「年金20万・貯金1000万」でどう生きるか - 60歳からのマネー防衛術 - (ワニブックスPLUS新書)

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  • ワニブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847061608

感想・レビュー・書評

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  • いつまで働くべきか、いわゆる定年(60歳)を迎えた後にどのように過ごしていくかを考えていくうえで、巷には多くの本が溢れています。この本の緒言には対象者を、年金20万円・貯金1000-2000万円の人を対象に書かれています。

    定年を迎えた時の家族(親、子供)の状況、さらには自分の寿命がいつまであるか等、変動要因は多いものの、何も知らなければ20年間で500万円の損、という本の帯のコピーに惹かれてこの本を読みました。

    結論としては、60歳以降もそれまでの貯蓄をなるべく減らさないようにしてお金を稼いで、年金支給時の65歳になったらそれまでにスリム化した生活を維持して年金支給額内で普段は暮らして、緊急事態が発生したときには貯金に頼るということでしょうか。

    この本には生活をスリムにするうえで、見直すべきポイントが多く指摘されています。第一段階の60歳まであと4年を切った私も、スリム化した生活になるように自分を変えていきたいと思いました。在宅勤務は2か月になりそうです、外食も減って生活が少しずつ変わってきたので、これを機に見直してみようかなと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・金融審議会のレポート(2000万円不足)は、夫婦とも65歳で、二人とも30年間生きた場合である。家計調査報告では、高齢夫婦無職世帯(世帯主が60歳以上の無職)では、年間50万円赤字となっている(p23)

    ・65歳の夫婦、お互いに平均寿命(夫82妻88歳)まで生きたとすると、年金だけでいくら不足するかを計算すると、最終不足分は1132万円となる(p25)

    ・所得代替率(年金受給開始時の年金が、その時点の現役世代の平均賃金の何%か)は日本の場合2019年では、61.7%となっている。前提条件は、60歳の男性が40年間にわたって厚生年金を収めた場合の専業主婦の奥さんとの合計数字である(p43、46)

    ・ゴールドは「現物」も一部もっとくこと、コインでも良い。価格は国際価格(ドル)で考える、全体の10%程度にする(p102,103)

    ・Facebookの仮想通貨リブラは、実際に稼働するのは2020年後半と言われている、資産の数パーセントはもっていても面白いかも(p112)

    ・生活費節約のために止めること、1)年賀状、2)お中元お歳暮、3)冠婚葬祭、4)実家を整理する、5)墓じまいを考える、6)昔の肩書を捨てる(p167)

    ・自宅のWi-Fi環境を整え、音声入力も活用する。(p174)

    ・キャッシュレス決済(Paypay等)、資産運用はウェルスナビ等、映画等は、定額制動画配信サービス(Netflix、Amazon)を使い、DVD購入をやめる(p180)

    ・クラシル等、動画で作り方を教えてくれる料理アプリも活用する(p206)

    ・定年後60代くらいは激しい運動スポーツもできるが、70歳になるといきなり減ってしまう、自分の体力の限界も考慮して趣味は考える。健康寿命はせいぜい70代前半なので、60代前半から70代前半の10年間を有意義に過ごす賢い方法を考える、お金の使い方は60代、70代、80代でメリハリをつける(p232,242)

    ・定年後も休日・平日ともに早寝早起きをして、三食腹八分目で食べる(p232)

