問題解決――あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術
- 英治出版 (2014年3月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862761248
作品紹介・あらすじ
「現場で使える」思考の技術・実行の作法。日々の業務から経営改革まで、あらゆる場面で確実に活きる必修ビジネススキルの決定版テキスト。年間2万人が学ぶ人気講座を一冊に凝縮。
感想・レビュー・書評
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個人的には読みにくかった。
斜め読みしてしまったけど、あるべき姿の設定は自分でも馴染みのある、高めたい点だったので勉強になった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読むのにかなり時間がかかりました。
「問題解決」とは、すべてのビジネスの現場で日々必要とされる普遍的な「仕事の進め方」である
本書は、ビジネスの現場からこうした無駄をなくし、すべてのビジネスパーソンが効率的・効果的に仕事を進めるための「手順」を明らかにしたものである。
問題解決については、2つの型 ①基本手順:問題発生型 ②応用手順:課題設定型 がある。
①基本手順 問題発生型の解法 問題解決の手順⇒問題の設定⇒原因の追究⇒対策の立案⇒対策の実行⇒評価と定着化
②応用手順 課題設定型の解法 課題の設定⇒対策の立案⇒対策の実行⇒評価と定着
対応するスキル 戦略立案、課題解決、分析力 をカバーしている
また、デファクトスタンダードでないが、「定番教科書」として使える本を自前でつくることとした とある
本書の特徴は、以下です。
①「わかる」ではなく、「できる」を目指している
②「課題設定型」まで言及したものであること、
気になったことは以下です。
<問題解決の手段>
・問題解決の手段とは、あなたが直面するあらゆる問題の解決策を考え、実行するための手順である。
・問題解決の手順とは
①Where 問題がどこにあるのか 問題を絞り込み、合意を取り付ける どこどこ分析
②Why その問題の原因はなにか 広く深く原因を掘り下げる なぜなぜ分析
③How ではどうすればいいのか 原因に対する効果的な策を打つ
の3つのステップで考えることだ
・その原因に対する対策を複数考えた上で、もっとも効果が高く、費用が安く、時間的にも速くできるものを優先的に選択する
・How思考に注意 深く考えずに目先の対策に飛びついてしまうこと
・応用として仮説思考 Where⇒Why⇒How とやらないで、仮説で(How、Why)をきんて、その仮説を後から検証する方法である
<問題を特定する>
・問題特定のポイントは3つ ①全体を正しくとらえる ②問題を適切に絞り込む ③論拠をつけて問題を特定する
・もれなくだぶりなく MECE
・視野を広げて全体をとらえる⇒全体が決まらないと、もれがきまらな
・視野をあまりにも広げすぎないこと 視野をあまりにも小さく絞りすぎないこと
・上司や関係者とこの段階で一度「にぎる」こと
・切り口を考える上で、分解と深堀を繰り返していく ⇒ ①ロジックツリ- ②問題所在マトリックス ⇒ トラアンドエラーを繰り返し、真因を見つけていく
<原因の追究する>
・コインの裏返し(表面に見えている問題をそのまま裏返して対策にする)をしない
・因果の構造図 を作って考える
・なぜなぜ分析 3ステップ 8つ
深く掘り下げる ①Whereで絞り込んだ問題から掘り下げる ②なぜをくりかえす ③論理の飛躍に気を付ける ④打ち止めになるまで掘り下げる
広く掘り下げる ⑤もれなく、幅広く可能性を可能性を考える
正しく掘り下げる ⑥事実で確認する ⑦正しい日本語で掘り下げる ⑧自分を主語として掘り下げる(自責で考えること)
・掘り下げたら、因果を正しく考えれらえたかを確認する
・問題解決の効果のポイントは、3ステップ 9つ
問題解決の効果を高める ①主たる原因に手を打つ ②全体に影響がでるように手を打つ、③浅すぎず深すぎず手を打つ ④立場とリソースを考え、分析しながら手を打つ
対策の実現性を高める ⑤単にやっていないだけの原因に手を打つ ⑥入ってくる矢印が少ない原因に手を打つ ⑦下にある原因を避けて手を打つ
検討の効果を高める ⑧悪循環を断ち切るように手を打つ ⑨いくつかの要因にまとめて手を打つ
<あるべき姿を設定する>
・問題には、発生型と設定型の2つがある 発生型は現状復帰 ⇒ 設定型はチャレンジ(あるべき姿)へ
発生型は、問題がどこにあるかは明白であり、共通認識を取りやすい
設定型は、問題かどうかは人によって違う、共通認識をつくることが非常に難しい ⇒ そのために ①視点を定める ②具体化する ③指標化する
・設定型 目標(いつまでに、どの程度) と 目的 (どちらにむかう) ⇒ KGI ゴールとする数値的目標、指標を設定する
