- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860950491
作品紹介・あらすじ
第四之書「暗黒の歳月」の最後で愛するレベッカを誘拐されたデービッドは、文字通り「失意」の歳月を過ごします。本書で描かれる時代は1939年から1946年までのおよそ6年間。前半はイギリス、後半は太平洋上と日本で、デービッドはこの時代を目撃することになります。マッカーサー元帥の顧問となったデービッドが1945年8月、ニッポン潜入するところは、手に汗にぎる展開となります。ヒロシマ、御前会議、「終戦の詔書」の録音、皇居内でのクーデター、戦艦ミズーリの艦上でおこなわれた降伏調印式、そして1946年の天皇人間宣言。そのすべてにデービッドは関わりを持つという設定です。この第五之書で語られた歳月は、デービッドの人生のターニングポイントであると同時に、20世紀のターニングポイントであります。いや、もしかしたら人類のターニングポイントなのかもしれません。
感想・レビュー・書評
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第二次世界大戦終了まで。前巻までの張りつめていた空気が少し緩んだ印象もある。が、段々、「暁の円卓」について書きたいのか、<世紀の子>から見た歴史について書きたいのかが分からなくなってきた。戦争について書きたいのであれば、物足りなさが感じられるし、ファンタジーとしてもなにか物足りない。編集としても、やはり前巻の分と合わせて、ここまでで上中下巻とすべきだったのではないかと思う。
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こちらも数日前に読み終わっていたもの。暁の円卓シリーズ第五巻。
わたしはきっと最後までデービッドを好きになれないのだろうな、との思いがどんどん強くなる。彼は反省する、けれど根本的な部分にある主人属性は顧みられることがない。彼は苦悩する、けれど決断の当否はけっきょく定められ、答え合わせがなされるが故にそれほどもやもやはしない。善と悪ははっきりしている。デービッドは「悪」を排する者であるが故に「善人」として肯定される。でもその「善人」さが誰かを圧しているということも、その裏にあるのじゃないかなぁ。
わかりやすさにご用心。 -
(推薦者コメント)
以前から読んでみたいと思っていました。20世紀の100年を描いた壮大な歴史ファンタジーだそうなので、21世紀を生きる私たちにとってもファンタジーの世界から歴史を振り返るのは面白いことだと思います。全9巻ですが、とりあえず1巻だけでも読んでみたいです。 -
太平洋戦争の終結に、日本に潜入したデービッドがどう関わったか……
まるで見てきたような嘘……と言い切れない説得力があるぞ(笑 -
2008/6/9
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第2次大戦終戦まぎわの日本の広島、天皇御前会議、勅書の録音そのそば全てにイギリス人である主人公が立ち会う設定がおもしろい!近代日本史にかかわるエピソードをわかりやすく身近に感じさせた上で、なおストーリーが進んでいく面白さに引き込まれます。大人が読まなきゃもったいないです。
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第二次世界戦争勃発。日本が敗戦する様が描かれているが、ドイツ人の作家によって書かれているという違和感が全くない。教科書だと「???」だった歴史が、理解力不足のわたしでも、大きな流れでつかめた。
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これをドイツ人が書いてるっていうことがスゴイ。日本人が読むべきだ。
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卷が進むにつれて面白くなくなるのは何故だろうか?