我、遠遊の志あり: ―笹森儀助 風霜録 (ゆまに学芸選書ULULA 10)
- ゆまに書房 (2014年4月25日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784843343913
作品紹介・あらすじ
辺境とそこに生きる人々の生活を見て歩き、日本の明治近代を厳しく問うた笹森儀助の波乱の生涯。「我家固ヨリ貧シ 而シテ年壮ニシテ遠遊ノ志アリ」(『千島探験』)の言葉通り、行動し発言する明治人の気骨を描く。同郷の陸羯南、本多庸一や、政府要人である井上馨、井上毅、品川弥二郎など、笹森が関わった多くの人物が登場。著者は笹森の足跡を追い、保守派とみなされることが多かった笹森の、その革新性を描き出す。
笹森儀助 ささもり・ぎすけ 一八四五(弘化二)年、弘前藩士の家に生まれる。明治初期の藩・県の官吏をへて牧場経営に参画。当時、近畿から九州までを「貧旅行」する。陸羯南の勧めで千島に赴き『千島探験』を、続いて南西諸島を旅し『南島探験』を出版。後者は後の「南島学」の端緒となる。また、乞われて「奄美大島島司」の職に就くが、トカラ列島や台湾を視察。職を辞すと、東亜同文会との関係から朝鮮の日本語学校設立に参画。校長となるも、任期中にハバロフスク周辺までを視察してまわる。後、青森市長に就任するが任期途中で辞任。一九一五(大正四)年、波乱の生涯を閉じる。享年七〇歳。
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