- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845116959
作品紹介・あらすじ
海の魚と川の魚が同じ水槽で泳いでる! どうして?
海水を使わずに海水魚を飼育できる世界初の水、好適環境水。「この水を使えば山奥でも海の魚の養殖ができるし、途上国の貧困と食料難も解決できる。そしていつか人類が宇宙に出ていったとき、火星で養殖したマグロを食べることだってできるかもしれません」‒‒‒‒著者の夢は果てしなく広がります。世界を驚かせた魔法の水は、どのように生まれたのでしょうか。
淡水魚のキンギョは淡水の中でしか生きられず、海水魚のマダイは海水の中でしか生きられない――これは、誰もが疑わない「常識」です。
しかし、ぼくの研究室にはキンギョとマダイが一緒になって元気に泳いでいる「非常識」な水槽があります。
不思議な光景の秘密は水槽を満たす水にあります。飼育水として使われているのは、淡水とも海水とも異なる第3の水「好適環境水」。ぼくが長年の研究の末に開発したそれまでの固定観念を打ち破る飼育水です。
好適環境水は海の魚も川の魚も生きていられる水です。
しかも、真水と施設を稼働させるエネルギーさえあればどこでもつくることができます。たとえば、海面という場所に縛られず、海から遠く離れた
山の中でフグを養殖することだってできます。
このとき、好適環境水にはフグを海水よりも早く成長させ、病気になりにくくし、味も素晴らしくおいしくする効果があります。
フグだけではありません。マダイ、マグロ、クエ、ウナギ、バナメイエビ、ブラックタイガー……あらゆる魚種でそうなのです。
好適環境水は場所を問わず魚介類の養殖ができ、高い生産性を持ち、天然物よりもおいしくなる。地球人類の食料問題を解決する可能性さえ秘めた、いいことずくめの水です。しかし、その誕生には多くの苦難がありました。(「はじめに」より)
感想・レビュー・書評
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好適環境水ができるまでの過程をわかりやすく説明し、好適環境水利用の将来性が書かれいます。
研究の様子が生き生きと書かれていて、理科好きの小学校高学年にぴったり。
魔法の水というキャッチコピーがついているので、怪しく思うかもしれませんが、ちゃんとした本です。面白くて一気読みしました。
666.6