- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846008963
感想・レビュー・書評
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明治大正期の講談師円玉に関係する芸人や職人を描く短編小説集。「彼と小猿七之助」が有名。
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話の出来は素晴らしいが、質は前作より少し落ちるような印象。
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いい本だ…。読みやすく、パキッとして無駄を削ったような台詞、文句なく面白い。若い人の読む機会が増えればいいなと思った。
今回も魅力的な女性たち。「月あかるければ」の愛子は歳を重ねて肥えてもどこか神々しい美しさで、「風流あしべ踊り」の光菊は自身を商品とする若い酷薄がそれでも可愛いと思う。男性陣も、今時で言う"ヘタレ"な部分もあるのだけど、それだけじゃないんだよね。
円玉師匠の登場が少なかったのが淋しかった。
戦後世代の私に人情を解することができたか不明だけど、この本はずっと残ってほしいと思う。 -
前回に引き続き気になる箇所、台詞、多し。友だちから借りたので、ページを折れない。(今回も一話ずつ感想を細かくメモすべきだった後悔) 実在の人物も登場するので、事実?架空?か迷う所。フィクションでいいのだと思うが、大概真実の物語があるように思える(自分の稀薄で、あっても無いような日々からすれば)。
正・続と読んで、ちょっとは”人情”というものが分かったかい、わたしちゃん?
落語では人情噺が出来て一人前ってのがひとつ。そんなこんなで、”人情”という言葉をよく目にするが、ちゃんと考えたこともなかった。「自分の損得を抜きにして、こいつをほっとけねぇよっ!」って心・行動が人情なのかしら、と思った。
忘備録:吉原百人斬りって、歌舞伎の「籠釣瓶」のことらしい。東劇のシネマ歌舞伎でかかるので、見に行くこと。あばたと花魁。
第一話「月あかるければ」
第二話「かたみ浴衣」
第三話「銀座善人」
第四話「風流あしべ踊り」
第五話「殺すという事」
第六話「花の吉原百人斬り」
第七話「浮草物語」
第八話「写楽と愛人」
第九話「朋子の一生」
第十話「ヴェニスのたけくらべ」
第十一話「人情非人情」 -
正・続ともに買いました。
いつでも家に「人情馬鹿」がある、という安心感。 -
今回も愛すべき人情馬鹿が沢山出て参りました。
人情馬鹿って、何となく男の人のが多い気がする。