あたらしい書斎

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844332787

作品紹介・あらすじ

狭い家でも「自分の城」がほしい、ノマドではじっくり仕事ができない、誰にも邪魔されずに勉強したい…。一畳の空間+クラウドで充実した思考の時間を取り戻す。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと古い本(2012年)なので、
    タイトルのようにもはや「新しい」ってことはないのですが、
    書斎って響きに打ち勝つことができず、
    古本でようやく手に入れることができました。

    自分の書斎を本気で作ろうとしている訳ではないのですが、
    人の書斎、もっと言うと人の本棚って、
    とーっても覗きたくなる性分でして、
    こういった類の本は無性に読みたくなってしまいます。

    まぁ、そういう意味では満足できる本でした。

    ただし、時代が時代なだけに、
    ほんの中でおススメされているIKEAの家具は、
    型が変わっているでしょうし、
    デジタルツールももはやあまり参考には
    ならないかもしれません。
    その辺りを十分理解した上で、
    ニヤニヤしながら読んでもらいたい本ですかね。

  • ■あぁ、なんて悩ましくも罪作りな書斎つくり■
    「書斎内に存在できる本の総量を強制的に決めてしまう」

    『あたらしい書斎』を読んださいにハートを撃ち抜かれた箇所です。つまり、著者は壁一面に本棚が欲しいのならば最初からつくるべきだと述べているのです。

    書斎は贅沢なものというイメージが強かった私は、本が増えるにあわせて本棚を増設していけばいいと考えていました。

    だからこそ著者の発言は、後ろからドン!と背中を押され、前のめりに前進した感じなのです。

    書斎をポイントではなく、部屋ごとデザインするという発想も理にかなっています。

    本書では、ラグや照明のアプローチが雰囲気をがらりと変えるチカラをもっていることが著者の実体験として紹介されています。


    ■書斎にスキャナを設置しよう■
    紙媒体の良いところ、めんどいところ。デジタルのべんりなところ、できないところ。これらを私にあわせて活用していくことが、新しい書斎なのです。

    資料のデジタル化に便利な道具がスキャナです。デスクスタンドのような機械の下に、本を広げ、ボタンを押すだけで読み取ってくれる。そんな簡単にできる機械もあります。

    めんどくさがりで、でも日常的に資料をデジタル化したいわがままな私にとって、これは便利!と、今いちばん欲しい機械になりました。


    ■外にある書斎をもつ■
    この本のユニークなところが、「書斎」の本でありながら「外にある書斎」も持とうと述べていることです。

    図書館やネットカフェ、コワーキングスペースなどを活用することも勧めています。

    書斎をガチガチに決めつけてしまうのはもったいない話です。柔軟に考えることは楽しく、また応用がききます。

    今日はどこで仕事をしようか?という、楽しい悩みがあるのもいいものです。


    ■まとめ■
    (1つめ)紙媒体だけでなく、資料をデジタル化しクラウドに保存する。
    (2つめ)書斎という空間をいくつももつ。

    この2つによって書斎は、物理的「壁」を壊し、無限に広がることができることを教えてくれた本でした。

  • 狭い家でも、一畳でも「自分の城」が作れるというタイトルに惹かれる。
    集中するには場所と時間が大事。時間は、家族と個人を上手に別けるしかない。家族が寝ている夜や、早朝をうまく使いたい。

  • ソーシャルメディアにおける情報の活用、スマホ・タブレットを始めとするモバイル機器の利用、ノマドを始めとするワーキングスタイル。これらをいかに駆使して、スキマ時間を有効活用するのか。今、多くのビジネスマンにとって、重要な課題となっているのではないかと思う。

    そんなご時世の中、本書はある意味で時代の逆を行く「書斎」をテーマとした一冊である。

    古くから多くの「知の巨人たち」が日常から離れ、「こもる」ための空間として書斎を活用してきた。そんな書斎も、ネットやノマド全盛の時代において再定義される必要があるのではないか。著者は、そんな観点から「あたらしい書斎のあり方」を提案している。

    重厚で荘厳な「書斎」を夢見る人は多いだろうが、現実的にスペースが…という人も多いのが実情。本書では、一畳のスペースから可能な、書斎の作り方が紹介されている。それを可能にしているのが、なんとIKEAの家具。デザインの良さ、価格の手ごろさ、カスタマイズ性の高さの三拍子が揃っているためであるという。

    現代における書斎の基本的な要件として定義されているのが、「こもる」ための空間であるということ、そして集中の「スイッチを入れる」ための仕掛けが必要であるということ。そして実際に使われたのは、以下の様な家具たち。



