- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863853874
作品紹介・あらすじ
第一回笹井宏之賞大賞受賞!
【自選五首】
プリキュアになるならわたしはキュアおでん 熱いハートのキュアおでんだよ
なんの樹か知らないけれど黄金の葉がほろほろとみんなの肩へ
バーミヤンの桃ぱっかんと割れる夜あなたを殴れば店員がくる
いつぶりか消しゴムに触れ消しゴムの静けさが胸へひろがる火曜
飽きるほど誕生日してめくるめくまっ白な髪を抱きしめあおう
感想・レビュー・書評
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良かった!
書き過ぎている短歌は、わかりやすいけれどキャッチコピーとどう違うんだろう、と思ってしまったりする。
でも今作は絶妙に書き過ぎていない歌ばかり。
それでも、感情や感覚の手触りはしっかり伝わる。
直接的な語を用いなくても、孤独や諦念が文字の間から滲み出てくる。
好きだなぁ…。
お気に入りの本屋さんの、ほぼお任せの選書の中の一冊で、ドンピシャな選書にその本屋さんがますますお気に入りになりました。 -
タイトル見て、いわゆる「母への愛情」ものかなと思って手に取ったが、もっとはるかに大きな、ジェンダーや社会への強い思いが詰まった作品だった。
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表紙が可愛く、タイトルにも惹かれて。
クスッと笑えるものや、グッとくるもの。
こういうのが詠めるのが羨ましい。 -
字の通り短い歌なのに、その中にぎっしり情景や感情が凝縮されている。学校で詠む短歌がこの本だったら、きっと短歌に魅了されて、短歌の事で日常頭がいっぱいだっただろうなと思う。
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キュアおでんの歌をどこかで見て、記憶に残っていた。
本書はタイトルに惹かれ(複雑な何かがありそうな予感)購入したが、偶然の再会だった。
難しくない表現で、グッと心にねじ込みにくる、そんな印象。
とても好き。
あとがきも良かった。
繰り返し手に取りたい一冊。