7つの習慣 という人生 「クレッシェンド」 本当の挑戦はこの先にある

  • キングベアー出版(FCEパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863941069

感想・レビュー・書評

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  • 前著の「7つの習慣」ではこれから世代に向けて、どのようにキャリアを積んでいくのかということに焦点を置いてます。対して、本書はどちらかといえば人生の後半に差し掛かる方向けの本だと感じました。ただ、若い方に「将来こんなイメージで生きていくと豊かな人生を送れる」というメッセージだと受け取りました。
    自分自身の積んできたキャリアをどのように「貢献」という形で還元していくかが大切であり、豊かな人生を歩むコツだと述べています。どんなに稼いだお金持ちでも、貢献する気持ちがなければ一時的な成功にすぎず、悲惨な末路になる話をよく聞きます。しかし、永続的に豊かな人は、お金の不安があるなし関わらず、人との関わりを大切にし、思い出をしっかり残し、生き生きと人生を過ごしています。
    それに至るまでにどうすればよいのか、どのようなことと向き合っていかなくてはいけないのか。それを教えてくれるのが本書です。

  • 世界的ベストセラー『7つの習慣』の著者が最後に贈る「クレッシェンド・ マインド」は,どのライフ・ステージにいる人にとっても自分の最大の貢献や幸福は常にこの先にあり,クレッシェンドに生きることが人生を豊かにするのだと私たちに教えてくれます。

  • 何か新しい学びを得るというよりは、マインドリセットをするための一冊という感じ。難しい内容でもなく、読みやすいし理解しやすい。若い人よりは中高年で社会にちょっと疲れを感じる方にお薦めの内容です。

  • 自分の最も重要な仕事は常にまだ先にある

    (引用)7つの習慣という人生 『クレッシェンド』 本当の挑戦はこの先にある、著者:スティーブン・R・コヴィー、シンシア・コヴィー・ハラー、発行所:株式会社FCEパブリッシング、キングベアー出版、2023年、30

    『クレッシェンド』は、著者スティーブン R. コヴィーの遺作として、人生の後半における成長と可能性の追求を称える感動的な作品であった。

    スティーブン・R・コヴィーは、ビジネス書のベストセラーである『7つの習慣』で知られている。『7つの習慣』は、私自身も何度も読み返したバイブルのような存在である。その中でも、私の心に残るフレーズは「インサイド・アウト」である。この考え方によって、周囲の人間関係が改善され、人生に大きなプラスの影響が生まれるのだと感じた。私は、スティーブン・R・コヴィーの世界に、完全に魅了されてしまった一人である。

    そのコヴィー氏による遺作『クレッシェンド』は、コヴィー氏の深い洞察力と啓発的なメッセージによって、読者の心に鮮烈な感銘を与えてくれる。

    この本の冒頭で、コヴィー氏は「自分の最も重要な仕事は常にまだ先にある」と述べ、後半の人生においても新たな目標や使命を追求することの重要性を示唆している。歳を重ねることによって得られる知見と経験は、さらに「他者に幸福をもたらす」という人間本来の崇高な目的に近づく仕事をすることが可能になっていくことに気づかされる。

    『クレッシェンド』に生きることは、貢献し、学び続け、影響力を持つことを通じて自己の可能性を拡大させることを意味する。この本は成功の真の意味についても探求している。それは、本書においてもラルフ・ワルド・エマーソンの言葉が引用され、「成功とは、世界を少しでも良くすること、自分が生きたことによって、ほっと息をつけた人が一人でもいると知ること(本書、103)」と結び付けられている。このエマーソンの言葉は、私たちがどの職業に就いていようと、私たちの使命になるものでないだろうか。この使命を全うすることにより、私たち人間は、真の成功を得たということになる。

    『クレッシェンド』では、ビル・ゲイツ財団の取り組みやマララ・ユスフザイの信念の強さなど、実際の事例も取り上げられている。
    特に印象的だったのは、ビル・ゲイツの元妻メリンダの言葉である。「私たちは、自分のみに起きてほしくない、抱えたくない要素をもった人々を探し出し、彼らに烙印を押して追い出してきたのです(本書126)」という言葉には、深い重みがある。
    実生活において、私たちは、都合の悪い事実を見過ごす傾向がある。福祉政策においても、真に支援の必要な人々に十分な援助が行き渡っているのか疑問である。特に、母親による一人親世帯など、支援の狭間に埋もれ、苦しむ人々がいるのではないだろうか。SDGsでは、「誰一人取り残さない」という目標を掲げているが、言葉だけでは真の福祉政策は実現できない。メリンダの言葉を胸に刻み、一人ひとりが自らの使命を果たすまで責任を持つ必要があると感じた。

    また、ビル・ゲイツやマララ・ユスフザイのエピソードは、リーダーシップの重要性や逆境に立ち向かう力の価値を具体的に示している。まだ15歳であったマララ・ユスフザイは命を狙われ、意識不明の重体になるほどの苦難を乗り越えながらも、「すべての子どもに教育を」という強い信念を今も持ち続けている。2014年、17歳でノーベル平和賞を受賞したマララは、なぜ、そこまで強い信念を持てたのだろうか。当時10代であったマララからは、本書にも登場するマザー・テレサやマハトマ・ガンディーにも類似する「真の貢献」の意味を学んだ。

    『クレッシェンド』は後半の人生でも「クレッシェンドに生きる」ことができることを教えてくれる。特に本書に登場するRとI、つまりResourcefulness(知恵)とInitiative(率先力)を発揮することによって、たとえ一人でも大きな変化をもたらすことができる。お金や影響力の有無に関係なく、実現させるために行動することが重要だと感じた。

    コヴィーは、この本を通じて、今を生きる私たちに「クレッシェンドな生き方をしなさい」というメッセージを遺してくれた。
    本のサブタイトルには、「本当の挑戦はこの先にある」とある。
    いま、自分が、そして貴方が、何歳であろうと、社会を良くするための本当の挑戦は、これから始まる。

    そう、「自分の最も重要な仕事は常にまだ先にある」のだから。

    偉大なる、そして私の尊敬するコヴィー博士に改めて感謝を申し上げたい。

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