100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減

著者 :
  • 飛鳥新社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864105125

感想・レビュー・書評

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  • 100歳の精神科医の、毎日を穏やかに<ちょうどよく>生きるためのヒントが書かれている。
    医学的な部分は「エビデンス第一主義」の現在、鵜呑みにできないところもあるが、全体から漂う著者の包容力と人を尊ぶ心がとても伝わってきた。
    ◯1ミリでも誰かのお役に立っているか
    ◯いい歳して見返りなんて求めなさんな
    ◯「仕える喜び」を忘れている人が多すぎる
    は、やはり年の功だ感銘。自分の心もこのように穏やかに居られればと思った。

    加齢に対する不安を持つ私の親にも勧めたい本。

  • 自分が心地よく生きるためにはどうしていけばよいのか、そのポイントが書かれている本です。

  • 精神科医として人生を歩んできた筆者からみた、人生を心穏やかに過ごすための「ちょうどよい匙加減」が紹介された一冊。
    穏やかな語り口調と著者のエピソードが交えた内容に、すっと言葉が心に入っていく感じがする。
    特に、「他人様の何気ない言葉など、無責任なものだから、気にしなさんな」という項目が心打たれた。
    他人の何気ないデリカシーに欠ける一言を、気にしたり、深読みしたりする癖があり、その度に心を乱しひどく落ち込んでいたので、言った相手はその言葉に何の意味もないのだと知れてほっとした。

  • 100歳を迎える今でも、心は百人百様である、そう痛感しています。
    人生は山あり、谷あり、しんどくてつらい時期は、「今はトンネルの中」と思えばよい、前向きな気持ちで心を満たせるよう、自分で匙加減ができる人を目指そう。
    興味の範囲が狭くなるのは「心の老い」のサイン、意識をして視野を広げたり、考え方を変えるように努めてみよう。「いい年をして、好奇心が強すぎる?」なんて、匙加減を気にすることは無い。
    人間とは暇があるからさまざまな事を考えてしまう。「悩みがある」ということは、言い換えると、「悩むほどの時間に恵まれる」という状態
    年齢を重ね、ひとり暮らしになってくると「心が動かされる」ことが極端に減る。人間の体には「使わなければ廃れる」という大原則がある。心も同じ、使わないとどんどん錆びていくので注意が必要。
    テレビは人生のひとつの慰め、そして楽しみになってくれる。そして、知る意欲、よりよく生きる意欲を刺激してくれる。
    植物の良い点、観察力が磨かれる、これは脳を鍛えたり、認知症を遠ざけることに一役買ってくれる。観察することで想像力もかき立てられるので、よい時間潰しになる。
    とくに同居人や話相手がいない場合、感情が動かない凪の状態に陥りやすい、精神活動がやんでしまうことの無いように、暮らしの中に植物をぜひ取り入れてみる。
    言葉を交わしあうことは、人間ししかできない喜びのひとつ
    配偶者と死別されて、未だ悲しもの淵にいるという方は、配偶者に限らずとも、阿吽の呼吸で通じ合える人間関係を他に築けるよう、少しでも前向くように意識して過ごしてみて、仲良きことは美しいかなの精神で暮らしていこう。
    誤嚥性肺炎:ゆっくり食べる。食後はしばらく横にならない等の予防が必要。
    口は本当に災いのもと!!
    発声は体の根源的な機能にひとつ、コミュニケーションの要である。
    人間の体には使わない機能はみるみる低下するという大原則がある。

  • 心の匙加減、難しいですね。
    著者の優しさが伝わってくる文章で読みやすかった。

  • 精神科医かつ病院経営者のお言葉。
    日々の暮らしの中から気づいたことを語ったりアドバイスしたり。
    もう少し深みのある内容かと期待してたのでうーん。

  • 繰り返し味わいたい。匙加減という表現がしっくりきた。

  • 穏やかな内容。

    「物事にどうしても執着してしまう」→自分が最も優先すべき目的は他にないか探す
    「最初の一歩さえ踏み出せれば、あとは勢い」
    「暗いトンネルの中では自分に期待をして過ごす」
    「生きるということは、不安と共生しているようなもの」

    96歳まで元気に生きた母について、いつまでも娘扱いされるのには閉口したと恩師に言うと、「それは大変な親孝行をしたわね。あなたに世話するという生き甲斐を張り合いにお母様はお元気で長生きされたのよ」と答えられた。
    →その境地になるのは中々難しいけど、実際そうなのかも…と心の端に留める。

  • 日野原先生に通じるものを感じる。80歳代からでも新しいことを始め、100歳を超えても現役。素晴らしいと思う。

  • 100歳の精神科医が、自分自身の人生や多くの患者さん達とのやりとりを経て気付いた大切なこと。それが匙加減でした。

    私たちは、「こうすれば絶対にうまくいく」という方法を求めがちですが、実際には、うまくいくときもあるし、うまくいかないこともある。つまり、その時々に相応しい匙加減が大切なのです。

    匙加減は、経験や鍛錬で上手になることはあっても、極めることは一生ないのかもしれません。
    上手になるコツは、謙虚で利他的でありながらも、自分を大切にすることなのだと思いました。

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