北斎漫画 〈全三巻〉 第一巻「江戸百態」 (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)

著者 :
  • 青幻舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861522802

作品紹介・あらすじ

天才・葛飾北斎の魅力のすべてが凝縮された 世紀のベストセラー「北斎漫画」待望の文庫化!
現代より遡ること200年。
江戸末期刊行の歴史的ロングセラー、『北斎漫画』(全15編)を文庫サイズに再編集する全三巻のシリーズ。
第一巻は「江戸百態」として、市井に暮らす人々の姿や風俗、
生活用具や建物など、江戸の日常を描いた図版を総集。
「人物絵鑑」「日常茶飯」「動態活写」「道具百科」の4つのカテゴリーで構成。
北斎に学ぶ、現代の絵手本帖としての魅力を最大限に引き出します。
後世の「MANGA」大国に、多大な影響を見せる戯画的表現や、
4コマ割、ストーリーを感じさせる動的描写が満載。
テーマ、モチーフ、描法と、北斎の「すべて」が凝縮された、 待望のシリーズ第一巻!
解説:永田生慈(すみだ北斎美術館)
コラム:会田誠(美術家)
アートディレクション:祖父江慎

感想・レビュー・書評

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  • 田根剛や祖父江慎らが展示空間を構築、葛飾北斎生誕260年を記念した「北斎づくし」展が7月開催 | デザイン情報サイト[JDN]
    https://www.japandesign.ne.jp/news/2021/04/58962/

    北斎漫画 第一巻 / Hokusai MANGA vol.1 | 青幻舎 SEIGENSHA Art Publishing, Inc.
    http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-280-2

  • これは江戸の図鑑!
    人々の遊びから、物の説明、変顔と開くたびにニヤニヤしたり、絵の細かさに見入ったり。お江戸の日常を垣間見た気持ちになれて、1冊でずーっと楽しめる。
    こんな風に思うような絵が描けたら世界が違うだろうな。
    量の多さがとにかく圧巻!まだ2冊もあるなんて、どんだけ!

  • 北斎が目にした、ありとあらゆる森羅万象のスケッチ。
    『富嶽三十六景』に描かれた自然の風景や、名も無き市井の人々の表情が、この『北斎漫画』の中にも見てとれる。
    鰻を描かせても墓石を描かせても、なぜかエレガントな風味。
    やっぱり北斎の画力は、天才的!(もちろん努力もあっただろう。)
    あー、風が吹いてる。雨が降ってる。
    北斎が、現代のアニメーションに出会っていたなら、さぞかし…
    画狂老人卍(享年90歳)

    『北斎漫画』 全15編をテーマ別に再編成し、3巻に文庫化した内の第1巻。

  • 江戸時代のベストセラーかつロングセラー。もちろんいわゆるマンガではないけれど、そのご先祖様のようなところはある。北斎は本当に凄い人だったと改めて感嘆するも良し、江戸時代の空気を感じて当時の暮らしを妄想するも良し。

    「本書では、『北斎漫画』の原本を絵手本として再構成し、三巻に仕立てた。
    第一巻では「江戸百態」として、市井の人々の姿や風俗、生活用具や建物などの江戸の日常を描いた図版を総集。第二巻は「森羅万象」として動植物、名所・名勝といった自然風物を描いた図版、そして第三巻目では北斎の想像の世界や故事を描いた「奇想天外」で締めくくる」

    あとの2巻も楽しみです。

  • 実に生き生きとした絵だった。
    動き出しそう。
    声が聞こえてきそう。
    当時の人々の様子や生活が垣間見れる。
    江戸時代、みんな元気に生きていたんだな。
    随分昔の時代のように思っていたけれど、なんだか、基本的には同じなんだな、と感じた。
    コミカルな絵も多くて、楽しかった。

  •  第1章「人物絵鑑」を見る。
     彩色は、黒、灰色、肌色の3色のみである。
     題材は様々で、武士、公卿、僧侶から、庶民の商人、様々な職人、芸人(手品師、越後獅子、猿回し、琵琶法師、等)を含む。中に絵師のカットがあり、5本の筆を、両手、両足、口に捉えており、絵師の自負を表わすようだ。
     文庫本なのでカットが小さく(古意の漫画であり、後の章では大きくなっているようだ)、カットの説明が少なく(稀に題名があるのみ。後に増える)、今回は楽しみが少なかった。大判にして、僕が満足するかはわからない。

