- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863135710
作品紹介・あらすじ
2023年3月に放送のNHKスペシャル「恐竜超世界2」の内容を書籍化。ティラノサウルスやトリケラトプスとは違った生態系を生み出した南半球、謎の大陸ゴンドワナの異形恐竜や巨大恐竜たちの生態と運命を、超高精細なコンピューター・グラフィックを基にした豊富なビジュアルで完全再現する。ゴンドワナは恐竜誕生の地との説もあり、隕石衝突を生き延びた恐竜の存在も示唆されている。監修は人気の恐竜学者 小林快次氏と地球惑星科学の杉田精司氏。
感想・レビュー・書評
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前巻で取り上げられなかった、南半球のゴンドワナ大陸の恐竜たちを中心に掲載されています。最新の発掘・発見を元に再現された素晴らしいCG画像の数々が目に楽しいです。
本書後半で追求されるのは、「恐竜は隕石衝突で絶滅していなかった」という衝撃のテーマ。これは仮説ではなく実際に証拠も発見されていて、隕石衝突後に死滅したはずの植物の種が、衝突の500万年後の地層から発見されているーこれはつまり、隕石衝突後にも草食恐竜が食べられる植物が生き残って地表に生えていたということ。そして、食べ物があったということは、生き残った恐竜の生存率も高まる訳です。
さらに、隕石衝突が原因とされる(超高温で熱せられた石英が溶けている)問題の地層からさらに5〜20万年も後の地層から、死に絶えているはずの巨大恐竜の化石が出土。
また、隕石の衝突によって1500度(原爆の爆心地だと約3000度になるので、その半分ほどの熱量)で焼き尽くされたはずの地表も、実験の結果ムラがあったそうで、今の南極大陸やアルゼンチンの南端辺りは比較的無事だったという結果が出ているらしいです。
それらの結果を元に作られたCG映像の解説では、カピバラのような哺乳類と恐竜が一緒に共存している様子が描かれていて、ますます好奇心を掻き立てられます。
最近多くの大発見によって、どんどん書き換えられていく恐竜の世界。最新情報を知るのに最適の一冊でした。やはりこれも、NHKスペシャルの映像の方も是非見てみたくなります。今後の恐竜研究の展開に目が離せません!詳細をみるコメント0件をすべて表示