- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860521240
感想・レビュー・書評
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前半より後半の内申書裁判や国会議員の話しの方が面白い。
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ロッキング・オンから出てた本だったので、ちょい気になって図書館より拝借。保坂さんってやっぱり教育関連の人っていう印象があったけど、少年時代の話などはかなり興味深いものでした。
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彼は2015年4月の区長選で、相手にダブルスコアで勝利を収めた。
この本は2016年8月に刊行されたが、彼が区長に就任してから今までを振り返り、丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。
決して彼は、「ただ否定」をしないという政治姿勢である。つい政治では「是か非か」で物事を決しがちであるが、彼は支持者でない人からも「住民ワークショップ」を開き、意見を聞いて、それを検討している。そして記者会見をおこなう。彼は自治体の首長として、「誰のせいにも出来ない」ということで、徹底して「本当の無駄を省く」「住民のナマの声を聞きつつ、それをお役所との折衝に持ち込む」ということを続けている。それは、彼の奇蹟に奇蹟が積み重なったような国会議員時代の仕事がそれなりに役に立っている、ということでありそうだ。
後半は、彼の「内申書裁判」についてである。この辺は単なる回顧録のようになっているが、学校のナマの現状が伝わってきた。そして定時制高校へ火曜も、中退。思えば彼は「しらけ世代」であった。そのときの真っ只中を、彼は生きていたのだ。その後はいじめ問題に取り組んだり、とにかく教育のジャーナリストとして世の中とかかわっていく。
彼の自伝として読むのも、十分にありであろう。