- Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845921041
作品紹介・あらすじ
大切なことは、いつも同じ。
仕事、愛、そして遊び──
“ムーミン”の原作者であり、画家、イラストレーター、小説家…と多才に活躍した芸術家、トーベ・ヤンソンの決定版評伝が新訳で刊行。
本人とも親交のあった研究者が日記や手紙、草稿など膨大な資料から、その生涯を鮮やかに描き出す。
「私たちのトーベは、きっと偉大な芸術家になると思うんだ。とてつもなく偉大な!」
フィンランドで内戦が勃発していた頃、若き兵士ヴィクトル・ヤンソンは、前線から愛する妻シグネに宛てた手紙にこう記した。
父ヴィクトルの言葉どおり、トーベ・ヤンソンはやがて画家、イラストレーター、漫画家、小説家、そして「ムーミン」を生み出した偉大な芸術家として世界中にその名を知られることになっていく。
10代でイラストレーター、画家としてアーティストのキャリアをスタートさせたトーベは、戦禍の中で青春時代を過ごしている。最初はスノークという名だったムーミンは、そんな状況下で理不尽に対する怒りや自由への希望、表現への夢など、さまざまな想いの中から生まれてきた生きものだった。
「ムーミン」が世界的な人気を獲得したのち、トーベは「ムーミン」とその他の芸術活動のバランスに悩まされるようになる。
義務や責任、人々の期待と自身の想いとのあいだの駆け引きは、次第に苦痛を伴うようになり、その割り切れない気持ちは、生涯トーベを悩ますことになった。
「仕事と愛」はトーベの人生を表す最も重要な言葉だった。
トーベは人生の始まりから終わりまで働き続けた。
そして、最初に描いた絵から最後の本まで、トーベは生涯にわたって新しい芸術表現を追求したのだ。
トーベ・ヤンソン本人から私的な記録を自由に閲覧することを許された唯一の研究者である著者が、その膨大な資料(家族や友人への手紙をはじめ、覚書、草稿、物語、プレゼンテーション用の資料、分類表、キャラクター設定、スケッチ、ドローイング、さまざまなプロジェクトの計画、写真、日記、切り抜き、記事、パンフレット、カタログなど)を丹念に読み解き、トーベ・ヤンソンの豊かでダイナミックな人生を色鮮やかに描く。
家族や自然を愛し、自由を求め続けた芸術家トーベ・ヤンソンの生き様に迫った評伝の決定版。
感想・レビュー・書評
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Boel Westin - Stockholm University
https://www.su.se/english/research/2.26373/boel-westin-1.105930
トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉 | 動く出版社 フィルムアート社
http://filmart.co.jp/books/novel/tove_jansson/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スナフキンの春の歌
春になりたての 森を流れ歩く
心待ちにしていた 春が来たんだ
空は はためく翼あふれ
地面は あちこち足跡だらけ
はい虫たちも やっと目覚めたんだね
気の向くままに 僕はゆく
古ぼけた緑色の 帽子をかぶって
昼も夜もずっと 音楽を奏でて
荷物なんて 何もいらない
僕は 自由でいたいから
新しい歌を 自分のメロディーを探したいから
春の清らかな川の流れを
青白く輝く三日月の静かな旋律を紡ごう
ささやかな歌を奏でよう 僕のハーモニカで
鳥たちが飛び立つたびに 孤独の讃歌を
でも時が消え入り 黄昏が影をのばすと
ほんの小さな歌さえ 見つからなくなる
待ち焦がれる想い 春の切なさ
歌いたいよ ひとりで歩いていくこと
それが本当の自由なんだ -
よ、、、読みたい!表紙が可愛すぎる。。。