完訳 7つの習慣 人格主義の回復(新書サイズ)

  • キングベアー出版
4.27
  • (120)
  • (52)
  • (28)
  • (5)
  • (8)
本棚登録 : 2301
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863940925

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 会社の読書仲間で、毎年7月にこの本を読んでいる方がいる。その方の提案で、今月はみんなでこの本を読むことになり、急遽読書会の課題図書になった。

    私自身、この本を読むのは2回目で、前回は2020年に読んだ。初めて読んでから現在までの2年間、ひたすら自分は「第三の習慣」である「緊急度は低い&重要度が高いこと」に取り組んできたつもりだ。

    2年前は、新型コロナが蔓延して、会社の飲み会とゴルフの機会が減り、急に自由時間が増えたタイミングだった。スマホゲーム、SNS、テレビの時間を一切排除し、読書の時間&ブクログに記録する時間を設けたことで、文章の読み書きの訓練を重ねながら、物事を考え自身の意見を持つ力が身についたと感じている。

    また、「1人で読書会を立ち上げ、社員に声をかける」という勇気を得ることができた。人から無視されたり、相手にされない不安は常に付きまとうが、それでも読書会を通して成し遂げたい「確固たるミッション」は持続できていると思う。

    一方で、全く成長できていない面が残っていた。それは「第五の習慣、感情移入のコミュニケーション」である。家族・上司・同僚の嫌なところをずっと「見て見ぬふり」しつつ、じっと自分の怒り・不満を押し殺すことで、「lose-win」を積み重ねていたのではないか? 結果、人間不信になり、卑屈な性格になっていたと思う。

    これでは、自分と異なる意見を持つ他者との「相乗効果」も「win-win」にも程遠い。私も同僚に倣い、毎年この本を読み返して、初心に帰ろうと思う。

  • 他人と過去は変えられない。 問題は、自分にある

  • 3度目の通読。これまで「旧訳版」「新訳版」と読み継いで来て、今回「普及版」が出ていることを知り購入した。

    今回の再読で初めて気づいたことが2点ある。
    1つめは「カーネギー批判」である。具体的にカーネギーの著書名を挙げて批判しているわけではない。だが〝表面的なテクニック〟では問題の本質的な解決は出来ない、とする言及が頻出。これは暗に「人を動かす」や「道は開ける」を指しているように思われた。その場しのぎの小手先のテクニックに頼るのでなく、自分の人格を正しい原則に沿ってより良く深めていくべし。本書はそう説くのである。
    本書再読の直前に初めてカーネギーの著作を読んだことで、そのことに今回はじめて気づいた。

    そしてもう1点。本書の語り口が「あなたは」などの二人称で書かれていることだ。小さなことだが、今回はじめてそれに気づいた。この書き方は、読み手の気持ちにより強く訴えるように思う。

    さて、本書が説く〝7つの習慣〟、理念としては、なるほどと納得出来るものだ。そして、カーネギーに比べるとある意味〝科学的な(社会科学的な)〟書きようで説得力がある。だがこれを実生活で実践していくのは容易なことではない。それでも、毎日少しずつ、わずかな一歩でも取り組んで行きたい、そう思わせるポジティブな空気が本書にはある。

    本書は一回読んだからそれで終わり、という本ではない。時々手にとって、意識を更新するのが望ましい。本書に曰く「再新再生」&「刃を研ぐ」なのである。

    ***
    この「普及版」、内容は〝新訳版〟と同じで、異なるのはサイズ・体裁。新書サイズである。「新訳版」は500頁余りだったがハードカバーで大きめ。それに比べると幾分コンパクトになっている。電車通勤の往還に鞄に入れて携えて読むのにちょうどいい感じだ。
    前回の読了から10年程経ち、記憶が薄れてきた感じもあって、改めて購入した3冊目。このコンパクト感を活用し、折に触れて内容を読み返したいと考えている。

  • 「20世紀に最も影響を与えたビジネス書」と言われるだけあって、読みごたえがあった。小手先のテクニックより人格を磨くべき、というのが本書の前提。著者の主張はとてもストイックなのだけど、いちいち腑に落ちる。

    第1の習慣「主体的である」
    周囲に振り回されない自己を確立する。周囲を変えようとするのではなく、まずは自分が変わるべき。

    第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」
    自分の価値観を明確にする。

    第3の習慣「最優先事項を優先する」
    緊急ではないが重要なことに時間を割く。

    第4の習慣「Win-Winを考える」
    第3の案、もっとよい方法、もっとレベルの高い方法があるはずだと信じる。

    第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」
    相手の目で物事を眺め、相手の見ている世界を見ることによって、相手のパラダイム、相手の気持ちを理解する。

    第6の習慣「シナジーを創り出す」
    自分と他者の違いにこそ価値を置き、互いに協力して大きな結果を出す方法を探る。

    第7の習慣:刃を磨く
    肉体(運動・休養)、精神(信仰・芸術鑑賞)、知性(読書・アウトプット)、社会・情緒(奉仕)の研鑽を常に心がける。

  • 前半の「私的成功」(自立)が
    印象的で特に重要だと感じた。

    習慣①【主体的】他人は変えられない。変えられないものに時間を割かず、自分や自分に影響する部分に時間を使う。
    習慣②【終わりを思い描く】弔辞の話と
    習慣③【最優先事項を優先する】時間管理の話。人生で本当に大事なことを見つけ、それを大切にする。第Ⅱ領域(緊急でない重要なこと)に時間を使い、日々の生活の中に取り入れる。目標を決めてそれに向かって逆算して行動する。