・あるべき姿のチェックポイント ①夢物語でない実現可能な姿になっているか ②具体的になっているか ③箇条書きの羅列でなく、矛盾を含んでいないか ④大目的・外部環境・内部環境が関連性をもっているか
・環境分析には、フレームワークの使用、フレームワークの組み合わせでチェックする
①共通分析(3C,SWOT) ②外部環境 (PEST,5Forces) ③内部環境(バリューチェーン、SPRO,ヒトモノカネ、4P,4M)
・トリの目、ムシの目
・空・雨・傘
<対策を立案する>
・そもそも対策とは何か ⇒ 意図をもってこれまでと違うことおこなうこと ⇒ 単なる思い付きでなく適切に感が抜かれたこれまでと違うことが 対策
・優れた対策3つ
①成果につながること 成功要因と失敗要因を踏まえる
②わかりやすいこと 理想は一網打尽
③着実に実行できること 障壁を取り除く
・より効果的・効率的な対策
複数の視点で評価 効果・コスト・時間 で評価
整合性を確認 矛盾、確実な実行
全体への影響を考慮 社内へ影響部門をあらかじめ配慮、関係への事前連絡
<対策を実現する>
・対策をより細かいToDoへ落とす そのために既存の取り組みをうまく活用する
下ネゴして合意を取る
状況を共有する
小さな課題解決を繰り返す
着手タイミングを計る
組織の不文律を踏まえる
やりぬく意志を持つ
・タスクの見える化
実行計画全体を見える化する
ゴールと制約要件を明確化する
タスクを分解し、始まりと終わりを考える
マイルストーンを設定する
・対策実行をモニタリング
管理指標(KPI)、基準値、アクション
<結果を評価し、定着させる>
・PDCAを回す C,Aをわすれないように
・KGI,KPIを振り返る
・成功・失敗要因をまとめて、見える化する
・PDCAから、CAP-Dへ 次のサイクルは、チェックから始めてみる
・アクションとはなにか ①今の問題解決を完遂 ②組織へ定着させる ③新たな問題解決に取り組む
目次
はじめに
第1章 問題解決の手段
第2章 問題を特定する
第3章 原因を追究する
第4章 あるべき姿を設定する
第5章 対策を立案する
第6章 対策を実行する
第7章 結果を評価し定着化させる
ISBN:9784862761248
出版社:英治出版
判型:A5
ページ数:352ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2021年11月10日第1版第13刷 -
若干冗長で、複雑な感はあるが、ストーリーがあることにより腹落ちする。
気がつけばたくさん線を引いており、これから何度も見直すことになりそう。
仕組化すること、既存の枠組みの中に取り入れ実行すること、という2点が一番響いた。
俗人的な取り組みで上手くいったものが、担当者が替わると上手くいかなくなる。なんでもかんでもPTが立ち上がる悪い癖。私の周りにもこういう事例が山ほど或る。
こういう無駄から開放されるためにも、この本をきっちり読みこなして、実行していくことが重要だと思う。 -
主人公の立場で情報収集、整理、分析、チームとしての活動などを分かりやすく展開されていて、読んでいて楽しさも感じられる。
体系的に学びたいが、本を読んでいても興味がそそられず進みが鈍いという方にもお薦め。 -
オーソドックスな問題解決の教科書。前著のロジカル・プレゼンテーションと合わせて読みたい。中川邦夫氏の全体観と内容は似ているのだけど書き方が全く違っていて面白い。両方読み返したいと思う。
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課題図書として読みました。
事例がありながら説明してくれているので、理解し易い。トヨタ推しがしつこいが…
ここに書いてあるようなこと、会社の新人研修で教えてくれていたら今こんなに大変じゃないのになぁ。。。 -
20200610
『ロジカル・プレゼンテーション』に続いて問題解決のコンサル本。高田氏は言葉に対する意識が高く、内容も他のコンサル本と比類にならない。常に以下のメモを参照して王道の考え方を真似したい。
1番すぐに実践したいのは、問題を捉えるWhereの姿勢と、その中で原因Whyを探して、そこに打ち込むHowを決めることである。How思考の落とし穴に落ち込まないように口酸っぱく気を付けたい。
//MEMO//
ロジカルプレゼンテーションに次ぐ、問題解決にフォーカスした著作。高田氏の著作は非常に分かりやすく今回も問題解決法ということで、数多のコンサル本に負けないインサイトを吸収できると期待。
基本的には、相手目線での目的→論点→仮説→検証→示唆の流れなのであろうか→否
本書のスコープ
5 分析力
6 問題解決
7 戦略立案
1 問題解決の手順
Where,Why,Howで問題を見極めること
・How思考の落とし穴に嵌らない。闇夜の鉄砲は撃たない