    L字型に配置した机をメインとサブの2つの机として利用し、イスを90 度回転させながら「モード」を切り替える。いわゆる日本的”ものづくり”の良さを凝縮したような空間作りである。目指したのは「書斎」という名の小宇宙。

    これに加え、後半部分で掲載されている、学びや思索の「質を高める」ための本棚への言及も興味深い。実際に著者は、以下のような4つのエリアに分けて本を分類しているそうだ。

    現在:今読んでいる本、これから読む本は机の周りに
    処分:処分する本は段ボール箱に
    仮置:あとで読み返す本 。「保存」に回る候補として本棚に
    保存:ずっと保存しておく重要な本も、もちろん本棚に

    印象に残ったのは、「本棚は自分や家族が許容できる最大限のものを最初に設置しておき、その中で運用するのがベストだ」という言葉だ。本棚のキャパを超える量の本は読めない ― そんなよく考えれば当たり前のことに、感心させられる。

    ネット時代の情報発信というと、ついついガジェットなどのツール類に目が行きがちだが、自分自身のプラットフォームとなる後方基地をどのように整えるか。そんなところにまで踏み込んだ、まさに”使える一冊”だと思う。

    次の本を買うのが先か、本棚を買うのが先か。じっくりこもって考えたい。

  • ワクワクするIKEAの家具の使い方その1という感じでIKEAが魅力的だった。書斎ってやっぱり秘密基地感あっていいなーと、思う。だけど作業できなきゃダメ。理想ばかり追い求めては失敗する。そうなのかな?そうなのかも。ワクワクする書斎を思い描きつつ、IKEAの家具がなんて素敵なのかしらと思ってしまう。

  • IKEAのカタログの方が内容がある

  • 効率のよい書斎の作り方を模索して、読んでみました。

    ☆☆☆
    読んでみてわかったことは、どういうデスクが、配置が効率的かは、その人によるところも大きいということです。
    やっぱり、自分で何回かトライして失敗してみて初めてつかめるものもあるということでしょうか。

     作中に紹介されてた
    松浦武四郎の「一畳敷」
    https://www.icu.ac.jp/whyicu/page_55.html

    江戸川乱歩の土蔵型書斎
    https://www.rikkyo.ac.jp/campuslife/facilities/ikebukuro/edogawaranpo.html

    三鷹天命反転住宅
    http://www.rdloftsmitaka.com/

    面白そうなので行ってみたいと思います。

  • ブログ「みたいもん!」管理人として有名な著者による、書斎について考えた本。
    先人たちの残した古い書斎、現代の特徴的な書斎などを取材した記録のほか、著者自身の書斎を改装した経緯、架空の「未来の書斎」を設計した話など、とにかく書斎にまつわる現在・過去・未来の話題が満載。
    ……と聞くととても興味深い本に思えるのだけれど。個人的な印象として、氏の著作は「コンセプトや目次を読むと大変興味深く、文章も簡潔で読みやすいのに、読後に残るものが少ない」ような気がしており、本書もそうだった。どうも自分には合わないところがあるようだ。

    とはいえ、本書を通じて学べたこともあったので、以下に記録しておく。
    ・海外で電子書籍が普及しているのは、海外の本が大きくて重いから。日本では文庫本や新書といったサイズがある上、漢字を使うことで情報密度が高くなっているおかげで、比較的コンパクトにまとまりやすい。(p55)
    ・「調べる」「思い出す」作業を助けてくれるデータはデジタル化すべき。また、辞書や事典の類も。(p59-60)
    ・アナログの長所は、周辺情報が豊かであること。それによって思索のためのヒントが得られることもある。(p58-61)
    ・公開しても実害のない情報は積極的に公開してメリットを得ることを考えるのが、ウェブ時代の情報の運用方法である。(p146)

  • ありそうでなかった現代書斎の基礎知識的な内容で参考になる。
    自宅に書斎ちっくなのはあるが、この本の内容を参考にしてグレードアップしたい。

  • SONYのReader Storeで電子書籍版を購入。

    IKEAの製品を使った実例が分かりやすかった。
    デジタルを併用した書斎のあり方も非常に参考になる。
    また、必ずしも一部屋にこだわらないというのも、私の中では新しい考えだった。

    いずれも、今後の作業スペースを考える一助になることは間違いない。

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著者プロフィール

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。著書に単著「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」など共著も多数。

「2017年 『マストドン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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