ソーシャル・ドキュメンタリー ──現代日本を記録する映像たち (CineSophia)
- フィルムアート社 (2012年7月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845912940
作品紹介・あらすじ
アクティビズム、ケア、郊外、システム、私…ドキュメンタリー映像の新潮流。
感想・レビュー・書評
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778.7
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監督、プロデューサー、被写体や学者など様々な人に話を聞いていて面白い。少し取っ散らかった印象もあるが。「ソーシャル・ドキュメンタリー」にとってのキーワードごとに章分けしているのでまあまあ読みやすい。
特に、『ナオキ』の主人公佐藤直樹さんに話を聞いてるのはとても面白かった。撮るものと撮られるものの微妙な緊張関係を被写体という立場から語っている文章はあまり読んだことがないので、その視点を掲載しているのは素晴らしいと思う。佐藤さんの文章も良い。
興味深いのは、監督・プロデューサーたちが自身の映画観やドキュメンタリー観については語るものの、「娯楽」としての映画だったり、いかに観客を楽しませるかについてはほとんど語っていないことである。ソーシャル・ドキュメンタリーにおいて大切なのは、「自分が何を撮って他人に何を観せたいか」であって、「他人が何を観たいか」ではないのだ。
とは言え、知的好奇心を刺激する作品は十分「娯楽」として機能していると言える。「知らない世界を知ることで教養を深める」ことも映画の大きなのセールスポイントの一つなのだということを感じた。 -
今を時めくドキュメンタリストの作品紹介を始め、メディア・アクティヴィズムとは?セルフドキュメンタリーの定義とは?が分かる入門書。