→考える前に思い込みで行動してしまう(無駄、時間がかかる)、言われた通りに行動してしまう(代案を思いつかない)
・Whereで特定した場合、ブレないよう合意を取り付ける
・思考法パターン
①How思考
②コインの裏返し
③原因の決めうち
④分析屋
⑤ぶつ切り
⑥問題解決思考
2 問題の特定
①問題の全体を正しくとらえる
→MECE
②問題を適切に絞り込む
→4W(When,Where,Who,What)
→ロジックツリー、または、マトリクス
③論拠を付けて問題を特定する
→論拠=問題が問題であるといえる理由
→論拠と原因は違う。論拠は元の問題に対して関係するか、寄与する。一方で原因は真逆の理由
→論拠付け=増加または減少が大きい、改善可能性が高い、全体に占める割合が大きい、波及効果が大きい
3 原因の追及
・コインの裏返しをしない
・分解→Whereを特定するため。足し算で分ける
・深掘り→Whyを特定するため。掛け算で分ける
①因果の構造図で深く広く掘り下げる
→Whereで絞り込んだ問題から掘り下げる、なぜを繰り返す、論理の飛躍に気をつける、打ち止めなるまで掘り下げる
→もれなく幅広く可能性を考える
→事実で確認する、正しい日本語で掘り下げる、自分を主語として掘り下げる
②因果を正しく考えられたか確認する
③手を打つ場所を決める
→主たる原因に手を打つ、全体に影響が出るように手を打つ、浅すぎず深すぎないところに手を打つ、立場とリソースを考え分担しながら手を打つ
→単にやっていないだけの原因に手を打つ、入ってくる矢印が少ない原因に手を打つ、下にある原因を避けて手を打つ
→悪循環を断ち切るように手を打つ、いくつかの原因にまとめて手を打つ
4 課題の設定
課題=①発生型(マイナスからゼロ)、②設定型(ゼロからプラス)
設定型の場合
・あるべき姿を定める=What
⑴視点を定める
①大目的の視点
②内部環境の視点
③外部環境の視点
⑵目的を具体化する
・目的→誰が、何を、どうする
⑶KGIの設定
・目標→いつ、どの程度
5 対策の立案
・成果につながること
・分かりやすいこと
・着実に実行できること
評価方法
・効果
・コスト
・時間
6 対策の実行
・素早く着実にやりぬく
・タスクを見える化する
・対策の実行をモニタリングする
→KPI、KPI基準値、アクション、仕組みを事前に計画
7 評価と定着化
CAPDのサイクル
・今の問題解決を完遂すること
・組織に根付かせること→標準化、横展開
・新たな問題解決に取り組むこと -
会社などで生じる問題に組織としてどのように対処すれば良いかを網羅的かつ体系的に説明した本。
売上が落ちてきているコンピュータ周辺機器のメーカーを題材にどこに問題があり、それをどのように解決していくかを、ストーリー形式で示したうえで、それについて解説を加えるというスタイルで進行する。
要旨は下記のとおり。
1.問題解決とはビジネスパーソンに求められる「共通の仕事の進め方」
2.問題解決思考は「WHERE・WHY・HOW」の3ステップ
3.問題解決のステップ
①「WHERE(問題がどこになるのか)」で問題を特定
→問題所在マトリックスでMECEに問題分析することで、検討すべき問題点が絞り込め効率が上がる
②「WHY(その問題の原因は何か)」で原因を究明
→「なぜなぜ5回」で打ち止めになるまで深く掘り下げる
③「HOW(ではどうすればよいか)」で対策を立案
→成功や失敗の要因を踏まえ、成果につながる対策を考える。HOWを実施すると、WHYで考えた原因と結果の関係が一つずつ解消され、その結果WHEREで特定した問題が解決されているどうかを確認する(WHERE←WHY←HOW)。
4.「HOW思考の落とし穴」に注意する
→例えば「営業成績が上がらない」という問題に直面したときに、我々がよくやってしまうのは、「もっと営業電話をかけよう」というもの、これは「HOW思考」。
見直すべきは電話の本数だけではなく、「トークの内容」や「提案書の作り込み」であったりする可能性もあり、それらの問題点を「WHERE」でまず探すことが重要。
内容としてはこんな感じで、読みものとしてはそれなりに楽しめるが、実際自分の業務の中で落とし込もうとすると結構難しい。
それは、説明がある意味細かすぎているところがあったり、逆に説明が曖昧でよく分からないところが多々あるからである。
ただ、文章を補う表や概念図なども多用されており、読者の理解を助けることにかなり気を遣って書かれた本だとは思う。
また、本書の中で書かれている、問題にぶち当たったときにまず最初に「HOW」を考えるのではなく、冷静にどこに問題があるのか(「WHERE」)をMECEに考えることからスタートするというのは、実践的で使えそうだと思えた。 -
今まで確実にwhereとwhyが混在してたことがあったということに気づくことができた。
学んだ問題解決の手順を自分のケースでもしっかり実践したい。 -
コンサルの思考法の基本が学べる。
何度も繰り返し読み返しては実務で使っている。