- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862801708
感想・レビュー・書評
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多読書評ブロガーの石井です。
経済の中心で愛を叫ぶ天野敦之さんの最新刊「宇宙とつながる働き方」を紹介します。
最近、「つながり」という言葉が個人的にも大切だと思っていて、それに関連する人、モノ、事件(?)が周りで起きまくっているのですが、そんな「つながり」を大切にしたビジネスとは、どうあるべきかと言う点について、明確に結論を提示している本です。
「全ての本質は愛」だと言い切れてしまうのが天野さんのすごいところです。
理想論ではなく、ビジネスの現場での経験を通したこれからのビジネスのあり方の「実感値」について、多くの方にふれてもらいたいと思う一冊です。
■ビジネスで失われている「つながり」
つながりを取り戻すとビジネスはうまくいく。
つながりを取り戻すということが、私達がAPPという場所で行いたいと思っていることであり、多くの人が、そう思い始めていることなのかなと思います。
先日APPでもゲストに来てもらった鶴岡さんの「伝説のホテル」も、ホテルに泊まった人が気持ち良いというだけでなく、ホテルに泊まったことで、そこを基点に多くの人とのつながりを創ることが出来るというコンセプトの部分が一つ大きく共感を集めているものだと思います。
今まで非営利組織やボランティアというような所で局所的に行われていたものが、メセナやCSRだとかそういった表面的な部分でなく、ビジネスの本質そのものの部分で求められるような時代になりつつあるということを、天野さんや鶴岡さんなどの活動が教えてくれていると感じます。
そういったビジネスの発想がが非常に理解されるようになってきていると感じます。
■「はたらく」ということ
はたらくの語源「傍を楽にすること」とはよく言われますが、これを目の前の人を楽にしてあげたい、愛する人に喜んでもらいたいと解釈します。
愛=つながり
■大切なものは目に見えない
全てを科学的に実証できるという考え方ほど非科学的なものはない。
科学は生命が生まれてくる神秘を解明できません。
言葉というもの自体が、概念で境界を引くもので、分断のプロセスの一部です。
本書では、やはり瞑想がオススメされています。
■つながりを取り戻すビジネスとは
つながりを取り戻すビジネスのあり方を16項目にわたり、従来までの「つながりを分断する」ビジネスとの比較で説明されています。この部分が白眉です。
非常にきれいに体系化されていて、おそらくこのコンセプトにのっている考え方をしている方にはすぐ腑に落ちる内容でしょうし、自分自身や将来の在り方を模索していくのにも非常に役立つと思います。
・ビジネスの目的
「全ての人たちの幸せ」
・経営理念
「美辞麗句」ではなく「存在意義」
明確にすることで逆に多様な人材が集まるようになる
・創造する価値
「機能」ではなく「人の幸せ」
・人間観
「可能性に満ちた素晴らしい存在」
・お客様
「喜びを分かち合う共感者」
どうしたらお互いに幸せになるかを共に考える
・同業他者
「共に成長する存在」
・リーダーシップ
「生き様による導き」
・思考法
「ロジカル」より「全体を捉える大局観」
・仕事の進め方
「役割を果たす」より「創造性を発揮すること」
上記に一部抜粋しましたが、上記のビジネスの「在り方」に共感できるという方は、是非本書をオススメします。
■ビジネスの現場から出来ること
「つながり」を分断する圧力に意識的に成ること。
これだけでまず見える世界が変わるはずです。これが中々、普段の生活に閉じこもっていると見えなかったりするのですが、外から見れば結構すぐ見えたりすることだったりもします。ただ、上記の意識をアンテナとして持っておくことは大切なことだと思います。
「自分が変われば周りも変わる」
様々な人が言っている成功哲学も、心理メソッドも、哲学者が解くところも究極のところは、この考え方で世界が変わるということです。周りのせいにしていては物事は変わりません。同じ様な境遇でもそうならない人は多く在りますし、自分が変わることができれば必然的に周りは変わっていきます。
「何のために生きるかを自覚する」
自分がワクワクすることをやってみる。やってみたいなあと思っていることを何かとりあえずやってみるというのが一番ですね。一歩進めば次の世界が見えてきます。その先におそらく見つけることが出来るんじゃないでしょうか。
【本魂一斉レビュー】
【営業のコトバ屋】本の抜粋書評使えるコトバをあなたに!
http://ameblo.jp/reeeal/entry-10490946080.html
ビジネス書で「知」のトレーニングを!〜知磨き倶楽部
http://ameblo.jp/axis-ye/entry-10497119440.html
わたしの本だな My Book Shelf.
