- Amazon.co.jp ・マンガ (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845844210
感想・レビュー・書評
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1年ほど前にデュラス原作の「愛人ーラマンー」の漫画化を読んだあと、気になっていた人。
もしかしたら、
「こころの時代「光に向かって」(2021年9月5日、NHK-Eテレ)」
を見たかもしれないし、似た内容のウェブ記事を読んだのかもしれないが、ずっと興味を持っていた。
で、代表作を読むことにした。
これはいいものだ。
一コマごとに人の顔がいい。
アートと娯楽が高水準で結び合っている。
個人的にはルイス・キャロル「不思議の国のアリス」の初版本1865が登場しただけで、100点越え。
しかも枠物語として、1944年熊本の空襲の最中におばあちゃんが語ってくれた、1878年長崎、という設定。
これは凄いぞ。
人に留まらず「物」にフォーカスする、しかも19世紀の……これはあの世の稲垣足穂や澁澤龍彦に教えてあげたい。
2巻以降読むのが楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ダヴィンチ・プラチナ本から。試しに1巻だけ読んでみたけど、これはなかなか面白い。主人公の持つ、触れたものの未来や過去が見える能力がキモになるのかと思いきや、それはほんの味付け程度。専ら文明開化の興奮を伝えることに主眼が置かれていて、そしてそれはあらかた成功している。着眼点がまず面白いし、当時の状況喚起力も素敵。読み続けたくなる作品。
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明治時代の長崎に暮らす、触れた物の過去と未来を視る少女・美世。そんな彼女が奉公先の輸入雑貨店で出会ったのは、瓶底メガネの店主と髭面の店員、そして見たことのない海外の優れた商品や文化。こういうレトロ溢れる世界観は大好きです
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岩爺よし
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高浜寛さんの作品『ニュクスの角灯』の1巻を読了。
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久しぶりに、ストーリーを追うだけではなく、細部をしっかりと眺めながらゆっくり読める漫画に出会いました。
本棚のいつでも手に取れるところにおいて何度も読み返したい。 -
2019年9月刊行の6巻で完結。
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日本を見つめ直すというのも もちろんあるし、美代が成長していくのを見ていると自分はなんてちっぽけで可能性に満ち満ちているのかと気付かされる。
新しい世界に踏み込むことは勇気がいるし、その凄さは当人にしか分からない大変さであるということが分かった。 -
明治10年頃の長崎、ミシンやフォノグラフ、マジックランタンなど海外からの文物に関連づけたエピソードが綴られる。主人公の女性はパリ万博帰りの店主の骨董品店で働くことになる。物に触れるとその過去や未来を見ることが出来る力が時々使われる。実に上質な漫画を読んだ印象を受けた。面白い!