エレメンタルデザインパターン: パターンの基礎を学び、より有効に活用する
- 桐原書店 (2012年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864011457
作品紹介・あらすじ
抽象的なパターンを付加価値の高いソリューションに変える実践的手法を、初心者にもわかりやすく解説。
感想・レビュー・書評
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著者の提唱する、オブジェクト指向のより上位の概念であるエレメンタルデザインパターン=EDPの特徴とその効用を紹介し、最小単位まで分解された各パターンを解説していく流れ。
保守を重ねるうちに、当初はすっきりしたフレームワークが徐々に限界を迎えるのは、オブジェクトの“役割”の変化を認識できずに拡張していったからという主張はその通りだと思うし、その“役割”を客観的に認識するべく整理されたEDPは興味深い。UMLのクラス図によって書かれた各クラスに、役割(目的)を追記したPattern Instance Notation(PIN)拡張は、実務経験がうまく表されていると思う
ソフトウェア工学の範疇であり、実務にどこまで有用かまだ不明。ただ、依存度 / メソッド / オブジェクトという3つの軸で整理されたEDPの概念は、“よりよい”フレームワーク設計だけでなく、保守フェーズにおいても、十分に役立つ観点だと思う。
ある程度の実装経験と、GoFパターンの知識がある人向け。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読者を選ぶ本。デザインパターンのお勉強のようなつもりで手にとると、ちょっと違う気がすることになるのではないか。ソフトウェア工学的重箱の隅に思えるが、面白い人には面白くてたまらないだろう。
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デザインパターンを要素に分解する取り組みの紹介。GoFのデザインパターンの一部についてもその中に見られる共通の要素を示しながら明確に説明されている。
さらにこの書籍で紹介されているPIN(Pattern Instance Notation)という表記法がUMLを補うのに非常に有用で自分の実務にも使ってみたいなと思いました。astahとかでサポートされると嬉しいんだけど。