- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861829529
作品紹介・あらすじ
なぜ「危機」に立ち向かえるのか?
第一級ジャーナリストがその半生をさぐる。
膨大なインタビューと現地取材によって、オモテとウラの全てを明らかにする初の本格評伝。
フランス、イタリア、ポーランド、チェコ、ハンガリー、エストニア、ルーマニア……各国で続々刊行。全欧注目の書!
喜劇役者から一夜にして戦争司令官へと変貌した男の生涯をフランス人ジャーナリストが徹底取材。これまでの彼自身の発言、従来の報道、研究者やジャーナリスト、与野党政治家および彼を直接知る人々への取材を通じてその人物像を明らかにする。独立以来のウクライナの政治状況、プーチンの「歴史修正主義」、国内におけるロシア語話者の存在など、ロシアによる侵攻の背景を広範に解説。ゼレンスキーという人物を通じて、今回の侵攻を取り巻く問題を包括的に知ることができる必読の一冊。
感想・レビュー・書評
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副題にも「喜劇役者から司令官になった男」とある通り、2022年2月24日にゼンレンスキーが突然全く筋違いのものに豹変したかのようにいう風潮があるけれど、「喜劇役者」こそ頭がいいというか、勘が良くないとこなせないものだと思う。役者と司令官(もしくは政治家)では、ベクトルは違えど、ベースになるような地力と反射神経を共有しているんだと思う。
しかしこの戦争は、ゼレンスキーだから逃げずに留まっているとも言えるし、ゼレンスキーだからプーチンに拳を振り下ろさせてしまったんじゃないかという気がする。この本を読むとゼレンスキーがただ単にポピュラリティだけで選挙に勝ったのではなく、そのポピュラリティを得るためにも綿密に計算していることがわかる。プーチンにしてみれば、脅してもすかしても思いどおりにならない、しかも未知の手法を用いる人間が隣国の大統領になるのは不気味だったのかもしれない。 -
登録番号:0141904、請求記号:289.3/Z2
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2023年3月号