休暇は終った

著者 :
  • 清流出版
3.23
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本棚登録 : 63
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860293215

作品紹介・あらすじ

好き、という言葉には、幾通りもの意味がある。私に惚れてる男の子、八つ下の類。彼といると、とても呼吸がしやすい。晩に帰ってくるまでの孤独-それは私のお気に入りの時間。

感想・レビュー・書評

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  • 方言での表現が私には飲み込み辛く、途中で読むのを辞めてしまおうかと。
    ストーリーとしては大きな波もなく時間潰しの読書にはいいかも。

  • 2021年4月30日読了。図書館で借りた。

    時代は違ってもおもしろい。
    彼氏のお父さんに31歳の主人公が、最初から敬語を使わないのは普通なのか?
    細かいことは評価に関係なくて、話がおもしろかった。
    年がだいぶん下の彼氏なんて、小説の中でしか味わえないと思ってるから、いいなぁなんて思いつつ、お父さんの方に惹かれるのもわかる。まさに子供と大人。

  • 類を菅田将暉、中身を自分の男友達とイメージして読んだ。31歳の悦子と23歳の類の一夏の花火のような恋の話。若い男の子をかわいいかわいいと甘やかし、精神的肉体的金銭的に頼られる悦びは共感できる。描写がやけにリアルで、主人公と同じように心を揺さぶられた。おそらく話の内容は1960〜1970年と思われる。古い言葉遣いや情景描写がおもしろかった。現代の31歳の方がよっぽど窮屈に生きている気がしてならない。

  • 田辺聖子の鬱陶しいほどの幸せいちゃいちゃ、だがそれだけでは終わらせない感。

  • 経済的に自立した魅力的な30代の女(田辺聖子の作品でよく見られるタイプの)と、美形だけどいろいろな意味でだらしない20代の男が同棲していて、次第に女のほうが同性相手の父親に惹かれていくというお話。
    田辺聖子は、愛すべきダメな男をリアルに書くのがほんとに上手いなあ。この小説のダメ男、ダメなんだけど、主人公にとって可愛くて、憎めないがゆえに突き放し難い感じがすごくよく出てる。そのダメ男の対比として描かれる父親の安定感と余裕、いくばくかのヤンチャ風情の説得力も凄いし。
    で、恋の終わりの契機となる出来事の書き方も、ああ、こりゃ無理だわ…としか言いようのないところがあって。
    すらすら読めるんだけど、重くて深いのだよなあ。

  • この人の書く、軽妙な関西弁が恋愛小説にとてもいい味出しているのでした。あはは、楽しい……

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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