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- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846122164
作品紹介・あらすじ
「ガソリン携行缶持って館へおじゃますんで~」──。2019年8月、愛知県で開幕したばかりの国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」事務局にこの脅迫ファクスが送り付けられた。憎悪の矛先となったのは、「慰安婦」を象徴した「平和の少女像」だった。
旧日本軍の「慰安婦」制度や軍国主義下での天皇制、朝鮮人強制連行といった歴史認識の問題と絡んだ、メッセージ性のある作品の展示は近年、公立の美術館などでの展示が難しくなっている。過去に展示を拒まれたり、撤去されたりした作品を一堂に展示するという挑戦的な狙いの「表現の不自由展・その後」の中止は、こうした流れの中にあった。
本書は、「表現の不自由展・その後」をはじめ、2021年7月の「名古屋展」と「大阪展」、そして、22年4月の「東京展」など「表現の不自由展」をめぐる出来事の取材記録であり、表現の自由とは何かを考える。
感想・レビュー・書評
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巻末の「緑風出版の本」には安倍政治を批判する本が並んでいる。本書もその線で構成されている。補助金の不交付や大村県知事と河村市長の対立に読み飽きるほどのページを割くくらいなら、現場に関わったボランティアや日本人作家の生の声などを入れたほうが、表現の自由とはなにかについてもっと深く考えられる本になったのではないか。
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東京新聞2022123掲載
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