    後半の「公的成功」(相互依存)
    習慣④【win-win】
    習慣⑤【まず理解に徹し理解される】
    習慣⑥【シナジーを創る】
    これらは、他者との関わりの中で必要なスキルであり、

    最後の「最新再生」
    習慣⑦【刃を研ぐ】は①〜⑥を理解した上で、繰り返し自分を磨くこと

    たまに読み直して、実践していきたい。

  • 小手先のテクニック論ではなく、まず人格という土台を築かねばならないことに改めて気づかせてくれる名著です。

    以下は気になった点を整理しました。


    ・何を見るかというよりも、どのようなレンズを通して見ているかが問題であり、そのレンズこそが一人ひとりの世界観を作っている。
    →パラダイムがその人の態度、行動を決定する

    第一の習慣 主体的である
    ・刺激と反応の間には選択の自由がある(夜と霧)
    選択の自由の中にこそ人間を人間たらしめる能力である自覚、想像、良心、意志がある。
    自覚・・・自分自身を客観的に見つめる能力
    想像・・・現実を超えた状況を生み出す
    良心・・・善悪を区別し、自分の行動を導く原則を        
         意識して行動と考えがその原則と一致
         してるか判断
    意志・・・自覚に基づいて行動する

    ・エノレアルーズベルト
    「あなたの許可なくして、誰もあなたを傷つけることはできない」
    →人生で体験することにどう反応するかが大切

    第二の習慣 終わりを思い描くことから始める

    ・人生を支える4つの要素・・安定、指針、知恵、力

    ・正しい原則を知っていれば、誰でもそれに基づいて自分の行動を自由に選べる
    →しかし、その行動の結果は選べない(棒の端を持ち上げれば反対側の端も持ち上がる)
    →自分の中心に原則を据え置く

    第三の習慣 最優先事項を優先する

    ・私的成功は公的成功に先立つ
    根のない木に実はならないようにまず、人格という土台があってこそ他者と良好な関係を築ける。
    →自分を知り、自分を律しコントロールすることから始まる
    人間関係を築く時に最も大切なのは何を言うか、どう行動するかではない。あなたがどういう人間かということだ。

    何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ

    第四の習慣 win-winを考える

    誠実・・・自分自身に正直であること
    成熟・・・勇気と思いやりのバランス
    豊かさマインド・・・この世には全ての人に行き渡るだけのものがたっぷりある=ノンゼロサムゲーム

    第五の習慣 まず理解に徹し、そして理解される

    共感による傾聴・・・まず相手を理解しようと聴くことであり、相手の身になって聴くこと。本当に理解したいという気持ち。

    エトス、パトス、ロゴス (=信頼、感情、論理)
    人格→人間関係→自分の言いたいことを表現する。

    第六の習慣 シナジーを創り出す

    ・全体は各部分の総和よりも大きくなる

    師を真似ることを求めず師の求めたものを求めよ

    第七の習慣 刃を研ぐ

    人間を形成する4つの側面を日頃から鍛え、バランスを考えて磨く

    ・肉体 (運動、栄養、ストレス管理)
    ・社会、情緒 (奉仕、共感、シナジー、内面の安定)
    ・精神 (価値観の明確化)
    ・知性 (読書、視覚化、計画立案、執筆)

    刺激と反応の間にはスペースがある
    →どのような反応をするかは自ら選択できる

    原則は普遍的な物であり物事の結果を決定する。
    価値観は内面に存在し、自分の行動を決定する。
    →原則と価値観を合わせていくことが重要。

  • この本に出会ったのは10年以上前。
    読み終わって売ってしまったが、また購入。
    人生を見直そうと思うたびに買ってしまうので、何度読んだかわからないが、その都度入りかたが違う。

    今回は、どういう自分になっているかを確認するために購入した。

  • 自分にとって学びが多すぎた本。
    人格主義に基づくこれらの習慣は、何となく人生を終えそうだった私に知恵を施してくれた。
    細かいことは割愛するが、『自分の葬式』をイメージし、その時に誰が駆けつけてくれて、どのような挨拶・言葉をくれるかイメージすることで、私は自分人生の宣言(ミッションステートメント)を作る必要性に気づかされた。何処まで自分に落とし込むかは人それぞれと思うが、少なからず、誰もが人に流されず、自分がやるべき事(第二領域≠やりたいこと)に人生の時間を注がなければならないという思いを持つだろうと思う。

  • とても勉強になりました。
    もっと早くこの本に出合いたかった。そんな1冊です。

  • 新卒一年目の終わりに読んでみた。

    まだ上からモノをいう立場にない時に読んで良かった。これからの人生のあり方を大きく変えられる習慣づくりに近づいた一冊だった。

    ただ、一度読むだけでは身に付かない、理解できない部分もあり、何年かに一回は読んで改めて自戒にしていきたいと思った。

全75件中 1 - 10件を表示

スティーブン・R・コヴィーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×