暁斎絵本 (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)

著者 :
  • 青幻舎
4.40
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 43
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861529030

作品紹介・あらすじ

『北斎漫画』を超える!? 知られざる暁斎の魅力が凝縮
骸骨が、蛙が、妖怪が踊る!躍る!お祭り騒ぎ!

幕末から明治にかけて、狩野派でありながら浮世絵も数多く描いた絵師、河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい 1831~1889)。近年、その自由奔放な画風が注目され、肉筆画や版画は展覧会・書籍等で多く紹介されてきましたが、その一方でこれまで注目されてこなかった「絵本」というジャンルがあります。

「絵本」とは、児童向けの本のことではなく、暁斎のさまざまな絵を一冊にまとめた木版の画譜のことです。骸骨から解剖図、蛙、猫、そして妖怪まで、暁斎の躍動感とユーモアあふれる絵が収録され、暁斎の晩年、その人気の高まりとともに多く刊行されました。急いでともかくまとめたという体なのか、1冊の本としては内容に統一感がないものが多いことも「絵本」の特長といえます。

本書は、太田記念美術館所蔵の版本から『暁斎漫画』『暁斎鈍画』『暁斎酔画』『暁斎百鬼画談』をはじめとする代表的「絵本」から224点を厳選。暁斎の視線が明確になるように《人物と骸骨》《動物と自然》《妖怪と神仏》の3つの主要ジャンルに分類、全作品に絵解きの解説をつけて再構成することで、江戸と近代を行き来する浮世絵の妙、独自の諧謔性・ユーモアなど、「画鬼」と呼ばれた暁斎のさらなる魅力に迫ります。

本書は青幻舎文庫の大ロングセラー『北斎漫画』全3巻に続くシリーズとして刊行。山田写真製版所の特殊技術により、150年前の版画が現代に生き生きとよみがえりました。

*全作品に解説付。暁斎のユーモア、パロディがわかる!
*【寄稿】暁斎の娘であり絵師として生きた女性の生涯を描いた『星落ちて、なお』の澤田瞳子氏

【目次】
第1章 人物と骸骨
第2章 動物と自然
第3章 妖怪と神仏

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【書評】『暁斎絵本』日野原健司著、太田記念美術館監修 - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/article/20221211-K2M256BQNFLPZKT5NSTQJHUU4Q/

    暁斎絵本|青幻舎 SEIGENSHA Art Publishing, Inc.
    https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-903-0/

  • 幕末から明治にかけて活躍した絵師の河鍋暁斎。
    氏の残した絵本群から厳選した図案に、それぞれ解説を加えた文庫サイズの画集。
    森羅万象のあらゆる物、そして妖怪や幽霊など空想の物も卓越した技量で描き尽くした『画鬼』と呼ばれた暁斎の魅力を味わえる一冊。
    絵本なので、それほど多くない色数、ほとんどが墨一色の木版による図案だが、生き生きとした絵の数々に圧倒される。
    巻末には、澤田瞳子さんの寄稿が掲載されてて読み応えあり。

  • お見事!暁斎
    2022.10.28発行

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

日野原健司(ひのはら・けんじ)
慶應義塾大学大学院文学研究科前期博士課程修了。太田記念美術館主席学芸員、慶應義塾大学非常勤講師。江戸から明治にかけての浮世絵史、ならびに出版文化史を研究。太田記念美術館にて、「北斎と暁斎―奇想の漫画」、「北斎漫画―森羅万象のスケッチ」、「葛飾北斎 冨嶽三十六景―奇想のカラクリ」、「没後170 年記念 北斎―富士への道」などの展覧会を担当。著書に『ようこそ浮世絵の世界へ 英訳付』(東京美術、2015 年)、『かわいい浮世絵』(東京美術、2016 年)、『北斎 富嶽三十六景』( 岩波文庫、2019年 )など多数。

「2020年 『ようこそ北斎の世界へ 英訳付』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日野原健司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×