      2020年4月12日作成  

  • 老後に向けての注意した方が良い事が書かれています。私は、知っている事ばかりだったので必要なかった。

  • 文字通り、老後の資金をどうするかを記した一冊。

    お金の運用と節約術の話については参考になった。

  • 第1章、2章で、年金制度は破綻しないとしても、将来実質的な支給額が目減りするのは避けがたい。加えて、消費税、医療費等の負担増、インフレリスクもある。50%を維持するとされている所得代替率は、分母が収入(手取り)、分子が専業主婦の妻の国民年金を加算した所得(税込)という元々インチキ計算なのだが、それが50%を割り込むかもしれない。そういうリスクは既に知られており、現実になる可能性が高いと思っているが、大風呂敷を広げまくって、これでどうやってサバイバルできるのだろうか。
    優しい期待を込めて、第3章、第4章「年金制度が破綻しても生き残るサバイバル術」を読む。普通の人にそんなもんあるわけないだろうと思って読んだら、やはりなかった(笑)。
    現実的なことが書かれてはいる。よく言われる長く働くといっても、「80歳になっていきなり生活費が足りないから働くといっても限界があります」。まったくそのとおり。また、以前ならインフレになったらその分自動的に増えた年金が、マクロ経済スライドにより増えなくなったが、その後幸い(?)デフレが続き、年金が目減りしていない。「これらかの30年、そんな都合のいい経済環境が続くか問題です。低成長が続くことは間違いないかもしれませんが、インフレなき経済環境が、そのまま続いてくれるのかについては大いに疑問です」。極めて真っ当な見方だと思う。特にコロナやウクライナや日銀の低金利維持政策により、最近はインフレの懸念が高まっている。
    しかし、実践すべき方法は、分散投資、外貨建て資産を増やす、金・仮想通貨への投資、マーケットの暴落に強い金融資産への投資、民泊・ホテル経営等ということで、あれ貯金1000万円前提はどこに行ったんだ(笑)。
    次いで、第5章「何がなんでも公的年金だけで暮らす」。固定費(住居費、保険料、固定電話代、車両費固定費等)を下げましょうという話が書かれている。書いてあることは、類書にも書かれていることで首肯もできる。しかし、第1章、第2章からすると、そもそも年金だけでは暮らせないからどうするという話だったのでは。まあ、節約しないと、いくら運用で稼いでも追いつかないから、「何がなんでも公的年金だけで暮らす」ではなく、「生活費を減らしても追いつかないかもしれないけれど、減らさないと始まらない」という章題ならわかる。
    第8章は、老後にする仕事について書かれているが、どれも実行は可能かもしれないが、大して儲からないというか生活の足しにならないものばかり。第9章は遊びのライフプランを立てようという、急に明るい話になっている。60代は運動、70~80代は豪華客船の贅沢な旅が勧められている。ここも貯金1000万円じゃなかったっけというツッコミどころ。
    全体として、羊頭狗肉というか、ジャーナリストらしい書籍だったが、楽しみながら読めた。

  • 人間の体は70代にさしかかってから、目に見えて衰えてくる。
    定年前後の世代にとって必要なのは、今から貯める、今から増やすよりも、これ以上減らさない事が重要
    リバースモーゲージ:持ち家を住んだまま担保にして月々お金を借り入れ、借りた分は死亡後に金融機関が担保物権の家を処分して一括返済する。
    資産運用に関する基本的なスキル
    ・分散投資をする
    ・外貨建て資産を増やして、金融マーケットの動きとは異なる金融商品を増やす。
    ・金や仮想通貨など、金融メーケットの動きとは異なる金融商品を増やす。
    ・金融マーケットの暴落に強い金融商品に投資に投資を増やす。
    ・インフレに勝てる資産運用を心がける。
    保険の内容確認:保険の窓口  保険見直し本舗
    マウンティング老人:とにかく相手の優位立とうとする人
    伸びたい山は60代前半似トライ

  • 現在定年前後の60代を想定し、「夫婦の年金収入が月額約20万円、退職金を含めて貯金が1500〜2000万円」という世帯を中心値として、お金の守り方、お金の使い方を徹底的に解説。 年金制度の根本的な仕組み、超楽観論から悲観論まで含めた今後の見通しをぞれぞれ説明した上で「何をしてはいけないか」「何をすべきか」を説く
    ●手持ちの資金を守り抜く
    年金支給年齢繰り上げ、減額、インフレにでも負けない「超守備型投資」の基本
    ●支出を減らす
    固定電話は解約、新聞宅配雑誌購入はデジタルに変更、音楽映画も「聴き放題見放題」に変更、ガラケーは格安SIMのスマホに変更、不要な保険の見直し・解約、ガス電気代をまとめる、各種ポイントの活用、地方移住、海外?
    ●収入を増やす
    高齢者向けバイト・パート、不要なものをうまく売って現金にする、意外に簡単な副収入確保アイデア
    ●デジタル難民にならないために知ってほしいこと
    ●定年後すぐにやめること、すること
    年賀状、お歳暮・お中元などはやめる/保険の見直し、実家の整理、墓じまいの検討
    ●年金だけで生きるための知恵
    国内外移住、自給自足、シェアハウスなど、すぐに役立つ情報、知識満載の1冊。

  • ●健康寿命は72歳、70間で働いたら2年後には誰かの世話になって生きる形になる。
    ●①所得代替率 現役時代の50%を法律に記載。実際は半分以下。
    ②マクロ経済スライド 要するにインフレになっても年金は増加しませんと。
    ③年金積立金 
    ●インバースETFを使いリスク回避
    ●固定電話の解約は、固定費の削減だけでなく、詐欺電話に騙される心配が無くなる。
    ●趣味は文武両道で
    ●年賀状、お中元など辞める
    ●スマホを使いこなす。サブスク。

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