SF作家の地球旅行記

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  • 産業編集センター
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863113411

作品紹介・あらすじ

人気SF作家・柞刈湯葉、初旅行エッセイ。

首里城、筑波山、ウラジオストク、モンゴルの草原…
何のために旅に出て、何を思い、何を目指すのか。SF作家の目を通して楽しむ新感覚旅行記。

2019~2021年note投稿作品を大幅に加筆・修正した海外編4柞&国内編8柞、さらに[架空旅行記]として書き下ろし短編小説2作(月面編/日本領南樺太編)を加えた。

ーーだいたい僕はどこへ行っても似たようなことをして、似たようなことを考えている。そこには環境によらない恒常的な自己同一性みたいなものがうっすらと見えてくる。(あとがき より)

感想・レビュー・書評

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  • 「行ったことのない場所に、特に理由もなく行きたくなる」
    なんとなく移動したい人、および、そういう人の思考過程に興味がある人のためのエッセイである。

    と、“はじめに”に書かれている。
    もうここから笑えるんだけどwww
    読者を面白がらせる文章ではなく、むしろ淡々としているのだけど、それがいちいち面白い。

    青春18きっぷを使った「大人の18きっぷ旅行」が楽しそう。
    コンセプトは「単なる正月の帰省」らしい。
    貧乏学生ではなく大人だから、必要に応じて新幹線や飛行機も使うし、駅ナカで地ビールを飲んだりもする。
    このゆるい感じが好きだなぁ。

    湯葉さんは県境マニアらしい事や、バイク移動が好きな事も分かった。
    おそらく体力もあるのだろう、歩くのも好き。
    そして頭も良い。
    (ロシアとモンゴルでキリル文字を読んでいた)
    ますます柞刈湯葉という人に興味が湧く。


    この本は、1Q8401さん、ほん3さんのレビューから興味を持ち、手に取りました。
    ありがとうございます♪

    • 1Q84O1さん
      aoiさん、読まれたんですね^_^
      湯葉さんに興味が湧いてきましたかw
      aoiさんも湯葉好きになったらいいなぁ〜( ̄ー ̄)ニヤリ
      aoiさん、読まれたんですね^_^
      湯葉さんに興味が湧いてきましたかw
      aoiさんも湯葉好きになったらいいなぁ〜( ̄ー ̄)ニヤリ
      2023/10/29
    • 土瓶さん
      俺の知人はよく使ってますよ。青春18きっぷ。帰省のときなんかも。
      節約のため、鉄道がすきなため、けっこう使い勝手がいいらしいよ。
      俺の知人はよく使ってますよ。青春18きっぷ。帰省のときなんかも。
      節約のため、鉄道がすきなため、けっこう使い勝手がいいらしいよ。
      2023/10/29
    • aoi-soraさん
      1Qさん
      湯葉さんに興味ありますよ〜
      著書はまだ一冊しか読んでないから、少しずつ読みたいな^⁠_⁠^

      土瓶さん
      青春18きっぷ、やっぱりい...
      1Qさん
      湯葉さんに興味ありますよ〜
      著書はまだ一冊しか読んでないから、少しずつ読みたいな^⁠_⁠^

      土瓶さん
      青春18きっぷ、やっぱりいいですよね~
      青春時代に使えなかったけど、大人の18きっぷとして、今こそ使ってみたいな(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)
      2023/10/29
  • SF作家柞刈湯葉さんが2019年から2021年にかけてブログで書き溜めた旅行記エッセイ

    本書を読んで湯葉さんって旅行好きなんだなぁと知りました

    湯葉さんの旅行三大原則は「急がない」「頑張らない」「適度に地元に金落とす」だそうです

    で、そんな旅行好きの湯葉さんがまえがきに書いてます
    この旅行記は、観光ガイドには適さない
    旅先での笑えるトラブル話や心温まるエピソードも期待しない方がいい

