- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864726825
感想・レビュー・書評
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福原家族の葛藤がよくわかる章でした。
特に父親の不器用さがわかり、心揺るがされました。
本当に奥様を愛していたのでしょう。産科病棟にいくところは良かった。
また、主人公2人の取る行動が良かった。
★映画化企画進行中!★
シリーズ累計25万部突破!
全ての人は誰かを救うために生まれてくる――。
衝撃の医療ドラマ、感動の完結編!
【あらすじ】
少年時代に入退院を繰り返し、ただ生きるだけの日々を過ごしていた桐子。だが、一人の末期癌患者との出会いが彼を変えた。奇しくも、その女性こそ幼き福原の母だった。彼女の命を賭けた願いとは? なぜ、人は絶望を前にしても諦めないのか? 再び、二人が「ある医者」との闘病に挑む時、涙の真実が明らかになる。流転する時を越え、受け継がれる命が希望の未来を生む――読む者に生き方を問い直す、医療ドラマ第二弾。感動の完結編!
【文庫書き下ろし】
著者について
●二宮敦人(にのみや・あつと)
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。累計20万部を突破した『!(ビックリマーク)』等、次々に新作を発表する注目の新世代作家。著書に『18禁日記』『郵便配達人シリーズ』『最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常』『なくし物をお探しの方は二番線へ』『廃校の博物館 Dr.片倉の生物学入門』等がある。 -
生と死について考えさせられる本
死は誰もが経験すること。人がいつか死ぬというのは当たり前のことだけれど、実際に自分に死が訪れたとき受け入れることができるだろうか。
例えば生死に関わる病気になったとき、死に抗い必死に生きることも一つだが、病気とともに生きる、死が訪れるまでの過ごし方を考えるのも一つだとこの本を読んでいると感じた。 -
オカンと親父そして息子
それぞれの思いが、収まるところに収まった感じ。
よかった。 -
前半は母親の物語。後半は父親の物語。
どちらも感動で涙がこぼれた。
私が母親だからだとは思うが、特に母親の物語はとても考えさせられた。
もっと息子に優しくしよう!!
全体的に文章も読みやすく、すいすいと読み進めることができた。言葉の選択も美しかった。
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2章の続きからはじまり、
再発して恐怖に震えていたはずの絵梨さんを
絶対に死なないはずの絵梨さんに変えた
カズの希望-愛
-あなたの中に希望がないなら、
あなたのそばにいる誰かの中に
希望はこっそり隠れてる-
死神と呼ばれる桐子の中に刻まれた名言
下巻では理想的としか思えない夫婦の
馴れ初めが紐解かれるけれど、
その息子に見えていた現実は
理想の家族からかけ離れたものだった。
当事者たちの苦悩に涙とまらず。
1冊目とは違ったテーマの2冊だったが
興味深い内容にひきこまれた。
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下巻では、上巻に引き続き、桐子が初めて触れた患者の記憶と、ある医者の死が描かれる。
この2編は繋がっており、中心となるのは福原であり、その福原の複雑な幼少期、院長でもある父親への想いが桐子を通して、描かれる。
ずっと敵対していると思われる桐子と福原の心が少しずつ寄り添っていく感じが何とも言えない。
「ある医者の死」と言うタイトルは、何の事前情報もないまま読むと、前作の音山の死を想像してしまい、読むのが辛くなるところだが、今回は前作のような号泣ではなく、清々しい感動の涙だった。
人の死は辛い。
しかし、誰しも向き合わなければいけないものであれば、桐子や福原のように割り切った自分なりの向き合い方を持つことも大事なんだと、しみじみ思った。
前作と今作で、同じ死をここまで対極的に描ける作家さんに、ただただ脱帽…