     第3章「動態活写」は、53ページに渉る。弓を射る武士、馬を駆る人物、銃を射る武士、半裸での遊び芸、相撲取り(執着したらしく、カット数が多い)などを描いている。相撲取りでは、横綱・谷風、野見宿祢・当麻蹴速の対戦まで挙げられている。
     そのあと、棒術に関心を寄せたらしく、約80カットを載せる。庶民の武術でもあったのだろう。
     しまいは、竹刀で対戦の武士で仕上げた。
     動きを入れると、第1章「人物絵鑑」と違って、デフォルメが多いようだ。

     第4章「百具百景」を見了える。
     「百具百景」は、91ページに渉る。
     炊事用具、馬具、弓道・剣道用具を経て、銃砲に至る。当時の最強兵器として北斎は関心があったのだろう、双身の拳銃、火縄銃、用具、猟銃(仕掛け式を含む)、大砲など、12ページを割いている。
     織機、寺社、家屋、船(たらい船、帆船を含む)、パターン模様と続き、垣根らしいもので、第4章を仕舞っている。

  • 北斎さんの弟子に向けた教本。
    絵はもちろん素晴らしいが、少しさみしい本。
    見えない風を描いた絵が秀逸。

  • どの絵も食い入るように見てしまうので、ついつい読み終えるのに時間がかかるのは仕方が無い。
    躍動感あふれるポージング、現代の私たちが学ぶことのできる江戸時代後期の生活。
    そしてかつての日本人がどれほどあっけらかんとしていたかも垣間見える。
    近所の人たちから旅の人たち、あやかしや動物、あらゆる動植物、建物・風景、道具、乗り物。色々な物を見ては描き、家を移っては描き、出かけては描いていたのだろう。
    興味が尽きることはなかったのだろう・・・などと勝手に思う。

  • 素晴らしいの一言!!
    日本にこんなアーティストがいたことは誇り。
    時代の壁も越えて、楽しめる絵ばかり。
    自然・道具・家屋の描写もその細やかさに溜め息が出るほどだが、なんといっても人間達の表情の豊かさ!
    皆やわらかく、体温や感触、威勢のいい話し声まで聞こえてきそう。
    ぐだぐだしてる人がかなり多くていいw
    あと表紙にもあるが、変顔シリーズがかなりお気に入りですw
    江戸時代にも変顔はあったんだね…
    ビデオやカメラもない中で、これだけ人間の動きを詳細まで再現できていることに、驚きを隠せない。
    その晩年の名の通り、画に狂い、画を愛した人だったのでしょう

  • 内容紹介
    天才・葛飾北斎の魅力のすべてが凝縮された 世紀のベストセラー「北斎漫画」待望の文庫化!
    現代より遡ること200年。
    江戸末期刊行の歴史的ロングセラー、『北斎漫画』(全15編)を文庫サイズに再編集する全三巻のシリーズ。
    第一巻は「江戸百態」として、市井に暮らす人々の姿や風俗、
    生活用具や建物など、江戸の日常を描いた図版を総集。
    「人物絵鑑」「日常茶飯」「動態活写」「道具百科」の4つのカテゴリーで構成。
    北斎に学ぶ、現代の絵手本帖としての魅力を最大限に引き出します。
    後世の「MANGA」大国に、多大な影響を見せる戯画的表現や、
    4コマ割、ストーリーを感じさせる動的描写が満載。
    テーマ、モチーフ、描法と、北斎の「すべて」が凝縮された、 待望のシリーズ第一巻!
    解説:永田生慈(すみだ北斎美術館)
    コラム:会田誠(美術家)
    アートディレクション:祖父江慎
    第二巻、第三巻は12月発売予定です。

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著者プロフィール

1760?1849年。江戸後期の浮世絵師。代表作に『富嶽三十六景』『北斎漫画』他、多数。世界的に有名な日本を代表する画家で、とくにヨーロッパ印象派の発生にも多大なる影響を与えた。

「2017年 『北斎漫画[肉筆未刊行版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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