http://ameblo.jp/shino-mei/entry-10495530686.html
=行動読書=月間101多読書評ブロガーのおすすめ書籍
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10498282920.html
本魂!〜1冊の本から始まる想いの連鎖〜
http://ameblo.jp/a-little-capricious/entry-10498299412.html
人が好き!本が好き!運動が好き!
http://ameblo.jp/cymasa-mano-caviglia/entry-10498332242.html
【参考】つながりを取り戻すビジネス
・インナーライズ「在り方コンサルティング」
・児島慎一(旧和久ユタカさん)「ナチュラルブランディング」
インナーライズの富田さんも現在執筆中らしいのですが多分スゴイ本を書かれると思います。
私達がAPPという団体で行っているワールドカフェという試み自体もつながりを取り戻すために活動をしています。先日APPも参加した「知恵組」という会でも、「ソトガク」というコンセプトで、家と仕事の二項対立を超えたつながりをつくろうということを行っています。
【参考エントリー】
・■書評■「みんなが幸せになるお金と経済の話」天野敦之 多読書評ブロガーおすすめ本
・■セミナーレビュー■ヨガセラピー(with天野敦之さん)体験記 多読書評ブロガーレビュー
・■セミナーレビュー■ヨガセラピー懇親会にて開けた境地
【本日の紹介書籍】
はたらき方と書いてあるので、「働いている」人が対象な印象も持ちますが、経営者や個人事業主、これから起業を考えているような方にこそ読んでいただきたい内容です。
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人事は公平性でなく、納得性というのがいい。
目先の利益より、つながりを取り戻し、本当の幸福を
味わうことが大事です。 -
著者は外資系コンサルティング・ファームや証券会社を経て
現在、独立をして公認会計士としてご活躍中です。
「会計のことが面白しほどわかる本」の著者としても有名です。
本書では現在、世界経済が疲弊している理由として
「誰もが他者から奪ってでも自分だけの利益を最大化することが成功し幸せになるための条件」
と思い込んでいることが原因とあります。
「本来のビジネスの姿とは自分の得意分野を活かして、誰かが必要としている物を作ったり、
誰かに喜んで喜んでしてもらえることをしたりして、その対価を受け取ること」です。
つまり「利益とは創造した価値の対価である」という事のはずです。
価値を創造することの重要性は、多くの人が頭では理解しているはずです。
ではどうして現代社会は価値を創造できなくなってしまったのでしょうか?
本書では「お客様が求める価値が根本的に変化してしまった」のが原因とのことです。
かつては価値だったものが、今では価値でなくなっているのです。
以前は品質や利便性や機能性を価値されていました。
しかし、この物質過剰の社会の中は、単に品質が良く便利で高機能というだけでは
お客様が十分な価値を感じなくなっているようです。
今の社会の中で必要とされている価値とは「幸せ」とのことです。
モノが十分すぎるほど溢れているからこそ、幸せを感じられなくなっているようです。
相手の幸せのために自分に何ができるかと考えることで、そこから創造性が生まれるんじゃないでしょうか。
私たちの意識の変化は必ずあなたの周囲に影響を与え
私たちの周囲が変われば社会全体が変わっていくことに繋がっていくのでしょう。
そうすれば
「利益を創造せず誰かから奪うことで得る利益」から
「価値を創造してその対価として得る利益」へと変わっていくのではないでしょうか。 -
こういう視点は必要だと思うが、誤解を招きやすい。誤解のないようの伝えることができるのが真のリーダー。
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思
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10/17に立教ビジネスクリエーター塾にて著者の『価値を創造する会計』を受講するにあたり予習。
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線を引きたくなる箇所が満載の内容。著者の内容がすっと入ってくるのは私も同じ会計の世界に身をおく者だからだろうか。
自立とは他社とのつながりを絶つことではなく、他社とのつながりを絶った自立は自分勝手にすぎない、この言葉はしっかりと常に胸に刻んでおきたい。他社との関わりがあってこその自分なのだ。
東北関東大震災も、関西に住んでいる私には何もなく、親類も全くいないにも関わらず大惨事に胸がしめつけられるのは、まさしくすべての人がつながっているからなのだろう。 -
2010/11/1
2011/1/24 -
タイトルは大袈裟な印象ですが、内容はそれほど、ぶっ飛んでいません。目新しいことはなく、まとめ本と言えるもの。なにか入門編として、記憶懐古編として、家に一冊あると良いかもしれない。