- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865280937
作品紹介・あらすじ
その企みに騙されるな──近代以前からプーチンのウクライナ侵攻まで、人間の悪と正義が熾烈にせめぎあう「戦争のデザイン」の歴史。
色、ことば、しるし、企み。
人間を翻弄し戦争へと駆り立てる一方で、その悪の道を食い止める正義にもなりうる「デザイン」。
紀元前から近代、第一次世界大戦、ヒトラーをはじめとする独裁者たち、そして、今まさに起こっているプーチンのウクライナ侵攻まで、「戦争のデザイン」に焦点を当てた類のない一冊!
❖ ウクライナ侵攻のシンボル「Z」の意味──ナチスのカギ十字と関連が?
❖ Tシャツ姿のゼレンスキー、スーツ姿のプーチン。リーダーたちのイメージ戦略
❖ 戦争を隠す巧妙ないいかえたち──「玉砕」(全滅)「イラクの自由作戦」(イラク侵攻)、そして「特別軍事作戦」(ウクライナ侵攻)
❖ 幸福のシンボルから死のしるしへ。ヒトラーのカギ十字
❖ 日本を叩きのめす最高のお守り「ラッキーストライク」
❖ 第一次世界大戦、インフルエンザの大流行を経て「清潔」の色になった「白」etc.
感想・レビュー・書評
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プーチンの始めた戦争に主眼を置いているからか、今回の戦争に対する作者の自論の割合が多い気がします。
大変参考になりましたが、一冊の本として一本軸があったかは少し疑問です。
もっと戦争とデザインの関係性をみたかった。 -
昨年の夏、TOKYO2020のタイミングでギンザ・グラフィック・ギャラリーでやっていた「オリンピック・ランゲージ:デザインでみるオリンピック」という展覧会を見ました。それまで1964年の東京五輪におけるデザインというパワーの発現を「善」なるもの、と捉えていましたが、その展覧会で資本主義とオリンピック、経済成長とデザインという視点を得て、デザインが持つ「鉄人28号」性(いいも悪いもリモコン次第…)に動揺してしまいました。本書には、デザインがいかに戦争に用いられてきたか?いや現在のウクライナの戦争でも、どう使われているか?という「悪いも」側面についての事例が詰め込まれています。著者曰く「負のデザイン」。事例が十字軍まで遡り歴史的であり、カラー図版も満載で読み物としても濃厚です。「色・しるし・ことば」で章立てしてありますが、系統的というより右に左に上に下に価値観揺さぶられます。はじめに、でダーク・デザイン・ツーリズムって書いてあったけど、そういう狙いに嵌まってしまいました。この本を読んで、今、盛り上がっているカタールのW杯を見るとサッカーも「色としるしとことば」の祭りであるように思え、代理戦争としてのスポーツの存在感を改めて感じたりしてます。サムライ・ブルーのブルーって何なんだろう…
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『#戦争とデザイン』
ほぼ日書評 Day596
米軍機に記された青地に白の星マーク。ロシア軍機の赤星マーク。これらは、軍用機の所属を視認するための印であった。元々は国旗のデザインから取られることが多いが、実はロシア軍機は、国旗が横向きの三色旗になって以降も、旧ソ連時代の赤星とさほど変わらないものを使用しているという。
これらのマーク(アイコン)は軍用機に限らず、軍服や、さまざまな示威活動ツールにも用いられる。
また、マークだけでなく、色も大きな役割を果たす。共産主義を示す赤は、代表例だ。
されに独裁者によるアイコンの利用例も多い。。『毛沢東語録』は文革10年の間に65億冊が印刷され、さらに毛沢東の肖像バッヂは3年足らずで80億個製造された。これらの発案者であり、貢献も大だったはずの林彪は、その成果の大きさゆえにか毛沢東に疑われ、逃亡中に飛行機事故で亡くなったのは、よく知られた話だ。
もともと無関係なものが、連想によって負のイメージを負う例。食品メーカーのカゴメは、元々「籠目」であり、本来のシンボルマークは六芒星だった。ところが、これがイコール(ユダヤを象徴する)ダビデの星であるため、1980年代に使用を取りやめた。国際化の負の一面といって良いだろう。
全編、こうしたトリビアがこれでもかと詰め込まれており、どこから読んでも拾い読みをしても、なかなかに読みでのある一冊。
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ー光の色は青から始まった。天の色が空の色。
戦争と感染症からの救いを求めて白。
ナイチンゲール、戦争の看病で清潔に保ち戦病死を減らす。白=清潔のイメージに。
素人、シラフ、しらじ。などしろと同じの無垢の状態を指す素。
島津斉彬が旗を提案し、国旗として採用。
記号。
ハーケンクロイツ
ルーン文字、千数百年前からあるがスウェーデンではルーン文字がナチスを想起するとして使用禁止の可否が論じられている。
ルーン文字HとBを組み合わせてBluetoothに。
名前はデンマークの王、ハーラルブルートゥースから来ている。
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東京新聞202293掲載 評者:太田和彦(作家,グラフィックデザイナー,居酒屋探訪家)
産経新聞2022925掲載 -
週刊現代2022年8月27日号 金井真紀 評
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/b...
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/316895
https://go2senkyo.com...
https://go2senkyo.com/seijika/166988/posts/529710