合理性を超えた先にイノベーションは生まれる
- クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2013年7月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784844373216
作品紹介・あらすじ
他人と違うことをやらなければ勝てない原則を忘れていませんか。誰もが知る合理的な分析手法に従って結論を出している限り、行き着く答えは似通ったものになる。平均点を超えて突出した結果を出す経営。
感想・レビュー・書評
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個人的にとてもフィット感があった。
約10年前に書かれた本だが、変化の激しいと言われる現在でも褪せずに読むことが出来る。
合理性を超えた先にイノベーションは生まれる。けれども企業活動を真面目にやると合理的になり、イノベーションは生まれなくなる。イノベーションのジレンマ。
人は合理性だけでは惹きつけられない、むしろ非合理に惹きつけられる。明らかに役立つセミナーより、アイドルのコンサートの方が来場者が多いように。理屈よりも心。
ただ合理的がいけないのではなく、合理的に全てを判断すると、誰でも出来る意思決定となり企業間での差別化が出来なくなる。論理的に考え尽くして最後はインテリジェントエイヤーが経営者に求められる。直感。合理的判断は西洋の文化で人間が先天的に身につける力ではない。一方直感は人間本来のもので、東洋の宗教などで磨かれた考え、禅など。ここに差別化のヒントがある。
こうありたいと願うことから全ては始まる。人生はひととき。その思いを常に忘れずに行動する。そうありたいと思う。
事業単独、単年で評価すると、ミクロのわなにハマりがち。担当者にも会計年度跨いだヨコの視点を身につけてほしい。Googleの生態系モデル。利益が事業体から発生しない、だから思い切ったことができる。
合理性は国や時代によっても違う。トヨタのジャストインタイムは中国では受け入れられない。中国人はクルマをすぐに買いたい。それは過去の自国の体制の度重なる変化で未来が不透明であると知っているから。日本の成熟した市場とは違う。
ソフトバンクの企業買収に対するKDDIの反応「うちは普通の会社ですから」は他社と違うことをやらないと勝てないというビジネスの鉄則から外れていることを説明する事例。大企業病、サラリーマン役員病。
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