    なので、湯葉ファンでなければ読まなくていいと思いますw
    けど、もし湯葉ファンなら読んでおくべきでしょう!
    エッセイでも湯葉ワールド炸裂ですよ!w

    • 1Q84O1さん
      旅行好きの湯葉さんが本書では海外編、国内編、そして架空編(月面と日本領南樺太)の旅をクスッと笑える文章で書いてます^_^
      しかし、架空編って...
      旅行好きの湯葉さんが本書では海外編、国内編、そして架空編(月面と日本領南樺太)の旅をクスッと笑える文章で書いてます^_^
      しかし、架空編って…w
      さすが湯葉さんです!w
      湯葉ファンのほん3さんは必見です♪
      2023/06/30
  •  最近お気に入りの湯葉さんの、最新単行本にして初のエッセイ(旅行記)。ブログ感覚でサクッと読了。小説の方が断然面白い、というのが正直な感想だけれど、ファンとして素の湯葉味もじっくり堪能した。私にとってはとにかく笑いと尊敬のツボをついてくる作家さんである。
     旅行記としては、「著者独自の感性」が売りであって観光もしくは秘境ガイドではないので、“私って個性的でしょドーダ”(鹿島茂)感がそこはかとなく漂ってしまうのは、運命的にまあ仕方ない。どこの話だから読みたいという人向けではなく、湯葉さんの旅行記だから読みたいという人(それはつまり私)向けの本だ。
     「理系出身者はギリシャ文字がわかるのでキリル文字の音が推測できる」のだそうで、ロシアやモンゴルで看板や新聞の見出しなどをなんとなく解読してしまう様は、旅や語学が本業である人(ずばり高野秀行さんと黒田龍之介さんを思い描いている)の本で語られる外国語との向き合い方とはまた違う、非プロ(旅と語学のね)らしいリアルも感じられて良かった。
     バイク乗りなのはトシル君だなあ、甘党なのは大隈さんだなあ、と横浜駅キャラクターを思い浮かべるのもまた楽し。JRやSuicaや青春18きっぷは言うに及ばず、「駅」「鉄道」「山」「斜度」という一般名詞が出てくるだけでもドキドキしてしまう。斜度って湯葉さんの本以外で見たことないけど。
     
     Wikipediaで著者の作品リストを確認したら、この読了をもって、単行本で未読なのは残り一冊となってしまった。幸か不幸か、その一冊は近所の図書館にない。

  • SF作家、柞刈湯葉さんの旅行記。著作が非常に面白いので、旅行記も気になって取ってみたのですが、これがなかなか興味深い内容で楽しく読めました。

    笑えたり感動したりといった物語性はほぼないのですが、著者本人が旅のライブ感を楽しんでいる様子が、こちら側にもリアリティを持って伝わってくる構成はお見事。そして、旅行記の随所に小説に取り入れたであろうアイデアの原石が転がっており、「あの作品のアイデアはこんなところで見つけていたのか!」といった、作者の頭を覗き込んでいるような面白さがありました。柞刈湯葉さんのファンには最高に楽しめる一冊だと思います。

  • いちいち笑える愉快な旅行記。おススメ。

  • 観光地めぐりより、気になるところ(主に国境や県境)に行き、乗れる乗り物にはできるだけ乗る!
    国内外の旅行記というより、柞刈先生の脳内を旅する記録かも?

  • noteで読んだ湯葉さんの旅行記が面白かったので、たぶんまるまる一冊楽しそうと思って買ってみた。短めの文がテンポ良く重ねられていく感じがとても読みやすく、またちょくちょく入ってくる小ネタや連想が意表を突いてきて面白い。短い話なのに伏線(?)がはられて回収されていたりもする。伊豆大島とか沖島とか。
    名古屋と郡山を往復する帰省旅行もいい。私もこういうのやりたい。学生のとき大阪から神奈川へ中央線経由で寄り道しつつ行ったことがあるが、なにしろ時間が必要なので今となってはなかなか難しい。
    筑波山のところでは、脳裏にpanpanyaさんのマンガがちらついていた。なぜなら湯葉さんのツイートでこのマンガを知り、ハマってしまったからである。ガマの油・・・。

    架空編も全く変わらぬペースで書かれていて、タイトルがなければ間違いなく経験談と思ってしまいそう。南樺太のほうなんか、どこまで実際にあるものなのかいちいち調べなければ判別できない。しないけど。

  • 結構変なところばかり行ってるし、行動もまあまあ変なはずなんだけど、なぜか納得させられてしまう。その普通の人の皮をかぶった変な子加減が魅力よな、湯葉さんはかわいいなあ!

  • 屁理屈三昧のカナダ編が面白く、そばにいて欲しくはないけど、この人最高だなーって思ったら、
    冒頭のカナダ編が一番面白かったかな。
    最後の方はコロナにもなって海外にも行けないし、本人も少し飽きてきた感。

  • モンゴルで馬乗ってみい。
    最後の2話の架空話は謎で、私は今なにを読んでんだろう...ってなったけど面白かった。

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著者プロフィール

2016年、小説投稿サイト「カクヨム」に投稿した『横浜駅SF』が第1回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞し、デビュー。著書に『重力アルケミック』『未来職安』『人間たちの話』『まず牛を球とします。』他。

「2022年 『SF作家の地球旅行記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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