僕たちはガンダムのジムである

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  • ヴィレッジブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864910125

感想・レビュー・書評

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  • 昨今のノマドブームに警鐘を鳴らす自己啓発本。啓発というか、世の中の99%を占める「量産型人材」が生き延びていくための術を生々しく綴ったキャリア本。1%のガンダムになるための処世術をガンダム自身が語ったところで、それをジムが実践できるわけがない。世間のサラリーマンに無駄な希望を抱かせ、踊らせる書籍が世間に溢れている中、この本は地に足のついた良書と言える。

    "「キャリアアップ」や「スキルアップ」に踊らされ、気づけばアップアップしている。"

    時にこんなオヤジギャグを織り交ぜながら、アムロやシャアの名台詞を引用したり、機動戦士ガンダムの名場面を口絵に入れつつ、サラリーマンがサラリーマンとしてSurviveしていくための人生戦略が綴られている。理想論を語った自己啓発本に飽き飽きしている人は必読。

  • タイトル&ジャケ買いしましたがネタ本では無く真面目なキャリア論が非常にわかりやすく書かれていてサクサク読めました。
    ところどころ挟んでくるガンダムネタもマニアックで○

    普通のサラリーマンはもとより大学生や高校生にもオススメしたい本です。

  • 世の中は1%の「すごい人(ガンダム)」ではなく
    99%の「その他大勢(ジム)」が動かしている。
    量産型人材として生き抜いてきた著者によるニュー
    タイプになれない僕たちのための希望のキャリア論。

    ネタかとも思ったが、いたって真面目なキャリア論
    である。ガンダム世代には解り易いかもしれないが、
    もともとジムであることを自覚している自分として
    は普通の内容であった。ザクはちょい悪なのか(笑)

  • 企業をガンダムの世界に例え、企業を支えているのはガンダムではなく、
    多数いる量販タイプのジムとあるとし、そのジムとしての生き方を説く。
    内容は極めて真面目な働き方に関するビジネス書。

    教育・受験・就職と就業前にまで遡り、
    ビジネスパーソンがジム化する背景やガンダムでありたいと思う心理。
    書かれた内容の納得感は大変高い。
    ジムなりのレベルアップ・スキルアップが必要なのだと思う。
    改めて自分を見つめ直し、今後仕事にどう向き合うべきなのか考えさせられた。
    随所に挟まれているガンダムの名シーンの使い方も秀逸。

    本書は企業に勤めるビジネスパーソン全員に向けた応援歌だ。

  • ガンダムよりマクロス派の私でも楽しく読めました。

    ガンダムネタのリーダー論はあっても、普通の人向けのビジネス本は類書がないのではないでしょうか。

    前半で現実を叩きつけられますが、最後にはちょっとだけ励ましてもらえます。熱い本でした。
    ジムも頑張ります。

  • ガンダムは大人向けの、深いストーリーだよなと大人になってから気がついた人は多いと思う。そんな話は会社でも出たりするし、自身をガンダムの登場人物になぞらえて話をする人もいる。大部分の人は、ガンダムでいうところのジムであり、特殊なガンダムがしっかり稼げるように、それを支える、地道な努力でなんとかスキルを上げていくしかない存在であると説く、ある種の現実論である。それでも、ガンダムでありたいのか、ジムとして確りと現実と向き合っていくのか。自分は、最後までガンダムであり、シャアを目指したい。どんな武器を持つのか、どんな機体に乗るのかは、自分で選びとれる。会社とスキルは成長の過程で選べるはずだからだ。本当に、99%の人は何ももっていないのだろうか。そんなことはないはずだと信じる。

  • 不安に煽られる社会において、サラリーマンはどう生きていけば良いのかを、ガンダムの量産型もビルスーツ「ジム」を通じて提示した本。

    「量産型」というのを「平凡」と捉えるのではなく「大量」と捕らえた場合、人々の横のつながりも必要だと思う。そうすれば、連携や役割分担といった強さも発揮することができるだろう。

  • 社会学的な考察が多いので、読み物として楽しめる。
    また、ノマドワークや安易な独立に対して警鐘をならすとともに、ブラック企業に対する注意などが書かれており、共感できた。
    メディアの先のガンダムに見える存在よりも、身近な、少しできるジムを参考に頑張っていこうと思った。

  • ジムとは絶妙の表現。
    ザクでも、グフでも、ドムでも、ましてボールでもない。

    ただ、展開がジムカスタムしかないのは残念かも。連邦のモビルスーツを選んでいる時点で、幅は広がらない。それならジオンでいくべきだ。(いっそ一芸に秀でたジムキャノンとか、意外な特技を持つアクアジムなどを登場させても良かったかも)

    しかしそこは腐っても連邦。ガンダムがいてのジム。
    これほどサラリーマンを代弁する固有名詞はないかもしれない。
    誰もが自分の働く企業を連邦だと思い、ジオンに勝利すると信じ、装甲の薄いジムに乗って、戦場という名の現場へ向かうのです。

    さあ、明日も会社で弾幕を張ろう。
    エース社員のガンダムが敵を屠るため、ジムである僕たちはただ、撃つのです。虚空に向かって弾が尽きるまで。

  • ある意味、売ることを狙ったタイトルではあるけれど、だたのサラリーマンの立場としても、組織を考える立場としても、今の僕にはとても考えさせられる内容ですごく良かったです。

    著者はリクルートから2度の転職を経てフリーになった方。主題とは少しずれるかもしれないけど、いわゆるリクルート的な、別の言い方をするとIT業界各社に見られる“躁状態を作り出すモチベーション施策を取る会社”への警告の部分に、大きな気付きを頂きました。

    「競争力のない商品」で成果を得るために、強力な人事施策でモーレツサラリーマンを作り、そこを競争力として勝っていく。それは経営的にいうと搾取を隠すための方法論でしかなく、最終的には大量の躁状態のスタッフと、仕組みを作る高給取りヘッドクォーターへの二分につながるのかなと……。

    本当に大切なことは、弊社の言葉でいえば、目の前のひとつひとうの課題をていねいに解決すること。ここに重心が置いてあるのかを、きちんと意識しながら業務を進めていかねばとガツンと教えられた1冊となりました。

    タイトルから想像される以上に、内容が多岐にわたるので、社会人の方が読めば「おうおう」となる箇所があると思うので、おすすめでございます(2012.12.15読了)

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著者プロフィール

千葉商科大学准教授

「2021年 『POSSE vol.49』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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