闇の魔法学校 (死のエデュケーション)

  • 静山社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863896222

作品紹介・あらすじ

舞台は、虚空の闇に浮かぶ巨大な魔法使い養成学校、スコロマンス魔法学院。入学した生徒は4年後に卒業の門をくぐる日まで、現実世界に戻ることはできない。ここには、教師がいない。その代わり、魔物たちが跋扈し、ときおり襲いかかってくる。カフェテリアに集う生徒たちのあいだに、友情はない。あるのは、サバイバルのみ。生徒たちは、生き延びるために日々魔物たちと戦い、生徒同士も争いあう。主人公の少女ガラドリエルは、みずからに秘められた黒い魔法を恐れながらも、生き延びるために知恵をめぐらし、仲間との交流を通して、活路を見出していく。学園サバイバル・ファンタジー、シリーズ第1部。

感想・レビュー・書評

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  • 舞台は現代の<スコロマンス>という名の魔法学校で、物語はすべてこの学校のなかだけで進んでいきます。

    「ハリー・ポッター」シリーズのホグワーツ魔法魔術学校は魔法使いを養成する目的の学校ですが、スコロマンスの目的は魔法使いの生命力(マナ)をねらってやってくる<霊喰らい><鐘つき蜘蛛><目玉さらい>などの怪物たちから十代の魔法使いを守ることです。

    二十人にひとりしか思春期を生き抜くことができない外の世界にくらべればスコロマンスは四人にひとりは無事に卒業して外の世界にもどれます。

    スコロマンスのなかでは仲間との協力が絶対に欠かせません。
    しかし、主人公のヒロインであるガラドリエルは三年生の終わりになっても誰ともうちとけようとせず、友だちはひとりもできません。

    しかし、オリオンという学校一の英雄とされる少年がガラドリエルに近づいてきます。
    そして二人は付き合っていると噂されますが…。



    一番下の小学生の姪がハリー・ポッターが大好きで、私が読んだ全巻セットを送ったら、ひと月ほどで全部読んでしまったというので、この本も好きかも…と思って読んでみましたが、私はこの物語の世界観にハリー・ポッター程は入れませんでした。
    あちらの方が友だちなどののキャラクターがはっきりしていて面白いと思いました。(ロンとかハーマイオニーとか、スネイプ先生とか、ダンブルドア校長とか)。

    続きはとても気になる終わり方なのですが、2巻目、3巻目を買うかどうかは微妙です。
    ん~、でも続きはとっても気になります。
    姪が欲しいと言ったら買ってあげようかな。

  • 魔法学校の話しといえばハリーポッターと比較されがちだと思うが、どちらも全く異なる世界観で魔法に対する考え方やルールも別物なので、ハリポタファンでも問題なくこちらの魔法世界も楽しめる。

    どんな小さな魔法を使うにも「マナ」という魔法を使うためのエネルギーを消費してしまうため、そのマナを貯めたり蓄えたり仲間同士でシェアしたり他の生き物から奪ったりという設定が斬新だった。

    さらに魔法使い達は(特に未熟な子供達)怪物達に昼夜問わず命を襲われ続ける過酷な世界。
    この本での魔法界は、いわゆるみんなが憧れている楽しい魔法世界ではない。

    命懸けの世界だからこそ一人で生き抜くことは死と隣り合わせであり、誰を信用して誰と共に過ごしていくか、どこに属すのか、がとても重要であるということをこの世界の住民は子供達も知っている。
    その姿はまるで利害関係や損得勘定で人付き合いをしている現代社会の我々のようでとても現実的。

    主人公の女の子がとても勇敢で聡明で魔法の能力も優れており心優しい、のだけども生意気でひねくれていて少し危うい存在で全くクラスの人気者じゃないというところもまた魅力的で素晴らしい。

    続編に期待!

  • すごく面白かった!!!こんなにファンタジーでワクワクしたのはハリーポッター以来というぐらい。生き残るために必死な環境で、だからこそほんの少しの希望や、芽生え始めた、まだ不確かな友情とかが際立って胸に残る感じ。ほっこりするだろう、良い話だろう、と全面にうたっている物語より断然に響きました。そしてストーリーの終わり方。はやく2巻が読みたくてたまらない!という気持ちで本を閉じました。本当にはやく読みたい。

  • まだ魔法の力が未熟な学生たちを魔物や怪物から守るため、その全寮制魔法学校は設立されたはずだった・・・
    しかし無事卒業出来るのは、学内に出没する魔物を撃退し、過酷な試練を乗り越えて生き残った者のみ。
    この設定でハリポタを越えられる展開になるのか?
    主人公の恋の行方も気になる第2話に期待してます。

