- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863111981
作品紹介・あらすじ
島清恋愛文学賞受賞作家と、気鋭のフリーライターが
「女の人生と仕事」についていま一番伝えたいこと。
会社勤めを経てフリーになったライターと、現在はアメリカ在住、出版社勤務経験のある小説家・小手鞠るいが、自らの経験を赤裸々に綴りながら、「女の人生と仕事」について一年間手紙を交わした。計27通にもなった手紙は、仕事に行き詰った時、漠然とした不安を抱えている時など、きっとあなたを励ましてくれるはず。すべての働く女性に贈る一冊。
感想・レビュー・書評
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これから働き始めた時に、30代になったとき、40代になったとき、それぞれの通過点で読んだ時、また響くものがあるんだろうなと思った。何度も読んでいきたい。
漠然と将来について不安を感じていたが、この本を読んで自分の考え方を楽にすることができた気がする。良くするも、悪くするも自分次第。その考え方を知ることができたのは、この本のおかげ。
そして文通形式ということもあり、二人から発せられる言葉ややり取りが本当に素敵。私もこのような手紙を書いてみたいなと思った。真似したくなるような言葉やセリフが沢山。
これは買って手元に置いておきたいかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
働くって楽しい。
女性は結婚や出産、今なら管理職になるかならないかとか、いろんな選択肢があるからこそその分悩む。家庭に入ってももちろん、良い。
でもやっぱり働くのって楽しい。
子育ては子供の成長を見守れて楽しいけど、仕事は自分で自分の成長がわかるから楽しいのよね。楽しさの種類が違う。
私もワーキングマザーなので、小学生のはづなちゃんからの手紙て小手毬るいさんの返信には鼻がツンとしました。
申し訳ないと思わずに、子供がママかっこいいって思ってくれるように頑張ろう。
構成も12ヶ月の書簡を女性の10代から晩年に擬えながらテーマを移していき、季節の移ろいなんかも感じられてすごく洒落ていて素敵でした。
たくさんの女性に読んでもらいたい。
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ありきたりな言葉だけど、読んでて元気出たし、明日も頑張ろうって思えた。この感覚、だいじ。
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こどもに、自信を持って働く背中を見せたい。家族の絆は週末にたくさん増やせばいいと思えた。
私にしかできないこと。細かい作業をコツコツと続ける。一つに無理やり絞らないで、沢山経験しよう!絞るのは自然と好きなもの、無理しないものが残ってくる。 -
お二人の温かく力強い言葉のやりとりに癒された。
働くってなんだろう、生きるってなんだろう、このままでいいのかなとふと考えてしまう休日に少しずつ読み進めて、また明日も頑張ろうと思えた。 -
ワーキングマザーが抱える問題がリアルに書き出されている。
産むのか産まないのか、仕事を辞めるか辞めないのか…
タイトルに惹かれて何気なく手を取った本だったが、自分にもあてはまる部分を代弁してくれているようで、自然と涙が。
これからもつきまとう問題だけど、一人っ子だから寂しいんじゃなくて、親が寂しいのでは?と思うから寂しくなる。
自分も好きなことをする分、家に帰ってからは全力で向き合う。そして、意味がある仕事だけする。
そういう風にしていこう、と思わせてくれる。
また読み返したい。 -
文章だけなのに、おふたりが大好きになり、信頼してしまう。
今、ちょうど私は就活生。
永田町の女子大生の気持ちがとても共感できる(望月さんの想像力がスゴイ)し、それに対する小手鞠さんのお答えも、じわ〜って沁みてくる。
人生先輩ありがとう -
東京在住のライター望月衿子さんが、アメリカ在住の小説家小手鞠るいさん(ずっと「小説家になりたい」という夢を持ち、50代になってやっとそれを叶えた)の手紙のやりとりを本にしたもの。
女性の恋愛や結婚や仕事などの生き方をテーマに、衿子さんが小手鞠さんに手紙を出し、小手鞠さんが返事を書くというスタイル。
お二人は10年前に仕事を通して知り合ってからずっとお友達。年齢は離れているけれど、お互いに良い影響を与えている良いお友達だなという感じが読んでいて伝わってきます。
お二人とも、女性が抱える様々な問題や悩みに対して、自分なりの考えや対処方法をしっかりと持っているのが素晴らしいと感じました。
三月の往復書簡/働く女性へのあこがれ
仕事に大きな影響を与えた出来事や、書くことを一生の仕事にしようと思ったきっかけについて
四月の往復書簡/恋が仕事に与えた何か
女性が一生の仕事と出会うためにやるべきこととは
五月の往復書簡/あなたは何になりたい?
現代の売り手市場の就活生への手紙という形で。「情報過多」の現代では、いかにして情報を得るかではなく、いかにして情報をシャットアウトするかが必要になってきている。情報は知識でも知恵でもないのに、情報を得ること=世間や物事を知ること、学ぶことと勘違いしている人が多すぎる。
六月の往復書簡/階段を昇ることへの抵抗
昔とは異なり、普通の女性が管理職になる時代、「管理職になるのが不安」という女性へ。「とりあえずやってみれば?」という言葉に共感。
七月の往復書簡/夫と私、どちらが偉い?
大切な趣味で忙しい夫と、仕事で忙しい妻。仕事と趣味はどっちが大事か?
八月の往復書簡/子どもを持つ選択、持たない選択
子どものいる人生もいない人生もどちらも同じくらい素晴らしい。自分自身がその選択に後悔していないのなら。
九月の往復書簡/フリーランスと会社勤め
一つの分野のプロフェッショナルになるか、様々な分野に仕事の幅を広げるか。自分の好きな仕事をしているのならどちらも良い選択。小手鞠さんが障害を持った人をテーマにいくつかの作品を書いていることに興味を持った。
十月の往復書簡/生活の場所、仕事の場所
現在仕事をしている場所と故郷について。故郷に愛着がある衿子さんと、故郷と距離を置いている小手鞠さん。私は小手鞠さんの考えに近いと思う。
十一月の往復書簡/人づきあいと社会生活
女性のライフステージの変化と友達関係について。仕事を通して出会った友達(シゴトモ)とは価値観も似ていて仲良くやって行ける。小手鞠さんの「私の大嫌いな言葉に『あなたこのとを思って、私はこんなにきついこともあえて言っているのよ』という言葉があります」に共感。
十二月の往復書簡/遅咲きの楽しみ
衿子さんの「人は誰もが『自分だけのドラマ』を持っている。そして、それを誰かにじっくりと語りたいと思っている。」に共感。
一月の往復書簡/心と体のセルフメンテナンス
小手鞠さんは毎日、雨の日も風の日も、森の中を1時間ランニングしているとのことで感心。やはり運動は気持ちをリセットするのに良いみたい。
二月の往復書簡/家族や自身の老いと仕事のゴール
確かに、女性の加齢を「劣化」と表現するのは浅はかな考えだと思う。