動学的パネルデータ分析

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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862851024

作品紹介・あらすじ

動学的な計量分析としては時系列分析が代表的であるが,時系列分析は動学的パネル分析における重要な構成要素である。しかしパネルデータは時系列データに比べクロスセクションデータが増えたため,時系列分析の拡張ではパネル分析に対応できず,独自の手法を必要とする。
本書は初めにパネルデータ分析の計量手法についての基本的な考え方を解説する。第Ⅰ部では定常な動学的パネル分析を扱う。外生変数を含まない簡単なモデルにより,動学的パネルモデル分析の基本的な結果を整理して解説する。それらを外生変数を含む場合に展開し,定常的パネルモデルの検定やさまざまな拡張を扱い,代表的なアプローチと問題点を整理する。
第Ⅱ部では非定常な動学的パネル分析を取り上げ,パネルデータを用いた単位根検定や共和分の問題を扱う。ここではパネルデータのクロスセクション間に相関がない第1世代と相関がある第2世代に分けて分析する。第1世代のパネル単位根検定ならびにパネル定常性検定の解説を踏まえて,今世紀に入り新しい考え方が提案され著しい進展を見せている最先端の研究を紹介する。
今日,計量ソフトの充実は目覚ましく,考え方が分かれば実証分析に進むことができる。本書は最先端の動学的パネル分析への橋渡し役を目指すものであり,大学院生や実務家,計量経済学を専門としない研究者を対象とする本格的な中級テキストである。

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