  • 最高に好みでした。
    全然止まらなくて久しぶりに一気読みしました。
    これからの展開が楽しみすぎるので続編の翻訳版が待ち遠しいです。

    少女漫画要素と隠れチート主人公と勇者vs魔王展開を全部ミックスした感じになるのかなと思ってます。これはおいしい。
    表紙のデザインも好きなので、翻訳単行本を買おうか英語勉強してペーパーバックを買おうか……

  • すごく面白かった!
    括弧書き?が多くて最初は読みづらかったけど、どんどん物語に引き込まれた。

    情景がイメージしやすくて、長編だったけどハラハラドキドキして一気に読めた。

    ハリーポッターとはまた全然違うタイプの魔法学校の話だけど、同じぐらい面白い。

    魔法の不安定さとか、損得勘定の人間関係、気を抜いたらすぐに怪物に殺されてしまう環境など、シビアな設定ではあるけれど、そんな中でも友情や恋が育まれるのがいい。

    是非映画化して欲しい!続きも期待!

  • 魔法学校というタイトルに惹かれ読んでみました。内容としてはダークファンタジーよりですが、デモナータほどのグロテスクな表現は少なく、生徒の複雑な関係性に惹き込まれました。損得勘定や利害の一致で手を組む一見殺伐とした学校内部ですが、その中でも友情が生まれていく様子に感動します。
    少しでも気を緩めれば怪物に殺される世界の中で、4年生になる主人公たちは無事に魔法学校を卒業できるのか….。2巻が出るのを楽しみにしています。

  • のっけから物語の世界観に引き込まれました。好きですこの有無を言わせぬ力強さ。
    そして期待を上回るおもしろさ。全3巻で終わってしまうなんて。

    この魔法学校に入学した者の半数しか卒業できず、しかも卒業できない=留年ではなく、怪物に食われて死ぬというかなり過酷な設定。

    ファンタジーを読む≒現実逃避ととらえていましたがこれは全く違いました。これから世に出る女の子達のために綴られた物語だと思いました(漢字に振り仮名が多いことから子供向けでもあるのでしょう)。
    魔法学校3年生女子の会話「わたしのママは、男の子は全員パンツの中に秘密の怪物を飼ってて、ふたりきりになっとたんにそれを出してくるんだって言ってた」
    「あたしのお母さんは、ここへ来る前に避妊リングをくれたよ」でもそれを使うと生理痛がひどくなることまで具体的に書かれています。

    ようやくガラドリエルとオリオンのふたりの距離が近づいたと思いきや、彼女の母親から不安をあおる手紙が届き…いいところで2巻へ続く。

  • まさに学園サバイバルだった。魔法学校と言えば大多数の人がまず思い浮かべるだろう某ファンタジーとはまた違った味わいで、主人公の不器用さがとても愛おしくなる一冊だ。学校内にいても常に死と隣り合わせで気の休まるときがなく、特権階級とそれ以外の差を主人公とともにひしひしと感じながらラストまで駆け抜けたはいいものの、何ですかあのめちゃくちゃ気になる一文は……!ということで、できるだけ早いうちに2巻を手に取りたいと思う。

  • 面白い。
    早く続きが読みたい。
    あとがきにあるようにハリーポッターとは全く別系統。あっちが正統派ならこっちはクセが強い。
    キャラも個性的で面白い。
    テレメアのように途中で翻訳放棄せずに完結してほしいと思う

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著者プロフィール

【著者】ナオミ・ノヴィク Naomi Novik
1973年ニューヨーク生まれ。ポーランド移民の二世として、ポーランド民話に親しんで育つ。ブラウン大学で英文学を学んだ後、コロンビア大学でコンピューター・サイエンスを学び、『ネヴァーウィンター・ナイツ』などのRPGゲームの開発に携わる。2006年『テメレア戦記1 気高き王家の翼』で作家デビュー。ジョン・W・キャンベル新人賞(現アスタウンディング新人賞)や、コンプトン・クルック新人賞を受賞。また、ヒューゴー賞にもノミネートされ、『テメレア戦記』はその後ベストセラー・シリーズとなった。他の作品に『ドラゴンの塔』『銀をつむぐ者』「死のエデュケーション」シリーズなどがある。現在、夫と娘とともにニューヨーク市に暮らす。

「2023年 『テメレア戦記 7 黄金のるつぼ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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