耳の叔母

著者 :
  • 書肆侃侃房
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863855472

作品紹介・あらすじ

怖れと闇と懐かしさ
ムラタワールドの「短編愛」

短編はコロコロと手の上で転がしながら考える。
うまく芽がでてすくすく伸びると、やがてひとつの「話」がひらく。

芥川賞作家、村田喜代子の選りすぐりの短編8編を収録。

美とおののきの短編アンソロジー。


「女の子って、夜見るとなんだか気味悪いな」とつぶやいた。蛍見物の人の群から離れて、わたし達は明滅する火に囲まれていた。それらの火は、わたしが「消えろ」と心に思うと消え、「点いて」と思うと本当に点くような気がした。わたしは沢山の蛍を従えて、タケオの前に立っているのだった。「あたしがこわいの?」  ――「流れる火」より

感想・レビュー・書評

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  • 流石の芥川賞作家なので、一文一文を噛み締めるのがマル。忙しさでジェットコースターのようなストーリーを楽しむのとは違った愉しみがある。
    ゆっくりと味わうゆとりを持つ生活を模索したくなる。

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著者プロフィール

1945(昭和20)年、福岡県北九州市八幡生まれ。1987年「鍋の中」で芥川賞を受賞。1990年『白い山』で女流文学賞、1992年『真夜中の自転車』で平林たい子文学賞、1997年『蟹女』で紫式部文学賞、1998年「望潮」で川端康成文学賞、1999年『龍秘御天歌』で芸術選奨文部大臣賞、2010年『故郷のわが家』で野間文芸賞、2014年『ゆうじょこう』で読売文学賞、2019年『飛族』で谷崎潤一郎賞、2021年『姉の島』で泉鏡花文学賞をそれぞれ受賞。ほかに『蕨野行』『光線』『八幡炎炎記』『屋根屋』『火環』『エリザベスの友達』『偏愛ムラタ美術館 発掘篇』など著書多数。

「2022年 『耳の叔母』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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