新しき過去

著者 :
  • 短歌研究社
4.50
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862727251

作品紹介・あらすじ

「今」という瞬間は刻刻と通り過ぎ、更新されて「新しき過去」となる。その「新しき過去」に、永遠のかがやきを発見するべく、感受性や認識をいつも柔軟に保っていたい。そうした著者の願望が歌集名となった。

(収録歌より)

葉の間にいちやうの緑き実の見えて新しき過去かがやくごとし 

紅葉がアルファベットのやうに散る道を歩みぬ黙してふたり

苦しいと言はず必死に呼吸して必死の尽きしとき母逝けり

四つ星の囲むちひさな菱形が蟹座にありて春の入り口

はとバスの黄色い車体を街に見ずただ新緑のさやぐ東京

どこまでがフェイクニュースか判り得ず犬の鼻、鳥の目もたぬわれには

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コロナや東京オリンピック、ロシアのウクライナ侵攻など、大きなニュースが多くを占めている歌集。
    栗木さん、足立区在住なんですね。足立区とガザ地区、確かに似ている。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1954年 愛知県生まれ。京都大学理学部卒。塔短歌会選者。
読売新聞、西日本新聞、婦人公論の短歌欄の選者。
歌集は『夏のうしろ』(若山牧水賞、読売文学賞)、『けむり水晶』(迢空賞)、『水仙の章』(斎藤茂吉短歌文学賞、前川佐美雄賞)など8冊を刊行。
評論集に『名歌集探訪』『うたあわせの悦び』『現代女性秀歌』、入門書に岩波ジュニア新書『短歌を楽しむ』『短歌をつくろう』がある。

「2017年 『南の窓から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

栗木京子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×