後の展開が楽しみです。 -
※1巻のみ
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既刊5巻。他にスピンオフ的作品が2巻出ているがこちらは未読。
時継はどれくらい豊満何だろうか?絵で見たい。