ロビンソンの足あと 10年かけて漂流記の家を発見するまで
- 日経ナショナルジオグラフィック社 (2010年4月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863131071
作品紹介・あらすじ
子どものころからあこがれていた「ロビンソン・クルーソー漂流記」。なんとロビンソン・クルーソーのモデルとなった、無人島で生き延びた人物が実在したという。その足跡を追いかけることに熱中するあまり、ついには会社を辞め、単身チリ沖の孤島へと乗り込む。言葉の壁、習慣の違い、資金難、協力者集め、衝突、管轄当局の壁と、なかなか調査ははかどらない。次から次へと降ってくる難題を解決し、協力者を集め、援助を取りつける。いよいよ多国籍チームを率いて現場に踏み込むと、そこにはすでに荒らされた形跡が-。10年にわたって粘り強く謎に挑みつづけ、ついにたどりついた奇跡の発見。世界で紹介された日本人青年の奮闘の記録。
感想・レビュー・書評
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ロビンソンクルーソーのお話は、子供の頃読んだ本の中でも、強烈に覚えている。それに、実在のモデルがいたとは、思いも寄らなかった。しかも、その漂流地の住居跡を遠く南米チリまで追いかけ発見した日本人が居たなんて。そのため、会社を辞め、イギリスとチリの人たちを説き伏せ、ナショジオから金を引っ張って来る行動力には恐れ入った。しばらく、この人を追いかけてみたい。
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冒険・・・新発見・・・夢を叶えることが、
現代社会においていかに大変なことか!
ロビンソン・クルーソーのモデルになった人物の、
実際に4年4か月暮した孤島の家を探すという冒険に
立ち向かった男の体験記。
異国、言葉、資金、遠隔地という困難な条件ばかりでなく、
行政や環境への配慮等も壁となって立ちはだかる。
だが、それでも仕事を辞め、単身乗り込む行動力!
なにより人間としての凄さ!
多国籍の人との交流は人脈に繋がり、協力者となる。
10年かけて、ついに奇跡の発見!
一途な想いは岩をも貫く・・・その意志に感動しました。 -
w
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ロビンソン・クルーソーのモデルになったアレクサンダー・セルカークという人物の暮らした(当時)無人島の遺跡の発掘のため、東奔西走した著者の記録。
10年にも及ぶ記録を纏めたせいか記述文(記録的記述)が多く、ご苦労されたであろうことは推察されるものの、若干躍動感や冒険譚としては物足りない。かといって学術的なものに傾倒した解説をしている部分はさほど多くはなく、少々中途半端な読後感だった。
ただ、これはあくまで私の読感であり、事実に基づいた素晴らしい成果を記した記録だと思う。