フットボールクラブ哲学図鑑

著者 :
  • カンゼン
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862555687

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパの強豪クラブを20以上収録した本書は、クラブをカテゴリーごとに分類し、
地域、政治、宗教、オーナー、監督、戦術、補強など様々な角度から100年近いクラブDNAを紐解き、強豪クラブの哲学思考を浮き彫りに。
イラスト、データ、年表などをふんだんに使い、ヨーロッパクラブフットボールの歴史資料本としても
一生使えるこれまでにありそうでなかった一冊。

感想・レビュー・書評

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  • かわいい表紙に惹かれて購入。

     作る前に哲学を決めてるクラブはビルバオとかバルセロナとかあるっちゃあるが、そうそうないと思う。ユナイテッドは初めから常に前を向いて奇跡を起こそうというクラブではなかったし、レアルも金で強い奴を集めて勝つという哲学が生まれたのはディステファノを獲得して成功してからだ。だからこの本はクラブの哲学図鑑というより、歴史図鑑といっていい内容になっている。

     大きいクラブの歴史は知ってるよという内容が多かったけど、ヴィジャレアル、モナコといった中堅ちょい上のクラブや、ポルト、ベンフィカといった5大リーグ外のクラブも紹介してくれてて勉強になった。
     一つ一つのクラブの紹介は10ページほどで短いのに、どれもすごく魅力的に感じるのは、著者の経験を交えて、土地や住む人の特徴も書かれてるからだろう。ヨーロッパにすごく行きたくなった。

     動画も画像もなく選手や戦術の紹介が続くので、つまらない人にとってはつまらないかもしれない。この整った内容で動画にしてくれたらめちゃくちゃ面白いと思うので、本なのがちょっと惜しい本。
     

  • クラブの歴史が分かる面白い本だった。
    モナコは確かにリーグアンだが、モナコ公国はFIFAにも所属しておらず、リーグの中でも強豪なのは面白い。モナコは所得税がかからない国であるゆえ、強い選手が多いということだが、熱狂的なファンも少ない(セレブばかりでサッカーに夢中な人は少ない)のは面白い。
    ※84%は外国籍の富裕層らしい。就労人口は3%という不思議な国。。

    インテルは外国人ありき、ミランはイタリア人中心

  • その哲学には人と街の歴史がある

    ■所感(概要含む)
    フットボールフィロソフィーの形成には特定の選手、監督が影響を与えることが多い。バルセロナの本にもそう書かれている。例えば、ディスティファノ(レアル)、クライフ〜グァルディオラ(バルセロナ)、ベンゲル(アーセナル)にファーガソン(ユナイテッド)…
    一方で、特定の選手や監督のスキルやキャラクターの濃さだけがフィロソフィーが形成に寄与しない。そこには歴史があるのだ。特にその街固有の歴史(ビルバオが最たる例)やチームの成功体験、トラウマが絡んでいる。

    リーグ戦では勝てるが一発勝負(CL、特に決勝)で勝てない…ことと、フィロソフィー(その形成に至った背景と歴史)の因果を結びつけて解説してくれているのが面白い!

  • それぞれのチームの特色がわかっておもしろい
    個人的にはアルテタ体制のアーセナルが楽しみです

    2020/9/18 ★4.0

  • ついこの間日本でも「巨人軍の伝統的な戦い方」という言葉が軽く物議を醸したが、監督でも選手でもなくクラブという切り口からサッカーを語った一冊。脈々と引き継がれる戦術理論から巨大資本による劇的変化まで世界的ビッグクラブにも色々あるんだなぁ。むちゃくちゃ面白い!Jリーグ版も読んでみたい。何となく鹿島はレアル的な常勝イメージあるけど他はどうなんだろう?

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著者プロフィール

1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。06年の『footballista』創刊時から「戦術リストランテ」を連載中で、同誌が主催する各種サッカーイベントにも多数出演している。趣味もサッカーで、東京都シニアリーグで現役続行中。主な著書に『サッカー戦術クロニクル』シリーズ、『スローフット』、『1974フットボールオデッセイ』(双葉社)、『戦術リストランテ』シリーズ(小社刊)など。

「2020年 『戦術リストランテⅥ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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